最終回(第十八回) 最期の一念
2009年6月8日(月)
宮殿内では正体を現したピルジュンが国王を人質に立てこもっていたが、ユンらによって殺害され、国王の命と王朝は守られた。ソンベクは部下を引き連れ、無念の思いで撤収する。 軍資金の砂金を盗んで逃亡したダルピョンは、ソンベクを追っていたチェオクを誘拐し、ユンを浜辺へ呼び出す。ユンは死を覚悟で助けに行くが、そこへソンベクが仲間達に配る砂金を取り戻しにやってくる。ユンはダルピョンを倒すが、そのため砂金を海中に失ったソンベクはユンを斬る。絶え絶えの息で、ユンはソンベクに、チェオクは彼の妹のチェヒであると告げた。 しかしその事実を知らないチェオクは、最愛のユンの仇を自分の剣で討とうとソンベクを追う。官軍に追いつめられたソンベクは、自らすすんでチェオクの剣に討たれる。彼にチェヒと呼ばれ、チェオクはついにソンベクが兄である事を知る。ソンベクにとどめを刺そうとする官軍の矢と銃弾の前に、チェオクは兄を救うかのように身を投じるのだった。
第十七回 国王の危機
2009年6月8日(月)
チュクチの妻がカトウらの手で拉致された。ダルピョンは頭巾を被せたチュクチの妻をチェオクだと偽り、気持ちを断ち切らせるためソンベクに斬れと命じる。ソンベクはその女の肩に傷痕がないのを確かめ、チェオクではないと確信したうえで女を斬った。しかしそれをこっそり見ていたチェオクは、ソンベクは自分を斬ったと誤解して動揺し、チュクチの妻の遺体を背負って左捕盗庁(チャポドチョン)へ戻る。ユンはチェオクを再び捕盗庁(ポドチョン)に受け入れるが、彼女を単なる茶母(タモ)としか思わないと告げ、ナニとの未来を真剣に考え始める。 セウクの意識は戻らず、事件の手がかりは犯行現場に残されていた彼の刀だけだった。その刀に金が付着しているのに気付いたユンは、それを頭巾の金具の金と確信。可能性のある九人の大臣を次々調べて回る。そしてチョン・ピルジュンの頭巾を見た瞬間、謀反の首謀者を直感したのだった…。 ソンベク陣営では、革命を決行する準備が整った。都の重要各所を爆破してソンベクが宮殿を掌握する間に、精鋭軍が都へ進軍するという計画だ。ところが、ソンベクは都へ進軍する精鋭軍が倭軍である事実をスミョンから聞かされ、ダルピョンを追及する。彼は倭国にチェジュ島を与えると約束し、協力を得ていたのだ。革命の火蓋が切られる直前、ユンらが宮殿に突入して賊軍との戦闘を開始した。
第十六回 縁切り
2009年6月1日(月)
チェオクは自らヤン・ジノの人質になってソンベクを助ける。それを見抜いたユンは、チェオクを捕らえて尋問する。ソンベクに対するチェオクの想いを知り、動揺したユンは従事官(チョンサガン)の職を辞すから結婚しようとチェオクに迫るが、彼女の気持ちはすでにユンから離れていた。
毒虫に刺されたチェオクを救って死にかけたソンベクは一命をとりとめるが、自分のために大勢の味方の命を失った責任を感じて頭領の座を退こうとする。しかし革命を目前にソンベクを失う事を恐れたダルピョンは、敵に見せかけた兵を使って砦の村人らを虐殺させる。怒りに燃えたソンベクは再び戦列に復帰する。革命は国王の妃を選ぶ日に決行と決まった。
謀反勢力の黒幕を掴もうと覚悟を決めたセウクは、スパイのチャン武官に導かれるまま森へ向かう。そこで彼を待っていたのはチョン・ピルジュンだった。革命に参加するよう促された時、セウクを捜すポドチョンの兵士達の声が聞こえた。本心を見抜かれたセウクはその場で斬られて倒れる。
