30
2016.08

映画「君の名は。」インタビュー⑤

――アフレコ時、お二人(神木さん・上白石さん)に指示を出すことはありましたか?
【新海監督】
細かな調整とかはありましたよ。
その前のセリフを踏まえてもう少しトーンをあげてくださいとか、
もう少し距離感を作ってくださいとかっていうのとか。
例えばね、アフレコ現場ではこことここに(目の前に2人が並んで)立ってるんですけど、
叫ぶシーンとかあるわけですよ。
で、もっと遠い人に向かって話しかけてる感じ、とか。
そういう細かはニュアンス調整はありますが、
役としては二人もう完全に作ってきてくださっていたので、
僕はそこは楽しく聞いていました。
 
(上白石さんを指して)可愛いし、かっこいいし、
(神木さんを指して)可愛いし、ひたすら可愛い。笑
・・・で、もちろんかっこいい。笑

【神木さん】
あ~、良かった。笑

 

――最後にメッセージをお願いします。
【新海監督】
映画「君の名は。」
107分間の映画なんですが、
1分たりとも退屈させまいと本当に面白いと思っていただけるように
全身全霊かけてたくさんのスタッフと2年間費やして作り上げました。
自信作が出来上がりましたので、ぜひ劇場に足を運んでいただけると嬉しいです。

 

【神木さん】
素敵な作品が仕上がりました。
この作品の中で喜怒哀楽、すべての感情を感じて頂けたら嬉しいです。
そして映画を観た後、映画館を出て、
自分が見ている景色がとても美しく見える映画だと思うので、是非ご覧ください。

 

【上白石さん】
本当に美しくて繊細な映画が出来上がりました。
この映画の圧倒的な映像美はぜひスクリーンで、
そして、音楽はぜひ高音質のスピーカーで楽しんでいただきたいと思います。
ですのでぜひ映画館に足をお運びください。お待ちしております。

 

映画「君の名は。」インタビュー①

映画「君の名は。」インタビュー②

映画「君の名は。」インタビュー③

映画「君の名は。」インタビュー④

 

映画「君の名は。」
ストーリー、背景、音楽、声。
全てが綺麗で、この夏、一番好きな映画になりました♪
2回観たんですけど、もう1回観にいこうかな~と思っています☆
とっってもお勧めです♪♪

 

宇野 名都美 @ 2016年8月30日 17:53
30
2016.08

映画「君の名は。」インタビュー④

――上白石さん、作品の中での注目ポイントは?
【上白石さん】
う~ん、難しい。注目ポイント。
一番見ていただく中で不安なところでもあるんですが、やっぱり入れ替わったところかな。
難しかったですけど、とても楽しみながら演じていました。
「声だけ」ではなくて、三葉と瀧の表情だったり、しぐさだったり、
そういうものも、普段と入れ替わった時では全く違うんですよね、
そこも含めてすごく面白いシーンになっているなと思いますし、
もちろん、入れ替わった状態でもシリアスなシーンもあるんですけど、
他にはない、面白おかしさだったり、
ちょっとした違和感だったりを楽しんでいただけるんじゃないかなと思っています。
でも全部です!注目ポイントは。色々言いましたけど。笑

 

 

――神木さんは監督の大ファンということですけれども、この映画の注目ポイントは!
【神木さん】
一番のポイント・・・。
監督のファンとしてですけど、
監督の今までの作品の集大成でもあり、
そして新しい一歩を踏み込んだ進んだ作品だと思います。
僕は新しい作品だと思います。
それは何故かというと、
やっぱり監督の操るキャラクターたちのキョリっていうものもそうですし、
今までの監督の作品のモノトーンな雰囲気っていうのもちゃんと残しつつ、
でも今までになかった色がすごく多くなっているなあってすごく実感したんです。
キャラクターの表情の豊かさだったりとか、くすっと笑えるところだったりとか、
そういうところがもっともっとカラフルになっているなあって。
なので僕は台本を読ませていただいたときに
「あ、監督が今までと全然違うことをやろうとしているんだ」ってすごくわくわくしました。
ですので、僕も頑張らなくちゃなあ!!って思いました。

【新海監督・神木さん・上白石さん】

【新海監督】
もう十二分に頑張ってくれて。

 

 

――お二人(監督と神木さんで)で愛をぶつけ合う時間なんていうのはありましたか?
【新海監督】
愛をぶつけ合うなんて・・・!笑
【神木さん】
撮っているときはお会いする機会があんまりなかったですよね。
【新海監督】
やっぱり収録そのものに、みんな必死だし、そのこと自体が楽しかったりもするし。
【神木さん】
そのあとの取材のときですね。
【新海監督】
こういうキャンペーンのときとかは。
【上白石さん】
すごいんですよ。もう愛が!
お互いこう、ぼんぼんって、いうのがもう!
【新海監督】
いや~、萌音ちゃんと僕にも愛があると思ってるんですけど。笑
【神木さん】
そりゃあもちろんねえ。笑
【新海監督】
いやあ、でもどういう人たちなんだっていうのをわかってくるのが
意外にアフレコのあとだったりするんですよね。
僕は二人を眺めていてすごく楽しいですね。

