テレビ愛知

最終話 旅の思い出

2008年8月1日(金)

ジソンに突然、モスクワ行きの内示が出る。ブラック・エージェントとしての任務のため、もし命令を受ければ、周囲の誰にもその事実を伝える事が出来ずに黙って姿を消さなくてはならない。ジソンはドギョンのために、命令を拒否しようとする。
一方ドギョンは、ジソンにミョンウの病状を知らせるかどうか迷っていた。事情を聞いたハジュンは、絶対に言うなと助言する。
ジソンはドギョンにプロポーズするが、その後まもなく、ミョンウの事を知ってしまう。衝撃を受けたジソンは命令拒否を撤回し、ドギョンに黙ってモスクワへ行く決意をする。
ジソンの出発に気づいたハジュンは、緊急と偽って飛行機を止める。ドギョンはジソンの選択を許容し、ジソンはドギョンへの想いを胸に抱いたまま、二人はそれぞれの道へと歩み出す。
数ヶ月後。運営本部の一同は、相変わらず忙しく働いていた。その中には、クールな美しきエリートから輝く笑顔の室長へと変貌を遂げたドギョンがいた。
仁川空港は今日も、数限りない人々を迎えては送り出す。様々な想いをその懐に受けとめ、世界中の空へ続く都市として、成長し続けている。= 完 =

第15話 仕事VS恋愛

2008年7月31日(木)

無断で姿を消したソヌが指名手配される。ソヌと行動を共にしていたジソンと連絡がつかず心配するドギョン。
空港を去ろうとして、暗い顔のドギョンを見かけたミョンウ。話を聞いて、ジソンの仕事がいかに危険かを話し、エージェントを辞めさせたほうがいい、と勧める。
自分の命を狙う男達を逆に襲って、拘置されるソヌ。イ局長は、狙われる理由を聞き出し、それを受けてジソンがCIAの協力を取り付ける。ソヌは証人保護の対象になり、アメリカへ戻って母親と暮らせるようになる。
ネオ航空に関する情報が二転三転する中、ついにネオグループ会長が来韓。ドギョンは、ジソンから得た調査結果を元にプレゼンに臨み、見事成功させる。中国との裏取引で私腹を肥やそうとしていたチャンは、その場で会長に解雇される。
空港内の医療センターから他の病院へ移ったミョンウに、用事が出来て会いに行くドギョン。だがミョンウは職場を移ったわけではなく、病状が悪化したために入院していたのだった。
一方、ジソンに、情報院本院からの出頭命令が……。

第14話 取引の代償

2008年7月30日(水)

米国から強制送還されてきたソヌは、なぜか「刑務所に収監してくれ」と訴える。何か裏があると見た203号のイ局長は、ジソン達に調査を命じる。
一方、ネオ航空のチャン副社長は強硬な態度を崩さず、無理難題を突きつけた挙げ句に突然、わずか10日後に来韓するネオ航空の母体・ネオグループの会長に対してプレゼンをするよう要求する。
ジソンと共にオム班長の家に下宿する事になったソヌ。初めて経験する大家族的な温かさに、少しずつ打ち解け始める。
203号での調査の結果、ソヌが米国で証人保護の申請をしていた事が判明。そしてある夜ソヌは、米国の組織の指令を受けたと見られる男達に襲撃される。イ局長はソヌの身の安全をはかるべく、隠れ家に移す。
チャンに対するプレゼンの結果は、仁川への参入を見合わせるというものだった。ネオグループ会長へのプレゼンにかけるしかなくなった運営本部。チャンの動きを不審に思った一同は、その真意が何なのか、周辺を探り始める。
運営本部一同による徹底調査の結果、ネオグループは航空業の発展だけでなく、投資価値のある対象を求めているのだと分かる。チャンの目は、急成長を見せる中国経済に向いていた。ドギョンは急遽、プレゼン内容の方向転換をミン本部長に提案する。
同じ頃イ局長は、20年ぶりにソヌと言葉を交わしていた。だがソヌはその直後、無断で姿を消してしまい……。