ダルピョンの指示で、ユン、チェオク、チュワンらが銃撃された。その混乱の中、ユンはチェオクを逃がしてソンベクの元へやる。
第十五回 許されぬ愛
2009年6月1日(月)
チェオクはソンベクと共に洞窟に閉じ込められていたが、その間にもソンベクの傷は悪化していた。
ユン達が山狩りをしていたところに、ヘジュの役所から役人のヤン・ジノが応援に駆けつける。しかし早すぎる到着を不審に思ったチュワンは、役所全体も謀反に関わっているのではないかと疑い、ウォネをヘジュへ向かわせ調査させる。
一方宮殿では、国王がいつまでも謀反一味を捕えられないセウクを詰問していた。セウクはチョン・ピルジュンが謀反の首謀者だと直言するが、彼は予め巧妙な上申書を国王に提出していた。セウクは国王の信頼を失う。
ソンベクは洞窟で、チェオクに想いのたけを打ち明ける。そこへユン達が到着するが、ソンベクを救いたい一心のチェオクはユンの呼びかけに答えず、代わりに答えようとするソンベクの口まで塞いでしまう。その後、チェオクは毒虫に刺されて失神。ソンベクは毒を吸い取ってチェオクを救うが、口中の傷から毒が全身にまわって瀕死の状態となる。
ユンが撤収しようとするヤン・ジノと渓谷でにらみ合っているちょうどその時、洞窟から脱出したチェオクがソンベクと現われた。
第十四回 大捜索
2009年5月25日(月)
セウクの手紙を偽造して兵士を借りたチェオクとマ・チュクチだが、不審に思った役人はセウクに問い合わせの手紙を送っていた。セウクはチェオクたちの盗賊行為を耳にし、ユンらを向かわせた。
ソンベクたちがチェオクの前に姿を現わしたところへ、ユンが兵を率いて到着し、両者は交戦に。混乱の中からソンベクが逃走し、チェオクがその後を追った。二人は森で剣を交えるが、チェオクは戦いの途中で穴に落ちそうになり、それを助けようと手を伸ばしたソンベク共々洞窟に落下する。
一方、カマ村の事件記録を見たビョンテクは、すべての遺体に刀が貫通している点に注目。異国の剣術によるものだとセウクに説明する。
ソンベクもチェオクも姿を消した事から、官軍側、盗賊側とも捜索を続けるが、そんな時、チェオクがソンベクの爆竹を打ち上げる。このまま二人で死んでも無意味だと考えたソンベクが打ち上げさせたのだ。ユンはチェオクとソンベクが一緒にいるものと考えるが、運悪くユンも兵士に爆竹を打ち上げさせ、判別できなくなってしまった。
第十三回 忘れえぬ人
2009年5月25日(月)
チェオクは両親の位牌が祭られている寺の存在をスウォルから聞き、都に戻る前に立ち寄る。同じ頃ソンベクもその寺を訪れて、位牌の前で泣き崩れる女性を見るのだが、それがチェオクだとは気付かない。
チェオクは都に戻って、捕盗庁(ポドチョン)からビョンテクのいる役所に移される。
自殺したペ武官は生前、捕盗庁と軍の籍を抹消していた。しかしビョンテクの証言から、セウクらはチャン武官も謀反勢力の一味である事実を掴み、あえてセウクの随行武官に再登用する。
他の役所に移されたチェオクはユンとナニとの結婚話に絶望したうえ、上司のソウォンに襲われそうになり飛び出した。自分の手でソンベクを捕えようと考えたチェオクは、マ・チュクチを訪ねて手助けを頼む。二人はセウクの手紙を偽造してファンヘドの役人に持参し、兵を出してくれるよう依頼する。チェオクとマ・チュクチはソンベクをおびき出すため、彼の妹一味を名乗って盗賊行為を行う。「妹」と聞いて気になったソンベクは、まんまと騙されチェオクの前に姿を現わす。
