テレビ愛知

番組表

「虹色を追う男たち ~ペルシャの秘宝と友情~

友だち追加数
GYAO!で動画配信中!

イランに技法を伝授し、ラスター彩を復興させたい

ペルシャの秘宝と呼ばれるラスター彩の技法を継承する岐阜県多治見市の陶芸家、七代加藤幸兵衛さんの窯元・幸兵衛窯にイラン人陶芸家2名が修業に来た。2人はイラン陶芸協会長のベフザド・アジュダリさん46歳とカシャーン大学教授のアッバス・アクバリさん45歳。

ラスター彩は700年前に技法が途絶え、世界中の研究者が再現に挑戦する中、人間国宝=加藤卓男氏が1975年に世界で初めて復元に成功した。故卓男氏の長男、七代加藤幸兵衛さんはラスター彩の技法を継承し、2013年7月、卓男氏の夢だった展覧会をテヘランで開催、同時に技法を指導した事でイランとの交流が始まった。イラン国内でも数名の陶芸家が細々とラスター彩を制作しているが虹色の輝きは出ていない。そこで加藤さんは「イランに技法を伝授し、ラスター彩を復興させたい」との思いで交流協会の設立に2年前から奔走した。そして設立のめどが立った今年、イランから2人を招待、滞在は6月から9月の3ヶ月間。

その誕生は9世紀頃のメソポタミアといわれ10世紀のペルシャで盛んに作られたが、13世紀のモンゴル侵入を境にしだいに衰退して17世紀には完全に消滅した事から「幻の陶器」と呼ばれている。

日本でラスター彩を学べる、加藤さんとの出会いは奇跡

アジュダリさんとアクバリさんは共に40歳半ばで独身。理由を聞くと「2人の青春時代にイラン・イラク戦争があり、経済的にも困窮し、結婚を考える余裕すらなかった。しかし、今独身だからこそ日本に滞在できラスター彩を学べる、加藤さんとの出会いは奇跡」と語る。アジュダリさんはイケメンで天真爛漫な芸術家、一方アクバリさんは堅物な学者タイプ、そんな2人に加藤さんは釉薬の調合方法や絵付けの注意点などを指導、あわせて帰国後も失敗なくラスター彩を焼成できるようにと新しい窯を発注し、その製作過程を伝授した。

アジュダリさんは馬や女性をモチーフに、アクバリさんはイランの伝統的な幾何学模様を施した大皿や茶碗に挑戦したが、技法を理解しても奥が深いのがラスター彩、虹色を求めて試行錯誤が続いた。来日から1ヶ月半、修業の集大成として大作のラスター彩陶板の制作が始まった。加藤さん、アジュダリさん、アクバリさんの3人がそれぞれのテーマで個性を競うラスター彩。これらの作品は世界のバラを集めた岐阜県可児市の花フェスタ記念公園に寄贈された。

かつてラスター彩の技法は陶芸に携わる一族の中での、内部機密だったとされ、僅かな陶芸家しか知らなかったといわれている。加藤さんが惜しみなく2人に伝えたラスター彩の技法、3ヶ月間の様子と成果をお伝えします。

プロデューサーからの一言

イランとイラクを混同する日本人がたくさんいると思います。実はイランには驚くほど親日家が多く、今回紹介する2人も同様。アジュダリさんは侍映画のファンでコスプレも大好き、アクバリさんは日本製品に絶大な信頼を寄せておみやげ買い捲り!イランでは鬼教授と呼ばれているらしく、日本で撮影した写真に彼の笑顔が多いことに学生たちは驚いているそうです。番組では素顔の2人も紹介しますので楽しみしてください。

出演

七代加藤幸兵衛(ラスター彩陶芸家)
ベフザド・アジュダリ(イラン陶芸協会長)
アッバス・アクバリ(カシャーン大学教授)

ナレーター

世良公則(俳優・ミュージシャン)

前回の放送はコチラ

PageTop