FEAUTURE特 集

ニュースWHY?

"畑違い"保育事業に進出 あの有名企業がなぜ?

17.12.22

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まずは金曜特集
「ニュースWHY」です。

11月、だれもが知ってる
名古屋の企業が
子育て支援の分野に
本格参入しました。

まったく畑違いの
事業に進出した
その狙いとは? 
 
名古屋市名東区にある
学童保育施設「テラコ」。

12月開設されたばかりだ。
母親の反応は!?

「2018年から仕事の時間を
ちょっと長くしようと考えていて、
駅から徒歩2~3分で来れちゃうので、
立地がすごくいい。」
(母親)

ところで、この学童保育、
運営しているのは
あの名古屋鉄道!!

この施設、子どもをただ、
預かるだけではない!

英語やプログラミングも教えるという!
まさに現代の「寺子屋」だ!

ところで一体なぜ、
鉄道会社が「保育事業」を
手掛けているのか。

果たして、利益は見込めるのか?

担当者に話を聞くと、
意外な答えが・・・。

「(すぐに)大きな利益を生む
 事業ではないかもしれません。」
(名鉄スマイルプラス
  アフタースクール事業部 山本浩之部長)

WHY・鉄道会社が"保育事業"に!
利益がないのになぜ!?

12月20日、
名鉄の本社を訪ねると
ある会議が開かれていた。

「(2018年)3月にオープンする保育所の
 内装工事について決めてまして。」
(担当者)

議題は2018年3月、
名古屋駅前の本社ビル内に
作る保育所について。

鉄道マンが、
保育所の壁やロッカーの
素材を選んでいた。

名鉄は11月、
保育事業を展開するための
専門の会社を立ち上げた。

名東区の学童保育は、
保育事業のノウハウを
蓄積するために開設したという。

今後は、沿線を中心に事業拡大を図るというが、
一体、なぜ、鉄道会社が参入したのか?

「人口減少の流れがある中で
 子育てがしやすい、住みやすい、
 そういう地域、沿線を
 作っていくことによって
 (そこに)新しい住民が住み、
 その後、駅の利用、鉄道利用に
 つながっていけば」
(名鉄スマイルプラス
  アフタースクール事業部 山本浩之部長)

つまり、沿線に保育施設を作れば、
出産を考えている人たちが、
その近辺に移り住む。

子どもがその場所で育つことで、
将来的には鉄道の利用者が増える
と期待しているのだ。

さらに、こんな狙いも!

「(子どもの頃から)少しでも名鉄を
 身近に感じてもらいながら、
 将来名鉄ファンになっていただければ」
(名鉄スマイルプラス
  アフタースクール事業部 山本浩之部長)

これまで沿線の宅地開発などを進めることで、
乗客を増やしてきた鉄道会社だが、
今では、JR東日本、西武鉄道など全国で、
10社以上がすでに保育事業を手掛けている。

こうした取り組みについて、専門家は。

「5年、10年で儲かるとか業績が
 左右するということでは全然ない。
 10年後、20年後にその街に
 ちゃんと住んでもらう
 将来的に駅を使ってもらうという視点では、
 子ども産業は、十分価値のある事業だと思う。」
(三菱UFJリサーチ&コンサルティング
            近藤洋平副主任研究員)

目の前の利益ではなく、
将来への投資として保育事業に参入した名鉄。
乗客の増加につながるのか、注目される。


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