第十二回 蘇生
2009年5月18日(月)
セウクが直接指揮を取り、謀反一味掃討作戦が始まった。ウォネは偵察によりカマ村で偽金が作られている事実を掴んだ。セウクは村人達を捕らえるよう命じるが、その情報がダルピョンに漏れていた。彼から報告を受けた謀反の首謀者、チョン・ピルジュンは、日本人カトウらを使って官軍が到着する前に村人全員を殺害させてしまう。その後、村に到着したソンベクは、現場で殺されたハクチョルが持っていた日本刀を発見して、犯行は官軍ではなくピルジュンによるものと直感し、彼に会って問い質す。しかし計画にはどうしてもソンベクが必要だと考えるピルジュンは、殺害は官軍の復讐だと言ってあくまで自分の犯行であることを否定する。
スウォルが気を注いでもチェオクの意識は戻らない。ユンはついにチェオクの体内の気を本能的に動かそうと頭蓋骨を叩き“半湯剛気(パンタンカンギ)”に賭ける。これはチェオクを完全に死なせてしまう危険が伴う方法だったが、見事成功。瀕死状態だったチェオクはユンの手によって息を吹き返した。
カマ村討伐が事前に敵に漏れたのはペ武官の仕業と判明し、セウクらは本人を問い詰める。しかし窮地に立ったペは自ら壁に頭を打ち付けて自殺した。セウクはチェオクのために仕事を放棄したユンに、彼女か仕事かどちらかを選べと迫る。仕事を選んだユンは、セウクの娘ナニとの結婚を命じられる。
第十一回 免罪
2009年5月18日(月)
チェオクはセウクとユンの命を救おうと大臣イ・イックンを訪ねるが、話も聞いてもらえずに追い払われる。二人が獄舎で絶望感を募らせる中、思い余ったチェオクは、唐突に国王と会うと言い出した。チェオクはセウクとユンを救うため、決死の覚悟で王宮の塀を越えて国王に会いに行く。しかし当然ながらその前に護衛兵にメッタ斬りにされ、虫の息で国王に偽金一味は謀反勢力である事実を伝える。
国王はチェオクの言葉を信じ、家臣の反対を押しきってセウクとユンを放免。職場復帰させて謀反一味の一掃を命じた。
チェオクは瀕死の状態でマ・チュクチ夫婦に救われるが、あまりの傷の深さに医師も匙を投げる有様だった。自分を救うためにチェオクが死にかけていることを知ったユンは、侍医のドファンを脅して彼女の治療を頼む。しかしドファンの腕をもってしても、チェオクの意識を戻すことはできなかった。ユンはチェオクを連れ、ミョヒャン寺のスウォル師匠の元へ向かった。
第十回 討伐隊敗退
2009年5月11日(月)
偽金事件の首謀者として逮捕された軍のチョン・ホンドゥ大将が、自らの潔白を訴える遺書を残して自害した。彼を信頼していた国王は激怒し、事件捜査の責任者だった左捕盗庁(チャポドチョン)のチョ・セウク長官とファンボ・ユン従事官(チョンサガン)の身柄を拘束する。
ナニは父とユンを救うため、かねてから自分に持ちかけられていた縁談話を進めてもらおうとチョン・ピルジュンの家を訪ねるが、申し出は一蹴されてしまう。チョ・チオも父を救うために志願して討伐隊長となり、大軍を率いて盗賊が潜むソヨ山の砦へと向かう。
チェオクは様子見に一足先に砦へ行くが、すでにそこはソンベク一人を残してもぬけの殻だった。チェオクはソンベクに自分の身分を明かし、じき討伐隊が来ると告げて自首を促すが、彼は逆にチェオクを仲間に引き入れようとする。その言葉を聞いたチェオクは、彼らが単なる盗賊ではなく謀反を企てている賊軍である事に気づく。
