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あの人に聞く! 若者が海外へ行かない理由

17.11.24

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中部国際空港から、
10月、こんなデータが発表されました。

「20代の若者の出国率」を
東京、大阪、愛知で比べると、
愛知が最低というのです。
さらに2016年は
全国平均よりも下回っています。

近くに国際空港が
あるにも関わらず
なぜ、愛知の若者は、
海外へ行かないのか?
今話題のあの人にも、
話を聞いてきました。

愛知の若者に聞いてみた!

「海外旅行は1回もないです。」
(若者)

「パスポートも持ってない。」
(若者)

「Q.海外旅行か、家で寝てるのはどっちがいい
 家で寝てるほうが良いですね。」
(若者)

街で若者に聞いたところ、
1年以内に海外に
行ってないと答えた人は76%、
うち、これまで海外に
行ったこともないと答えた人は
実に半数以上にのぼった。

愛知の若者は、
なぜ、海外へ行かないのか?

理由を探して、書店に飛び込むと...

「今、人気の新書です。
7月に販売してから今でも
毎日継続的に売れています。」
(ジュンク堂書店名古屋栄店
          加藤ゆきさん)

2017年7月に発売された
「日本の異界 名古屋」
例えば、ケチと言われる
ナゴヤ人について...

ケチではない!
お得感があるときにだけ買うから
そう思われるのだ、とか、
喫茶店を自分の
応接間のように使っている、とか、
ナゴヤにまつわる
様々なエピソードが紹介されている。

この本を書いたのは、
清水義範(しみず・よしのり)さん。
「蕎麦ときしめん」など
"名古屋もの"で知られる作家だ。

清水さんに直撃した。

なぜ、愛知の若者は海外へ行かないのか?
清水さんから飛び出した答えとは!?

「思い当たることが2つある」
(作家 志水義範さん)

「1つは、
あまりにも外国は異世界すぎる。
ナゴヤは関東でも関西でもなく
独立した第三の地区として
成り立っていて、
東京や大阪に出て行くだけでも
異世界へ出て行く感じがあって
なかなか出て行かない、目が向いてない
その上さらに外国と言ったら、
二重に外ですよ。」
(作家 清水義範さん)

清水さんによると、
愛知は、西に木曽三川が流れる
地理的条件があって、
旧東海道も名古屋の城下まで
入ってこられなかった。

このため、外から人が来ず、
独自の世界を築くことになり、
東京、大阪すら『異世界』なのだという。

「もう1つ思い付くのは、
ナゴヤの若い人は堅実。
自分の冒険のために世界を
見てやろうというよりも、
今、そんなことにお金をかけるよりも、
就職だとか、お金を貯めておこうとか
そういう方向に思考がいくから、
外国へ行ってお金を使うことに対して、
無駄じゃないの?と、
堅実なところがあるから、
自分磨きのために
外国へ行くという発想がない。」
(作家 清水義範さん)

さらに...

「ナゴヤの若い人はすぐに
自分を大人の側に入れたがる。」
(作家 清水義範さん)

愛知の若者は、
東京や大阪に比べ、
親と同居している人の割合が高いため、
それだけ、
親の影響を長く受けることになる、
と清水さんは分析する。

「25、26歳でもう自分を
老人の側に入れちゃう。
自分を大人で完成されたと思えば
海外からの刺激を受けて
自分を高めていこうという意識もない」
(作家 清水義範さん)

また、
こうした若者の意識の背景には、
現状に満足できる
"豊かさ"もあるのだと
清水さんはいう。

「産業的に安定していて、
名古屋港の輸出額は日本一、
その強さが底力としてあって、
その上にのんびりとナゴヤ流に
生きていられるという安心感がある。
この居心地のよさがナゴヤ。
ぬくぬくと平気でやっていられる
"豊かさ"が土台にあるのが強い。
だからそこを特に変える必要がないまま
ずっと今まで第3の地区でぬくぬくと
平気でやってこられるという豊かさが
土台にあるのが強い。」
(作家 清水義範さん)

状況は深刻で、
中部国際空港などは、
海外に飛び立つ
若者を増やすため、
パスポートの取得費用を
抽選で補助する
キャンペーンまで
始めています。