第13話 空港診療室

2008年7月29日(火)

ドギョンの前で突然倒れたミョンウ。空港内の医療センターではなく市内の大学病院へ連れて行って欲しいと頼み、本当の病状をごまかす。
米国の航空会社・ネオ航空の副社長が仁川空港を視察しに来る事に。ネオ航空を誘致して空港の更なる発展に結びつけたいと考える空港公社側では、ドギョンをリーダーとしたプロジェクトチームを発足。だが、やって来たチャン副社長はマイペースを通し、冷ややかな態度をとり続ける。
チャンが来たのと同じ飛行機には偶然、アメリカで少年ギャング団を率いるパクが搭乗していた。犯罪歴のため入国を拒否されるパク。その出迎えに来ていた韓国のギャング団の少年達は、空港ロビーで騒ぎを起こす。保安警察隊が出動して少年達を追い払うが、一部始終を見ていたチャンは、その対応についてドギョンに疑問を投げかける。
少年達の将来を心配する古参の職員達に「何とかしろ」と言われたジソンは、ボスのパクから説得させようとする。そこに203号のイ局長も来て、猛烈な勢いでパクを叱責。裏には、同じような境遇にある1人の青年とその母親への、切実な思いがあった。
一方ミョンウは大学病院での検査の結果、ガンの再発を告げられる。そんな中、帰国した旅行客が急死。東南アジアで流行中の変異型鳥インフルエンザが原因ではないかと、空港は一時騒然となる。だが、この旅行客は末期ガンで、死因は合併症の肺炎だった。その事実に自分を重ね合わせたミョンウは、恐怖と悲しみに必死で耐える。
同じ頃、罪を犯した1人の青年が米国から強制送還されてくる。彼は203号のイ局長がかつて愛した女性の息子・ソヌだった。ソヌは入国のための取り調べを受けた直後、突然警官を人質に取り……。

第12話 荷をほどけ

2008年7月25日(金)

偽ドル犯セルゲイを殺害したと思われる最有力容疑者が空港保安部の元職員で、しかも爆弾処理班だった事が判明。空港内は爆弾テロに備え、厳戒態勢となる。
警備強化で計画の繰り上げを余儀なくされた犯人一味は、空港で最も警戒される物=持ち主不明のスーツケースをあちこちに放置。警備の目を攪乱してその隙に空港の外で現金輸送車を襲撃、本物の紙幣を奪い、空港内の改装工事現場に隠しておいた偽ドルとすり替える。
すり替えの現場を偶然目撃してしまったのが、カート係のオム班長。犯人一味に後頭部を強打され、意識不明の状態で発見されて、空港内の病院に運び込まれる。が、幸い命に別状はなく、じきに意識を取り戻し、改装工事の作業員(=変装した犯人達)が不審な行動をとっていた事をドギョンに伝える。
空港内の銀行に運び込まれたのが偽ドルである事が確認され、周辺道路や貨物の出入り口が即刻封鎖される。奪われた本物のドル紙幣は、まだ空港内のどこかにあるはず。ジソン、ドギョンは空港貨物の一時保管場へ。そこでドギョンは、展示会出品後の絵画が入っているという、ロシア行きの大きな木箱に疑いを持つ。
展示作品の詳細をネットで調べたドギョンは、保管場の木箱の1つに、展示作品とは違うタイトルがつけられている事に気づく。そして保管場の慣例を破り、係員に荷ほどきを要求する。予想通り、木箱の中からは本物のドル紙幣が出てくる。
すり替えの成功ですっかり油断し、大胆にも仁川空港から飛行機で国外逃亡しようとした犯人達は、203号と空港保安部の連携プレーにより、あえなく逮捕される。
ほっと一息ついたドギョン。しかし目の前で突然、ミョンウが倒れて……。

第11話 隠した紙幣

2008年7月24日(木)