チオ率いる討伐隊は敵を追うが、森の中でのゲリラ戦で全滅。チオ自身もソンベクに斬られて絶命する。この討伐作戦で生き残ったのは、チュワンとウォネとチェオクだけだった。
第十回 討伐隊敗退
2009年5月11日(月)
偽金事件の首謀者として逮捕された軍のチョン・ホンドゥ大将が、自らの潔白を訴える遺書を残して自害した。彼を信頼していた国王は激怒し、事件捜査の責任者だった左捕盗庁(チャポドチョン)のチョ・セウク長官とファンボ・ユン従事官(チョンサガン)の身柄を拘束する。
ナニは父とユンを救うため、かねてから自分に持ちかけられていた縁談話を進めてもらおうとチョン・ピルジュンの家を訪ねるが、申し出は一蹴されてしまう。チョ・チオも父を救うために志願して討伐隊長となり、大軍を率いて盗賊が潜むソヨ山の砦へと向かう。
チェオクは様子見に一足先に砦へ行くが、すでにそこはソンベク一人を残してもぬけの殻だった。チェオクはソンベクに自分の身分を明かし、じき討伐隊が来ると告げて自首を促すが、彼は逆にチェオクを仲間に引き入れようとする。その言葉を聞いたチェオクは、彼らが単なる盗賊ではなく謀反を企てている賊軍である事に気づく。
チオ率いる討伐隊は敵を追うが、森の中でのゲリラ戦で全滅。チオ自身もソンベクに斬られて絶命する。この討伐作戦で生き残ったのは、チュワンとウォネとチェオクだけだった。
第九回 黒幕逮捕
2009年5月11日(月)
ソンベクの手当ての甲斐あってチェオクは次第に回復する。しかし連絡を受けたユンは心配のあまり、一人山の砦へ向かった。
スミョンが砦に到着し、チェオクの姿を見て驚く。捕盗庁(ポドチョン)の茶母(タモ)を仲間にするのは危険だとソンベクに進言するが、彼は耳を貸そうとしない。
一方、チェオクはユンが従事官(チョンサガン)を罷免されたと聞いて都へ戻ろうとするが、その帰路、ソンベクが密使に手紙を渡しているのを目撃。ソンベクと別れた密使を襲って手紙を強奪する。しかしそんなチェオクをスミョンが尾行していた。二人は剣を交えるが、傷を負ったチェオクは次第にスミョンに追いつめられる。チェオクが意識を失いかけた時、ユンが現われてスミョンを斬った。
手紙は軍のチョン・ホンドゥ大将に宛てたもので、偽金の金型を保管せよという内容だった。ホンドゥを親友と思うセウクは衝撃を受けるが、ユンらに証拠品の捜索を命じたところ、ホンドゥの寝室の壁奥から金型が発見される。ただちに逮捕され獄につながれたホンドゥは、面会したセウクに無実を訴える。国王はホンドゥへの信頼篤く、盗賊との対面によって犯行が裏付けられるまで彼への拷問を一切禁じる。
王命により、ユン率いる捕盗庁の隊が盗賊討伐に向かおうとしたその時、ホンドゥが舌を噛み切り、自害したとの知らせが入った。
第八回 父の面影
2009年4月27日(月)
チェオクはソンベクと共にカマ村を訪れ、ソンベクは亡き父の弟子だったハクチョルに再会し、恩師ファン・ヒョンギから父に譲られたという形見の刀を渡される。チェオクはおぼろげながらハクチョルに見覚えがあり、さらに刀と共に納められていた習字紙の”発墨”という文字を見て驚愕する。それは父が自殺する直前に書いた文字だったからだ。チェオクはソンベクが生き別れた兄ではないかと思うが、「私の父は生きている」という彼の言葉を聞いて失望する。
