FEAUTURE特 集

金スぺ

なぜ、今、すし学校なのか?

18.04.13

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4月13日から
金曜特集、『金スペ』をお送りします。

第1回は、"常識破り"の
こんな学校が、今、注目されています。


颯爽とすしを握る職人が...
と思いきや、手が止まった!

しゃりが手のひらにくっ付き、
形もなんだかいびつ...。

ここは、すし専門の学校。
今や、すしを学校で学ぶ時代なのだ。

「予想以上に難しい。」  
  (名古屋寿司カレッジ新入生 原田直彦さん)

「(自分は)下手くそだなあって。
 これで大丈夫かなあ。」
  (同 上  チェ・ユンジョンさん)


なぜ、今、すしの学校なのか?

熱田区にある「名古屋寿司カレッジ」。

2016年の開校以来、
生徒が途切れたことはなく、
2018年4月も、4人が入学した。

授業料は、材料費込みで、
なんと、約60万円!

「海外ですし職人になるのが最終目標です。」
  (同 上  原田直彦さん)

「元々和食が好きだったので日本に来て、
 もうちょっと深く、すしを勉強したくて。」
  (同 上  チェ・ユンジョンさん)

「自動車の部品関係の仕事を定年退職し、
 好きなことやりたくて。」
  (同 上  石川幸雄さん)

慣れない手つきで魚と格闘しているのは、
海外を目指す原田さん。

「背ビレが刺さった!」
  (同 上  原田直彦さん)

初日からやってしまった。
痛そう~~ 

「石川さんも!」

なんと、立て続けに2人が指を負傷。
前途多難だ。

かつて"飯炊き3年握り8年"の修行が
必要とされたすし職人を、
わずか3カ月で育成する。

取材したのは江戸前コース。

赤酢を使うためしゃりが茶色に染まる。

何しろ、"3カ月で職人を育てる"とあって、
教える側は、懇切丁寧。

すし飯の握り方も、、、

つづいて、生徒が握ってみる。

しかし、
いざとなると手順が思い出せない。

形もいびつになってしまった。

「へたくそだなあ」
  (同 上  チェ・ユンジョンさん)

生徒たちは学校に通う3カ月の間、
毎日、すしを握るよう指導される。

「体にたたき込まないと、
 頭で分かっていても体は動かないので、
 ひたすら握り続ける。
 シャリだけでということは普通。」
(名古屋寿司カレッジ講師 髙村英樹さん)


寿司カレッジを運営するのは
「大勝物産」という会社だ。

すし店や持ち帰りずしの専門店まで
およそ40店舗を経営しているが、
学校を始めたのには、わけがある。

「現状は職人の後継者が足りてない。
 育ってないというところから
 すし業界のこの先のことを考えた上で
 必要になってくると考え、学校を始めた。
 この先10年経った時に
 どうなるかなという危機感はあります。」
      (大勝物産 宅間俊典副社長)


寿司カレッジの卒業生は、
大勝物産にとっても貴重な人材だ。

この店の店長、左合(さごう)さんは、
寿司カレッジのOB。

学校に通った期間は、やはり3カ月だった。

「今すしを握れるというのは
 やっぱり言えますし、出来るので、
 そこは自分の自信につながっている。」
      (佐合祐介さん)

左合さんの腕前は?

「おいしい!」
「3カ月??でも、おいしかった!!」
      (客の若い女性たち)

いつか、寿司カレッジの卒業生から
ミシュランの星を獲得する職人が現れるかもしれない。


実際大阪では、すし学校の卒業生が開いた店が
ミシュランガイドに掲載されましたからね。
名古屋の皆さんも頑張ってほしいですね。


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