偽ドルの国内流入情報、システム異常、爆弾騒ぎ等トラブルが相次ぎ、空港で更なる重大事件が発生する可能性が高くなったため、保安レベルが引き上げられる。職員達は対応に追われて次第に疲労の度合いを増し、ギスギスした空気が流れる。
韓国内の銀行で使用されるドル紙幣が香港から大量に空輸されている事を知ったジソンは、犯人達が輸送中の本物の紙幣を奪って偽ドルにすり替えようとしているのでは、と推理。そこで空輸されたドルの輸送状況を確認したいと申し出る。
しかしこれにハジュンや空港保安部が猛反発。ドギョンの命令でしぶしぶ応じたハジュンだが、鉄壁の警備を誇る現金輸送にケチをつけられたとして、ジソンに対しますます反感を強くする。
輸送状況を確認した結果、警備態勢は203号局長も認める程の完璧さだった。だがこの事で、犯人達の狙いが全く読めなくなり、203号も空港の保安関連部署も頭を抱える。
あまりの忙しさで泊まり込みが続いたドギョン。仕事の合間に自宅へ着替えに帰ろうとして、ちょうど仮眠を取りに行く途中のジソンを見つける。サウナで寝るというジソンを引っ張って行き、自宅で休ませるドギョン。疲れがたまっていた二人は、そのままソファで眠り込んでしまう。
一方、203号の動きを知って慌てる犯人達。改装工事の作業員になりすまして既に偽ドルを空港内に運び込んだ一味は、発覚を防ぐため再び空港のコンピューターシステムにハッキング。ターミナルを混乱に陥れる。
同じ頃203号は、偽ドル犯セルゲイを殺害したと思われる最有力容疑者が空港保安部の元職員で、爆発物処理班の隊員だった事を突き止めた。一気に爆弾テロの可能性が高まり、保安関連部署や運営本部の間に緊張が走る。
非常招集がかかり、仮眠中で電話に出ないドギョンを自宅まで呼びに来たハジュン。一緒に眠り込んでいたジソンも飛び起きる。3人は気まずい雰囲気に。
急いで空港に戻るドギョン、ジソン、ハジュン。不審なスーツケースを放置して立ち去る一味の1人と、そうとは知らずにすれ違う……。

第10話 犯人を追え

2008年7月23日(水)

空港ターミナルで、乗客のスーツケースを機内の貨物室へ運ぶコンベアが正常に動かなくなり、そのため飛行機の離発着に影響が出るというトラブルが発生する。ドギョンは、工事中の第2ターミナルのコンベアを使って荷物を振り分ける方法を提案。これが功を奏して、なんとか事態は収拾される。
同じ頃、精巧な偽ドル“スーパーノート”のディーラーとしてCIAがマークする人物・セルゲイがモスクワから仁川にやって来る。203号の一同はセルゲイの監視を開始する。
島で過ごした夜、ジソンの心の中にはまだミョンウがいるのだと感じていたドギョン。しかしジソンの方では、気持ちに区切りをつけてドギョンと向き合おうと決めていた。そしてドギョンはジソンから、予想外のアプローチをされる。
コンベアにトラブルが起きた原因は、何者かが空港のコンピューターシステムに侵入しようとしたせいだと判明。社長の指示で空港内の全パソコンがチェックされるが、問題は見つからなかった。その報告会議の最中に突然、空港に爆弾を仕掛けたという男から電話が入る。男はすぐに逮捕され、イタズラだった事が分かるが、背後には怪しい人物の影が。
一方、203号の要員達が監視する中、セルゲイがサイレンサーで狙撃されて死亡。セルゲイが送受信したメールの記録を調べた結果、やりとりの相手は空港のコンピューターシステムを狙ったハッカーと同一のIDだった。再び、空港の保安レベルが引き上げられる。
その頃空港近くの倉庫では、不審な男達が作業を続けていた。空港のコンピューターシステムを狙ったのも、セルゲイを殺害したのも、爆弾のイタズラ電話をかけさせたのも、全てこの男達の仕業。そこには、木箱に入った大量の偽ドルも……。

第9話 忘れない夜

2008年7月22日(火)