 

 

――楽しい、ですか!神木さんと上白石さんのこと、どんな風にお感じになっていらっしゃるんですか?
【新海監督】
いや、それでもどうしても仕事の目線があって、
例えばバスとか乗って移動しているときとかタクシーに乗って移動しているときとか、
二人のしゃべっている声が後ろから聞こえたりすると、
やっぱりもう瀧と三葉にしか聞こえないし、
あ~瀧ってこんな面があったんだ、ゲーム好きなんだね瀧は、とか。笑
三葉ちゃんはいつも飴をくれたりして。優しいなあ、とか。笑
どうしてもキャラクターと切り離せなくなっちゃいましたね~。

 

続く☆

 

映画「君の名は。」インタビュー①

映画「君の名は。」インタビュー②

映画「君の名は。」インタビュー③

宇野 名都美 @ 2016年8月30日 16:17
30
2016.08

映画「君の名は。」インタビュー③

――映画の中でこだわったところはどんなところですか?
【新海監督】
個々の部分はそれぞれ、神木くんは瀧にこだわって頂いてるし、
萌音ちゃんには三葉にこだわってもらっているし、
それぞれのスタッフアニメーターは芝居にこだわっているし、
背景美術は背景にこだわっていて、RADWIMPSさんは音楽じゃないですか。
僕は、その全体を見ることにこだわったんですよね。
107分間という時間軸があるんですけど、
その中でどうやってお客さんの感情を乗せてもらえるか。
今は悲しんでもらいたい、今はすこし混乱してもらいたい、
今理解が追いついた、わかったって思ってもらいたい、
107分間を飽きさせずに楽しい!って思い続けてもらうために
皆さんにいただいたものをどうやって配置していこうか、
そういった「全体」をコントロールするのが僕の仕事なんだと思います。

 

――今まででもそういった総監督をしてこられたと思いますが、特にこの作品ならではのこだわった部分というのは?

【新海監督】
一番大きな違いは、やっぱりRADWIMPSの音楽との関わり方だと思います。
出来上がった映像に曲をつけていただくのではなくて、
まず書きあがった最初の脚本を読んでいただいて、
フロントマンの洋次郎さんに頂いた曲を聴いて。
この曲があるんだったらこういう風にしたい、
こういう風にしたいんだったら音楽をもう少しこうしてほしい、
それはできる、いやこの方がいい、みたいなやりとりを、
ひたすら1年半続けて、ときにはこう、喧嘩したりしながらずっと続けてきたので、
こういう作り方をしたアニメーションは初めてで、
アニメーションを音楽との新しい関わり方が
今回の映画でできたんじゃないかなと思います。
そこは多分、すごく新しい挑戦でしたね。

 

続く☆

 

映画「君の名は。」インタビュー①

映画「君の名は。」インタビュー②

宇野 名都美 @ 2016年8月30日 16:11
30
2016.08

映画「君の名は。」インタビュー②

――瀧と三葉二人が入れ替わる役どころでもありますが、お二人で相談などはされたんですか?
【神木さん】
特にしてないですね。
【上白石さん】
してないです。
【神木さん】
萌音ちゃんは、僕の過去の作品を観てくれて、研究してくれたんですけど。
【上白石さん】
はい。
【神木さん】
ね、なんだっけ。笑
「神木さんの中で一番男らしいと思う役って何ですか?(上白石さんの盛った物まねで)」
【上白石さん】
(爆笑しながら)ほんと失礼ですよ~。笑
いやあ、もうねえ、結構お時間を取らせてしまったみたいです、それに関しては。
【神木さん】
いえいえ、2日間くらい考えました。
最近だとね、ちょっとこう、歪んだ役が多かったので。
いやあ、それも違うなあとかって思いながら。
なのでね、11人もいるっていうドラマを観て頂いて・・・
【上白石さん】
研究しました!!!

 

 

――その結果はいかがでしたか?
【上白石さん】
いやあ、何かもう(ドラマを)単純に楽しんじゃって、最初は。
あーいかんいかん、と思って。
ドラマなんですけど目をつぶって、声だけに集中して観てみたんですね。あ、聴いてみたんです。
本当に監督が仰ったように、顔を見ていないのにどんな表情をしているんだろうかとか、
どういう気持ちなんだろうかっていうのが、全部ビシビシ伝わってきて、
本当に天才なんだなと思いましたし、どうやって瀧になろうっていうのが、
どんどんハードルもあがっていった気がして。でもとても勉強になりました。

【神木さん】
いやいや、何を言ってるんですか。

【神木さん・上白石さん】

 

 

――じゃあどうしたらいいんだろう・・・ていう難しさはあまりなかったということでしょうか?