そんなある日、ユンは軍の大将、チョン・ホンドゥに呼び出され、急な乱や謀反に対応する別働部隊を作るよう要請される。しかし国王の許可を得ていないと聞き、即座に断る。
砦の近くの村に、悪行の限りを尽くすジャンダルなる男がいると聞き、ソンベク達は成敗に出かける。マ・チュクチは砦に残り、ソンベクの部屋に偽金作りの証拠品がないか調べる。一方、ソンベク達に同行したチェオクは、ジャンダル成敗後に逃走中、追ってきた軍兵士に撃たれてしまう…。
第七回 潜入
2009年4月27日(月)
大臣らの突き上げでユンの罷免が決定するが、セウクはチェオクが潜入捜査で証拠を発見するのを待ってユンを復職させ、一気に一味を討伐しようと考える。
ソンベクはチェオクが左捕盗庁(チャポドチョン)の茶母(タモ)である事実に気づいていたが、知らないふりをしてマ・チュクチと共に“山の砦”に受け入れる。チェオクとマ・チュクチはソンベクら盗賊の砦に潜入したが、犯罪証拠となる金型や偽金はなかなか見つからない。チェオクは砦の地図と盗賊一味の軍勢について書き記したメモをユンに届けるが、一味の擁する兵の数や組織体系から、ただの盗賊ではないという印象を受けていた。
一方、左捕盗庁では、脱獄事件の責任を問われて罷免されたユンの後任としてセウクの息子、チョ・チオが従事官(チョンサガン)職に就く。出世を目論むチオは庁の綱紀を正そうと部下に対する締めつけを強め、偽金事件の担当からウォネ、チュワン、チェオクを外して新捜査チームを発足させると宣言する。
第六回 脱獄
2009年4月20日(月)
マ・チュクチは“当初の計画”通り砒素入りを見破り、ガッチュルと共に脱獄をはかる。ガッチュルはダルピョンに毒殺されたものと思い、遺体を取り戻しに来たソンベクたち賊軍戦士がそれを援護。また偽金一味に潜入する事になったチェオクも二人の脱獄を助ける。
左捕盗庁(チャポドチョン)側は脱獄を阻止するふりをして、わざと二人を逃がす。チェオクとマ・チュクチは義兄弟を装い、いったんソンベクとガッチュルと共にダルピョンの元に逃げ込むが、疑り深いダルピョンに怪しまれて別れを余儀なくされる。しかしその後、渡し場で捕まりそうになったソンベクらを助けて、彼らと共に“山の砦”へと向かう。
その頃、セウクは脱獄事件の責任者として宮廷に呼び出され、大臣らから一斉に非難される。しかし国王はセウクを信用し、詳細を聞かずに事件解決のため一ヶ月の猶予期間を与える。
第五回 志願
2009年4月20日(月)
一度は左捕盗庁(チャポドチョン)を去ったチェオクだったが、ウォネの裏工作が功を奏して復職する。
左捕盗庁では偽金作りの容疑で捕らえたガッチュルの自白も得られず、事件を解明しきれずにいた。ユンは、泥棒のマ・チュクチを“殺人犯”に仕立ててガッチュルの牢に送り込み、オトリ捜査を開始する。マ・チュクチは最初こそガッチュルと対立するが、徐々に彼の信用を得ていく。
ユンは、ガッチュルに仲間からの差し入れと見せかけて毒入りの弁当を届け、マ・チュクチに彼の命を救わせて共に脱獄させるという一計を案じる。脱獄を手助けして、その後盗賊一味に潜入する役をチェオクに任せることにした。一方でダルピョンはガッチュルが事件について自白するのを恐れ、ユンたちが差し入れする前に、ガッチュルを殺害すべく彼に砒素入りの弁当を差し入れようとしていた。
第四回 捕らわれの身
2009年4月13日(月)