香港から1人で密かに帰国したジソン。情報院の本院には報告せずにおいたイ局長だが、さすがに怒りは隠せず、ジソンに謹慎を命じる。
ドギョンと共に帰国したハジュンは、ジソンが停職処分中にも関わらず香港で捜査を行ったのを知られないようにする為、203号一同によってヒーローとして祭り上げられる。一方ドギョンは、麻薬に関する容疑が晴れたものの、不注意から今回の事態を招いたとして減俸等の処分を受ける。
ジソンがケガを負っていると聞いたミョンウ。彼のペニシリンアレルギーを心配し、イ局長から居場所を聞き出す。昔二人でよく行った島だと知って複雑な思いにかられながらも、手当の為そこに向かう。
ミョンウの処置のおかげで回復するジソン。まだ別れの痛みを引きずる彼を見てミョンウは、いい人を見つけて幸せになってほしいと言い、島を後にする。
がむしゃらに働くドギョンが部内で孤立するのを危惧したミン本部長は、団結大会と称して皆と日帰り旅行に行くよう提案する。イェウォンを酔わせてジソンの居場所を聞き出していたハジュンは、皆に内緒で行き先をジソンのいる島に決めてしまう。
島に着き、ジソンがいるのを見て驚くドギョンと一同。停職処分で意気消沈している姿を見物してやるつもりだったハジュンは、親しげに振る舞うジソンとドギョンの様子に胸騒ぎを覚える。
民宿で1人、急な仕事を処理せざるを得なくなったドギョン。彼女が皆と別行動になったのをいい事に、かねてからハジュンに好意を寄せていたナニョンは、ドギョンに嘘の最終便時刻を教え、島に置き去りにする。
ジソンはドギョンを夜釣りに連れて行く。ミョンウを避ける為に空港を離れるつもりだというジソンを引き留め、キスをするドギョン。
翌朝、ジソンに緊急連絡が入る。迎えに来た警察船舶で空港へ戻る二人。ドギョンは上空に飛行機が1機もいないのを見て、異変に気づく……。

第8話 届かぬ思い

2008年7月18日(金)

帰国したと見せかけて香港にとどまったハジュン。キム・ジョンミンの手がかりをつかむために、雀荘でジョンミンが会っていた男を探し始める。同じ頃ジソンら情報院の一同も、同じ男ヤンにたどり着いていた。
職場に戻ったドギョンを、何事もなかったかのように温かく迎える運営本部一同。しかし、チーフの1人であるナニョンは、ハジュンがジョンミンを追って香港へ行った事をドギョンに知らせる。驚いたドギョンは、急いで香港へ飛ぶ。そこで停職処分中のジソンまでもが来ているのを知ってさらに驚き、皆に申し訳なく思うドギョン。
自力でヤンとの接触に成功したハジュン。捜査の過程で偶然鉢合わせたジソンは、手を引くようハジュンに言う。しかしハジュンは既に、ヤンを信用させジョンミンに近づきつつあった。やむを得ずジソンは、ハジュンを捜査に加える。
ホテルに戻ったハジュンを、心配していたドギョンは思わず殴る。想いを伝えようとするハジュンだが、ドギョンは戸惑いを見せるばかり。
翌日、ヤンと接触したハジュンは素性がバレてチンピラに囲まれるが、見張っていたジソン達によって事無きを得る。同じ頃、学生時代の友人の手引きでジョンミンと再会したドギョン。彼女の思いやりを無にするかのように金をつかんで逃げようとしたジョンミンは、王威の手下・阿儀に連れ去られる。
阿儀によって始末されそうになるジョンミン。だがそこに、王威一味の潜伏先を突き止めたジソン達が踏み込み、一味を一網打尽にする。
王威達を先輩エージェントと香港警察に引き渡し、そっと帰国しようとするジソン。停職処分中にも関わらずなぜ来たのか、ドギョンのためじゃないのか、と問いつめるハジュン。ジソンは、ドギョンへの気持ちを押し隠して帰国の途に着く。一味を逮捕した際に負った傷の手当もしないまま……。

第7話 友の裏切り

2008年7月17日(木)

