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BGM録音レポートPART2 佐橋俊彦ミニインタビュー

BGM録音レポート、PART2です。

BGMレコーディング時にお時間を頂きまして、佐橋俊彦さんにちょっとだけ『レスキューファイアー』のBGMについてお話を伺いました。
『レスキューファイアー』サウンドのコンセプトや生オーケストラ編成へのこだわりなど、短いながらも興味深い内容ですよ。

──『レスキューファイアー』のBGMを担当される上で、意識されたことをお聞かせください

【佐橋】スピード感と音圧感ですね。天変地異的な事件が起こる作品なので、そうしたダイナミックさは出したいなと考えました。

──今回は生のオーケストラが使われていますが、これは佐橋さんの考えによるものなのですか?

【佐橋】そうです。予算のことなどもありつつも、出来る限り大きい編成で臨みました。いわゆる普通のシンフォニーオーケストラとは違いますけど。

──今回の編成は大きいものなのですか?

【佐橋】結構な大編成ですよ。ストリングスもスタジオでの一番大きい弦の編成が、8×6×4×4×2なんですよ。(今回は6×6×4×4×2)だからそれに近いですね。ドラムセットの音やエレクトリックベースは、僕がシンセで作ったものです。……こういうアクションものの録音では、みんなしゃかりきに演奏しまくってる感じで、あんまり休んでいるということがないですよね(笑)。ですから、ミュージシャンの方はとても大変だと思います。

──録音中に、「ブラスがのってる」みたいなことをおっしゃってましたが

【佐橋】ブラスセクションは、今日は良かったですね~(笑)。まぁ、いつも良い感じではあるんですけど。

──そうした部分も聴きどころ、といった感じですか?

【佐橋】そうですね。この作品はアクションものでもあるじゃないですか。だからカッコイイ生のブラスサウンドを子供に聴いて欲しいなぁと思うんですよ。今はやっぱりシンセで作る音楽が多くなっているので、本当のブラスサウンドを知らずに育ってしまう可能性もあるわけですね。そういう意味では、今回はすごく子供たちが見る作品ですし、良いんじゃないかなと思うんですけど。

──佐橋さんは、特撮ヒーロー作品の音楽をこれまでも担当されていますが、そうした子供に聞いてもらいたいサウンドが、生のオーケストラみたいな部分もあるわけですね?

【佐橋】自分にも子供がいますし、自分も子供のころ『ウルトラセブン』や『サンダーバード』を見て、その音楽を聞いて「オーケストラって、凄いな!」と思って育ってきて、こうした仕事をしたいと思ったというのもありますからね。小さい頃に聴いた音楽って、結構強烈に残るじゃないですか。だから、凄く大事だなと思うので、出来るだけ生のオーケストラでやりたいというのがあります。今回は、そこが結構上手くできてるんじゃないかと思ってます。

──ファンの方へメッセージをお願いします

【佐橋】作品としても『レスキューフォース』よりもパワーアップしているところがありますよね。そういうところも含めつつ、熱いメッセージを持っている作品だと思うので、こういう世の中にあって、正義感などを子供が感じてくれればなと思います。ですから、音楽も出来るだけ正統派なアプローチをするように心がけました。音楽家的な表現でいうと「パリッといきたいな」っていうサウンドですね。……いや、「カラッと」かな?(笑)

──快活な感じのサウンド、ということですか?

【佐橋】そうそう!(笑) この作品には、真っ直ぐに突き進んでゆくパワーがあると思うんですよ。それに加えて子供が見るということで、ひねったものではなくて、ストレートな正義感みたいなものに共感してもらいたいですね。

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