朝鮮人参を売って得た代金は案の定、偽金だった。チュワンは事実をユンに知らせようと言うが、チェオクは大本を突き止めてから知らせようと彼を説得する。結局、その夜ちょうど盗みに入ったマ・チュクチが邪魔になり、チェオクとチュワンは偽物を掴まされたと怒って戻ってきた男達に捕らわれてしまう。しかしチェオクが機転をきかせ、チュワンが天然物の人参を十本持ってくる間、自分は人質になると言って男達を信用させる。
チュワンは捕盗庁(ポドチョン)に戻り、兵士と射手を率いて現場へ引き返すが、その事がユンの耳に入り、彼もウォネ達と共にチュワンの後を追う。チュワンが戻ってこないため殺されそうになったチェオクは反撃。男達を倒し、倉庫の床下に朝鮮人参と共に隠されていた「偽金」を発見する。しかしユンは、また勝手な行動で危険な事態を招いたチェオクを叱責。チェオクは捕盗庁を去ると言って身分証を返す。
捕盗庁は朝鮮人参を取引していた組織の幹部、ガッチュルを捕らえたが、押収した「偽金」は調べた結果本物と判明。偽金事件は暗礁に乗り上げる。
一方、ソンベクは謀反を企てる組織の幹部、ダルピョンにガッチュル奪還を迫るが、彼はガッチュルを大事を成すための捨て石にしようとする。
第三回 生い立ち
2009年4月13日(月)
チェオクは弘文館の副提学をしていたチャン・イルスンの娘チェヒとして生まれたが、父は逆賊として告発されて自害。兄のジェムと逃走するが、途中で兄とはぐれてしまう。チェヒは7歳だったその日から、使用人となってユンの家に引き取られる。ユンもまた地方長官を務めるチョルの妾の子として、両班の子供達から差別される辛い子供時代を送っていた。自分とチェヒの境遇を重ね合わせ、ユンはチェヒに親近感を抱いて妹のように可愛がる。
チョルはユンを元僧軍の長スウォルの元へ修行に出す。自らの境遇を悲観していたユンはそこで自分の弱さを痛感。真の強さを理解する。ユンは両班ではなかったが、スウォルの口利きで捕盗庁(ポドチョン)のセウク長官の部下として働く事になり、チェヒを捕盗庁の茶母(タモ)として連れて行きたいと父に頼む。その時からチェヒはチェオクと改名し、捕盗庁の従事官(チョンサガン)ユンに仕える茶母となった。
豪雨の中、ユンは川から戻ったチェオクを野原に連れ出し剣の稽古を始める。そこで彼は、危険を顧みない無謀な行動をするなら捕盗庁から出て行けとチェオクに言い放つのだった。
左捕盗庁(チャポドチョン)の密偵、チャンガクがエオゲ山中で死体で発見された。検死結果は毒殺。チェオクはチャンガクの草鞋が魚臭く塩辛いことから、彼はエオゲ山に近いサムゲ港で殺害されたと考える。生前のチャンガクから、最近高級品を買いあさっている組織があるとの情報を得ていた捕盗庁は、チェオクとチュワンを朝鮮人参売りの兄妹に仕立ててオトリ捜査を始める。
第二回 偽金事件発生
2009年4月6日(月)
都を中心に偽金が出回る事件が起きていた。ユンは上司のチョ・セウク長官に内緒で密偵を使い事件を追っていたが、逆にセウクに呼び出されて事件の広がりを指摘され、左捕盗庁(チャポドチョン)をあげて隠密捜査が始まった。
チェオクもキョンギドへ捜査に行くが、帰途、船着場のトラブルに出くわした際、人並み外れた運動能力を持つ男、チャン・ソンベクに出会う。その後飲み屋で、集めた偽金の入った荷物を奪われてしまう。ソンパの故買人の供述を頼りに、チェオクは飲み屋で盗まれたニセ金を取り返しに、葬儀屋に間借りするというマ・チュクチ夫婦を追っていく。助けに来たビョンテクがかえって足手まといとなり、チェオクは葬儀屋の頭、コッチに殺されそうになるが、その時ソンベクが現われてチェオクを救う。そこへユンとウォネが到着。ソンベクを一味と誤解したユンは彼と対峙するが、チェオクの証言でソンベクに謝罪する。しかしユンの師匠直伝の剣法を見抜いたソンベクを、ウォネもユンも不審に思う。