ドギョンが高校時代の恋人キム・ジョンミンから預かった荷物の中には麻薬が隠されていた。彼女自身にも疑いがかけられ勾留されて、厳しく屈辱的な取り調べを受ける。
ジョンミンがドギョンに渡した連絡先は偽物だった。ジソンはジョンミンが王威の組織とつながっているものと見て、ミヌクを密かに香港へ送り、捜査を始める。
ドギョンと面会して事情を聞くため地検に出向いたジソン。しかし捜査官の無礼な態度を目の当たりにして思わず殴った上、担当検事に食ってかかる。それが原因で、ジソンは停職処分となる。
一方、ドギョンの無実を証明すべく、ハジュンは単身香港へ飛ぶ。大学でドギョンの同級生だった韓国人女性からジョンミンの出入りするバーを聞き出し、接触しようと張り込む。
ドギョンの無実を証明出来るはずだったもう一人の男・運び屋のハンチョルが、組織の報復を恐れて自殺する。ジソンは再び地検に出向き、ドギョンの釈放と引き替えに香港の麻薬組織と通じている韓国組織の情報入手、そしてジョンミンの逮捕を約束しようとする。しかし地検では既に両方の情報を把握しており、ジソンに協力しようとはしてくれない。
ジソンは偽名パスポートを使って香港へ密入国し、香港で現地警察と連携して捜査を進めていた先輩エージェントと合流。先に来ていたイェウォンとミヌクはジソンの行動に驚く。
その頃ハジュンはジョンミンとの接触に成功するが、王威の手下・阿儀に捕まってしまう。王威の組織が麻薬取引に使っている倉庫へ踏み込んだジソン達が見つけたのは、血まみれのハジュンだけだった。しつこく追って来るジソンを、王威は逆にマークして密かに探り始める。
空港公社の社長が身元保証人となったため、釈放されたドギョン。しかし、旧友ジョンミンの裏切りに、心が重い……。

第6話 滑走路の鳥

2008年7月16日(水)

バードストライク問題で、2本の滑走路の内1本が閉鎖される。間近に連休を控えている為、二日間で問題を解決し滑走路を再開しなければならない。運営本部一同は対策に頭を抱える。
時を同じくして、北朝鮮から閣僚と学術団が訪韓する。出迎えた席で学術団のメンバーから「ハヤブサの形をしたカカシを立てる」「大きなタカの絵を滑走路に描く」等の鳥よけ対策を聞かされたドギョン。タカの絵を描く、というほうの対策はジョークだったのだが、ドギョンは真剣に検討し始める。
深夜。滑走路上に大きな布を広げ、巨大なワシの絵を描き始めたドギョン。ハジュンから聞いた運営本部の一同が手伝いに来て、全員の協力で朝までに絵は完成する。実はドギョンにとってこの絵は、鳥対策だけではなく、妹イギョンへの罪滅ぼしのつもりだった。だが実際に鳥よけの効果を発揮し、一同は歓声を上げる。そして閉鎖されていた第2滑走路が再開された。
再開第1便はイギョンが操縦する旅客機。滑走路上の絵を見て、管制官に姉からのプレゼントだと聞かされ感極まるイギョン。幼い頃いつも、自分が泣くと鳥の絵を描いてなぐさめてくれた姉。「二十年分の絵よ。どうか笑顔になって……」というドギョンの思いはしっかりとイギョンに伝わり、二人はまた仲の良い姉妹に戻った。
平常に戻った空港。かと思いきや、麻薬を飲み込んで密輸しようとした男が発見される。包んでいたビニールが胃酸で溶け、急性・劇症の麻薬中毒で倒れた男。王威(ワン・ウェイ)の手下・阿儀(ア・ウィ)が雇った運び屋らしい。兵器転用を目的とした先端技術の売買に失敗して逮捕されたチャーリー・ウィーに代わり、組織の幹部となった王威は、麻薬取引に動き出していたのだ。
空港にドギョンを訪ねて高校時代の恋人ジョンミンがやって来る。ジョンミンは、かかと部分に金属が入ったダイエット用トレーニングシューズを扱う会社の社長になっていた。再会を喜び合う二人。
ドギョンは、急用が出来てすぐ北京へ行かなければならなくなったジョンミンから、韓国の取引先へ持って行く予定だという商品サンプルの入った袋を預かる。しかしこの袋に麻薬犬が反応。取調室で捜査官によってシューズが切り裂かれ、中からは麻薬の入った包みが出てきた。
ドギョンは、麻薬所持の容疑をかけられてしまう……。