 

【神木さん】
僕は楽しくやらせて頂きました。
どのくらい高くするか低くするかっていう声の音とかは色々考えました。
高すぎてもだめですし、低すぎてもだめですし、
なおかつ皆さんがまっすぐ、「あ、今入れ替わったんだ」って
すっと入れ替わったことを受け入れてくださるようなリアリティがないといけないので、
そこはやっぱり、ああかなあこうかなあってちょっと不安になりながらやってましたけど。
僕は楽しかったです。

 

 

――気にっているセリフや場面はありますか?
【神木さん】
あ~!!ん~(腕を組んでもだえる神木さん)

 

――沢山ありすぎますかね・・・?

【神木さん】
まず入れ替わった後の三葉のセリフで、「あれ、私のことだよねえ」って。
【監督・神木さん・上白石さん】

【新海監督】
あれ萌音ちゃんのセリフですよね~。
【上白石さん】
私ですか~。笑
【神木さん】
入れ替わったあとの男子の声。すごいかっこいいんですよ。
【新海監督】
そうだよね、ちょっと低いところ、怒った時の声なんですよね、低い、こう。
【上白石さん】
難しかったです、あそこは。
【新海監督】
ちょっと悪口を言われてる場面でね。
【上白石さん】
はい、むかっときて言うセリフなんですけど。
気に入って頂けた台詞になって、良かったです。

 

続く☆

 

君の名は。インタビュー①

宇野 名都美 @ 2016年8月30日 14:59
30
2016.08

映画「君の名は。」インタビュー①

P1090388

新海誠監督・瀧役の神木隆之介さん・三葉役の上白石萌音さんにインタビューです。
インタビューしたそのままを文字にしてたっぷりお届けします☆

 

「秒速5センチメートル」「言の葉の庭」など
「新海ワールド」と称される繊細な表現で
見る者の心を鷲掴みにしてきた新海誠監督の最新作です。

女子高生の三葉と男子高生の瀧は、
会ったこともないはずのお互いの心と体の入れ替わりに遭遇する。
幾度も入れ替わりを経験し、現実を受け止めて徐々に打ち解けていく2人。
ある日、瀧は三葉に会いに行くことを決意するが・・・。

 

 

――監督の今までの作品とはどんなところが違った作品になりましたか?

【新海監督】

一番違うところは、今回は出会う以前の二人の話にしているということだと思います。
夢の中で二人が入れ替わってるって話なんですけど、二人がまだ出会う前なんですよね。
知らない同士じゃないですか。「どう出会うのか」って話なんですよね。
それが今までとの差です。
あともう一つ、今回笑いがたくさんある映画にしたいなあと思ったんですよね。
笑ってしまう、くすっとしてしまう。
僕の作品は、今までもう少ししっとりした部分が多かったんですが、
僕の名前を知らない人が見に来てくれて、
泣いてもほしいし、でも笑ってもほしい。
本当に喜怒哀楽全部使って観てもらえる映画にしたいなあと思ったので、
シリアスだけにならないように、そこはちょっと最初から考えていました。

 

――お二人(神木さんと上白石さん)の演技はいかがでしたか?

【新海監督】
ねえ。素敵でしたよねぇ。
(神木さんと上白石さん)どっち見ていいのかわからないや。笑
本当に素晴らしかったです。
二人とも本当に特別な声を持っている役者さんだなあと思います。
役者さんって、全身顔も使ってのお芝居だと思うんですけど、
二人はお芝居はもちろん、それが声だけでできてしまう。
声に普通の人よりも少し多くの感情が含まれている2人だと思います。
とても良かったですね。

【神木さん・上白石さん】
ありがとうございます・・・!

 

――ということですが、神木さんいかがですか?特別な声。

【神木さん】
いや~嬉しいですよ。
あー、もうね、声ってなかなか変えられないじゃないですか、その、変声機以外で。
僕はもう今後この声質で向き合っていかなくちゃいけないので、
その声をやっぱり褒められるのはすごく嬉しいです。
しかも本当に(監督の)大ファンなので。嬉しいです。

 

――上白石さんはいかがですか?

【上白石さん】
本当にこの声に生まれて良かったなって心から思います。
もう両親に感謝です。本当に。
もう幸せです。

 

 

続く☆

宇野 名都美 @ 2016年8月30日 14:52

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