帰り道、一人川で水浴びするチェオクは子供時代を思い出していた。物思いに耽っていると、またもやマ・チュクチ夫婦が姿を現した。チュクチがチェオクの着物を盗もうとしたが、あえなく御用。チェオクは、二度と盗みをしないとチュクチに誓わせ、捕盗庁に帰る。すると土砂降りの雨の中、ユンがチェオクの帰りを待っていた。
第一回 捕盗庁の星
2009年4月6日(月)
朝鮮王朝時代の都、漢城。その左捕盗庁(チャポドチョン)の茶母(タモ)、チェオクは、知性と優れた武術によって事件捜査にも協力していた。
ある日、司憲府の職員の嫁が急死。被害者が女性であることから、チェオクもイ・ウォネ武官と共に現場へ駆けつける。検死官さえ自然死としか判断できない状況下で、チェオクは丹念な調査を通じてそれを殺人事件と断定。機転を利かせて犯人を突き止める。しかし上司のファンボ・ユン従事官(チョンサガン)は事件解決を喜びながらも、チェオクの無謀な判断をいさめるのだった。
そんな折、右捕盗庁(ウポドチョン)と、撃毬(キョック)の試合が行われる。ユンが多忙で欠席する中、左捕盗庁は試合で劣勢を強いられ、ウォネは頭を負傷して出場できなくなる。選手不足から、統率役のペク・チュワン武官はチェオクを代役に選ぶ。彼女の活躍によって、左捕盗庁は見事試合に勝つが、右捕盗庁のチョ・チオ従事官はチェオクが女性であることに難癖をつける。しかしチェオクがそれに反駁した事がきっかけで、事態は両捕盗庁の武将たちの乱闘に発展し、右捕盗庁の武官2人が腕を骨折する大騒動となってしまう。
チオは誰かが責任を取って辞職することを要求。最終的にユンが辞職すると言うのを聞き、チェオクは一人右捕盗庁のチオを訪ねて罰を受ける旨申し出た。チオは罰としてチェオクの腕を斬り落とそうとするが、そこへユンが現れてチオの剣を阻み、チェオクは肩にかすり傷を負っただけで助かる。
あらすじ
舞台は17世紀の朝鮮王朝時代。幼い頃に家族を失くし、捕盗庁(当時の警察)の「茶母(タモ)」(役所の下働きの女性)として下働きをする女性がいた。その名はチェオク(ハ・ジオン)。チェオクは、その知性とずば抜けた武術の腕ゆえに、茶母でありながら、犯罪捜査の分野でも活躍していた。そのチェオクが仕えるのが、地方長官の息子ファンボ・ユン(イ・ソジン)。彼はチェオクを妹のようにかわいがり、二人は兄弟同然に育つ。かたい絆で結ばれた二人だが、互いに秘めた想いを胸に抱きながらも、二人の間には決して越えることのできない身分の差という壁があった。一方、チェオクには、実の兄がいた。逆賊として告発された父が自害し、幼い頃に生き別れてしまったのだ。ある時、都を中心に偽銭が出回る事件が頻発する。ファンボ・ユン指揮のもと、事件の捜査に加わったチェオクは、事件の陰に存在する大規模な賊集団の正体を暴くため、潜伏捜査を試みる。そこでチェオクが出会ったのは、自由を目指して革命を指揮する頭領ソンベク(キム・ミンジュン)。敵対する立場にも係わらず、何故か二人は互いに心引かれていく。そして、ソンベクにも生き別れになった妹がいるという・・・。