第5話 偽造パスポート

2008年7月15日(火)

空港内で、自殺を図った女性が発見された。女性は病院に運ばれ一命を取り留めるが、実は偽造旅券を所持しており、なんと北朝鮮高官の娘だった。脱北した元恋人が忘れられず危険を冒して韓国に来たものの、即強制送還の対象となって悲観し、死のうとしたのだ。
203号(情報院仁川空港支局)は、女性が入院している空港病院を特別保安区域とし、立ち入りを制限する。事情が分からず困惑する運営本部一同。なんとか彼女の身元を突き止めようと、ミン本部長以下、あの手この手で探り始める。
ハジュンに好意を持つイェウォンは、ドギョンの妹イギョンを探し当てた見返りにとハジュンを無理矢理飲みに誘って朝まで連れ回す。そのおかげでハジュンは、入院中の女性の事情を聞き出す事に成功する。
空港病院の医師ミョンウに「脱北した恋人に会わせてほしい」と頼む女性。話を聞いたジソンは一旦断りながらも、密かに恋人を探し出して連れて来る。つかの間の再会を果たした二人。女性はそのあと北朝鮮に送還される。
叔母から姉ドギョンの事を知らされたイギョンは、様子を見にそっと運営本部へ。そしてちょうどそこにドギョンが。イギョンは慌ててその場から逃げ出す。
翌日、フライト前のイギョンをつかまえて話をしようとするドギョン。幼い頃別れた時の事をなじられ、返す言葉もない。二十年ぶりでようやく再会したというのに、険悪な雰囲気になってしまう姉妹。でも本当はイギョンも、ずっと会いたいと願い続け、心の奥では当時の姉の行動を理解していたのだった。姉への思いを幼なじみのハジュンにほのめかすイギョン。
その頃滑走路では、バードストライクと呼ばれる空港ならではの問題が持ち上がっていた。周辺に集まる鳥は航空機に衝突したりエンジンに吸い込まれる等して重大な事故の原因となるため、専門の部署を置き駆除している。だがタイミングの悪い事に、天然記念物指定の鳥獣を狙った密猟者が出没し、北朝鮮から閣僚と学術団が訪韓する予定も控え、周辺での銃器使用が制限されて害鳥を駆除出来ない状態になってしまったのだ。
各航空会社のパイロットは、鳥の衝突があった第2滑走路の使用を拒否。空港公社の社長はやむなく、第2滑走路の一時閉鎖を決定した。この決定で空港はまた大騒ぎになる。たった1本の滑走路で発着便をまかなうため、空もターミナルも大混雑。仁川空港の滑走路は2本で、その内の1本が閉鎖された上、間近に連休を控えているのだ。
連休初日である2日後までに、なんとか第2滑走路を再開しなければならない。運営本部一同は頭を抱える。緊急対策を迫られ、ドギョンは……。

第4話 操縦士到着

2008年7月11日(金)

ドギョンの連絡を受け、釜山から仁川空港に引き返したジソン。空港の各部署にチャーリー・ウィーの手配写真が配られる。
翌日。連日の緊張で職員達は疲れ、警備の手薄な時間帯が出来てしまう。隙を狙ってチャーリーが空港に。警備との連絡が取れない状況でチャーリーに遭遇してしまったドギョンはなんとか対処しようとするが、うまくいかず人質にされる。モニター室でいち早く異状に気づいたのは、ハジュンだった。
ドギョンの安全を最優先するため、目立たぬようジソン1人でチャーリーを追跡。凶悪犯慣れしたジソンが躊躇なく銃を向けたおかげで、ドギョンは難を逃れる。チャーリーを追いつめ、格闘するジソン。そこへ警備隊が来てチャーリーは捕まるが、ジソンはパンチを食らって倒れ、気を失って空港内の病院に運び込まれる。
ソウル市内の救急病院から空港内の病院に異動したばかりのミョンウは、運び込まれて来たジソンを見て驚くが、平静を装って処置する。ジソンは連日の疲れから気を失い眠っているだけで、深刻な状態ではなかった。それを聞いて拍子抜けするドギョン。
病院で目を覚ましたジソンはミョンウを見てショックを受け、病室から飛び出す。そして、慰労会を抜けて差し入れを持って来たドギョンと出会い頭に衝突。せっかくの寿司を台無しにしてしまう。
モヤモヤした気分のまま夜風に当たっていたジソンは、ちょうど通りかかったカート係のオム班長と飲みに行く。ドギョンも別の二次会に合流。帰り道、ハジュンに聞かれるまま、妹との苦いいきさつを話し始める。
一緒に飲んで盛り上がったオム班長は、酔った勢いで自宅に居候しろと勧め、そのままジソンを連れ帰る。だが翌朝、全く覚えていないオム班長。実は昔、妻子の死がきっかけでアルコールに溺れ、周囲から飲まないよう見張られている程なのだ。結局、ジソンは本当にオム班長宅の下宿人となる。
国家情報院の本院でチャーリー・ウィーが属する組織の調査が進み、先に不法入国して強制送還となった王威(ワン・ウェイ)との関係も明らかになる。
その頃、仁川空港に1機の旅客機が到着。副操縦士はなんと、ドギョンの妹イギョンだった。まさか同じ業界で働いているとは思いもしなかったドギョン。安心と不安が入り交じり、自分から会いに行く事が出来ない。
捜査の進展と共に、恋愛に関しても次へ進もうとするジソン。諸々の礼を兼ねて食事にと口実をつけ、ドギョンをデートに誘う。だが二人が出掛けようとした時、各自の携帯に業務連絡が。空港内のトイレで、自殺を図った女性が発見されたのだった……。

第3話 国境を守れ

2008年7月10日(木)

トラブルメーカーのジソンが情報院仁川空港支局(暗号名・203号)勤務になったと知り、不満に思うドギョン。ジソンはジソンで、同僚&科学者殺害事件の捜査に加われない事を不満に思っていた。
ドギョンは自分自身もトラブルメーカー視されているのを感じ、幼なじみのハジュンについ愚痴る。ハジュンはそんなドギョンを気遣い、部内の一同を集めて歓迎会を開いてやる。
一方ジソンも警備関係部署の飲み会に出席し、その後偶然、飲み過ぎて道端で嘔吐しているドギョンに遭遇。二人は近くの海辺で酔い覚ましにコーヒーを飲み、つかの間親しく会話する。
翌日、各部署合同会議の席上で正式に紹介されるジソン。いきなり、警備強化を提案して一同のひんしゅくを買う。経済的損失が大きいとして断固反対するドギョンだが、懸念を持った社長と203号局長との間で直接協議された結果、保安レベルが引き上げられる。
警備強化で出国審査・検査の時間が長くなり、ゲート前に長蛇の列が出来る。苛立つ利用客が検査官に暴力をふるう等のトラブルも発生。搭乗便に遅れそうな客が免税店街を素通りするので、売り上げも激減。空港は大混乱に陥る。あまりの状況に203号局長も弱気になり、警備強化の期限をその日限りにするとジソンに通告する。
その頃、科学者殺害の主犯格チャーリー・ウィーは、釜山にいた。釜山空港の警備強化で出国ルート変更を余儀なくされ、ソウルにいる部下と連絡を取るチャーリー。その部下の男が仁川空港の警備状況を確認しに来て警備隊に逮捕される。ジソンは男の携帯通話記録から判明した場所・釜山へ飛ぶ。
釜山で網を張るものの、一味が網にかかる気配はない。警備強化の期限が迫って焦るジソンは、武器商人を装ったメールで罠を仕掛けるよう後輩エージェントに指示する。そして一味はまんまとその罠に食いついた。
警備強化の長い一日が終わり、ジムで汗を流すドギョン。そこに偶然チャーリーが。何も知らずに声をかけようとして、ドギョンはチャーリーの胸のペンダントに気づく。それは犯罪組織の一味である証拠のペンダント。ドギョンから知らせを受けたジソンは、急いで仁川空港へ……。

第2話 不法入国者

2008年7月9日(水)

王威(ワン・ウェイ)の逃走で、空港は非常事態に。だがジソンの主張もむなしく王威は単なる就労目的の不法入国者と見なされ、国家情報院として捜査する許可は下りない。
カート係に変装した王威は、最先端技術を開発した科学者に接触。そこにチャーリー・ウィーが。実はチャーリーこそ、殺害されたエージェントが追っていた“産業スパイ”。王威の組織と密接な関係にある別の犯罪組織の幹部で、先端技術を武器商人に転売しようとしている人物だったのだ。科学者は技術の売り渡しを拒むが、チャーリーに脅迫される。
変装に気付いたジソンは、旅客機の発着スポットで派手な追跡劇を演じた果てにようやく王威を捕まえるが、自身も離発着妨害と越権行為で拘束されてしまう。
結局王威は、不法入国以外の嫌疑をかけられる事なく中国に強制送還される。ジソンは、国家情報院本院の監察室に出頭させられ、処分を待つことになる。
香港で殺害された同僚の葬式に出るジソン。遺族はトラベルエージェントだったと信じ込んでいた。死して尚、素性を明かせぬ運命の情報院エージェント。ジソンも遺族に真相を伝える事が出来ない。
一方、ハジュンと小学校時代に同級生だった事を思い出したドギョン。両親の離婚により離ればなれになってしまった妹イギョンの行方を捜すべく、ハジュンに協力を求める。
その頃ジソンは、3年前に別れた恋人ミョンウ宅のそばに来ていたが、車の中から彼女の姿を見つめているうちにつらくなり、その場を立ち去る。
脅迫されていた科学者が他殺体で見つかり、中東の武器工場で進められている最先端技術の兵器転用計画との関連が浮上する。死んだエージェントは、カイロ勤務のジソンなら事の真相を突き止められるはずだと考えて、応援要請をしていたのだった。
ジソンは、主張の正しさが証明されたものの殺害事件捜査への参加を許されず、意に反して仁川空港支局(支局名暗号・203号)への異動を命じられる……。

第1話 旅の始まり

2008年7月8日(火)

香港で1人の男性が殺害される。男性は大韓民国国家情報院のブラック・エージェント(特殊任務要員)で、最先端技術の不正売買を追っている最中だった。カイロで任務に当たっていた同エージェントのキム・ジソンは、殺害された男性の同期であり同い年の親友。事前に応援要請を受け急行したが間に合わず、独断で容疑者・王威(ワン・ウェイ)を追って韓国行きの飛行機に乗り込む。
 同じ機に偶然、仁川空港運営本部の新室長となるハン・ドギョンも搭乗していた。王威は機内で薬物を飲み一時的な心筋梗塞を偽装、入国審査ナシに空港内の医療センターへ運ばれる。ドギョンは身分を隠し、トランジットと偽って空港内のホテルにチェックイン。サービスや衛生面を秘かにチェックする。ドギョンの挙動に不審を感じたジソンは、彼女のいない間に部屋へ侵入し持ち物を調べる。

あらすじ

仁川国際空港運営本部の新室長としてスカウトされて来たハン・ドギョンは、5ヶ国語を話す美しきエリート。 同じ時期、空港での任務を命じられた国家情報員エージェントのキム・ジソンと共にパスポート偽造、産業スパイ、麻薬犯罪など様々な犯罪から空港を守るために戦う。
最初は対立する二人だが、次第に協力するようになり、互いに少しずつ惹かれていく。そしてドギョンの幼なじみである運営本部状況管理チーフ、カン・ハジュンや、空港診療室の医者を務めているジソンの元恋人ソ・ミョンウをめぐって様々なエピソードが展開される。

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