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相続者たち
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相続者たち ストーリー

第24話「しばしの平穏」

2015年4月3日(金)

タンは自分の誕生日パーティーで記者や親戚たちを前にウンサンを彼女だと紹介する。そんな2人を撮ったミョンスの写真を見たヨンドは、吹っ切れたように柔道の練習に励むようになり、それぞれが少しずつ自分の道を歩み始める。


相続者たち キャスト

キム・タン役 : イ・ミンホ
18歳、帝国グループ相続者
英国には王族がいて王子がいるのなら、韓国には財閥がいてその御曹司がいる。 それもただの財閥ではなく韓国産業成長に最も貢献した帝国グループの会長息子。 そんな“王子”のタンは王子らしい気品とオーラを持ち、背も高くハンサム、 加えて財閥家の相続者の地位まで持つという 、この世の全てを溢れ出すほど 全部持っているような男だ。しかし、「溢れ出すほど持っている」ということは 逆に言うと持つ必要のないものも持っていることになる。2人の母、異母兄弟、婚外子…。 幼いタンが浴びせられた冷たい視線を理解するには複雑過ぎた家庭の事情がそれだ。 タンにとって家は自分の居場所ではなくただ、だだっ広いだけの空間だった。 そんな環境だからこそ、タンは何の遠慮もなくひねくれ者になれた。 財界への影響力で友達を選別し、順位が低い奴らは無視して、苛めた。 傲慢さと見栄で自分を飾り、弱い者には強く、強い者にはさらに強く権力を振るった。 子どもの喧嘩が大人の喧嘩にまでなったことは数えきれないが誰一人帝国グループとは敵になろうとしなかった。 タンはそれを知って利用した。それこそがタンが思う自分の影響力だったのだ。 だが、タンが子どもじみた悪さで時間を費やしていた中、異母兄弟のウォンは世界中の有名大学に留学しては学歴を積み、 父のキム会長が病で伏せると、まるで時の流れと共に季節が変わるような自然さで実質的な経営者となった。 タンはその時気づく。本当の王子はウォンだった事を、自分の留学は実は配流だった事を…。


チャ・ウンサン役 : パク・シネ
18歳、貧乏相続者
“シンデレラはガラスの靴を落とし、結果王子様と結婚をしました”で終わる童話を読んだ7歳のウンサンは思った。“シンデレラ、あんたそれ全部計算だったんでしょう?”と。その童話は徹底的な計算上の出来事だと信じているウンサンは口の聞けない母のせいで人より早く大人になった。子どもの頃から母の代わりに光熱費や税金、ローンなど、全てを管理してきたため18歳にしては大人に負けないくらいお金に詳しいが、人前で母と手話で会話するのが恥ずかしく、目の前の母に携帯でメールを送るような、少女らしいところもある。母が障害者なのも、人の家で家政婦として働いているのも、そんな母を無視する人たちも全部嫌いだが、ウンサンが最も嫌なのは、この嫌な現実から脱出できる出口がないことだ。そのせいで一見明るく、強そうに見えるウンサンも心の奥にはどうすることもできないひどい痣ができている。友人たちは毎週映画や有名なレストランに行って来たと自慢するが、自分は昼も夜も関係なくバイト三昧で夢や希望を持つなんてお金がある若者の特権だと思うウンサン。そんなある日、普段からロールモデルだと思っていた姉からかかってきた一通の電話。アメリカで留学中の姉がお金持ちと結婚することになったと言うので、ウンサンは母がくれたお金を直に渡すからと言って飛行機に乗り込んだ。二度と戻らないつもりで…。しかし、アメリカで出会った自分の“憧れの人”はアルコール中毒の男と同居するしがないウエイトレスだった。裏切られたと感じたウンサンは姉と大喧嘩して街へ飛び出す。そんな時、タンと出逢うがその出逢いこそ彼女を巡る全ての始まりだったのだ。


キム・ウォン役 : チェ・ジニョク
31歳、帝国グループ社長/タンの兄
どうやって勝つか、よりどうやって生き残るかを先に考えなければいけない人生だった。目を覚ますと何かが無くなるばかりの毎日だったから。その中の1つがウォンの母だった。ウォンがまだ死の意味もよく分からない6歳の頃、母は死んだ。それからしばらくして新しい女が母として戸籍に名を入れた。さらに中学生になったある日、また別の女が赤子を連れて来ては自分の弟にあたると言った。実際に戸籍に入っている母と父の間に子供がいないことを幸いだと思う14歳の自分の人生が信じられなかった。だがウォンはその全てを前にしてなお、ひねくれるより全てにおいて熾烈に生きる事を選んだ。本能的にそうしなければならないと分かったのだ。針で刺しても血がにじまないどころか、誰1人自分を刺すなんて思いもしないくらい冷たい金属のような人間になってやると決めた。隙有らば社長の座を奪おうと狙ってくるタンの母に、何の理由もなく戸籍に入っている女、自分を良く思わない父までウォンの周りは相変わらず敵だらけだが、たった一人幼い頃からの友人のヒョンジュは違った。貧しい現実の中、帝国グループの奨学金で勉強しながらもいつも自分の夢のため、前向きに頑張っているヒョンジュは唯一ウォンが頼れる人だった。彼女に対する自分の感情が何なのか分からなくなった時、自分は権力をより強めるためだけの結婚をしないといけないことを知っているからこそ、己の感情を嘲笑った。


チェ・ヨンド役 : キム・ウビン
18歳、ホテルゼウス相続者
IQ150の天才だが、その能力を良い目的のために使うことをあまり好ましく思わない。ヨンドの頭から出てくる奇抜なアイディアは、主に友人たちに奇抜な手段で意地悪をするために使われた。徹底的な計算と予測で自分の計画どおりに誰かを罠に落とした時、ヨンドの無表情な顔にはうっすらと笑みが浮かぶのだ。そんなヨンドとは誰も敵になろうとしなかった。ただ1人、タンを除いては。ヨンドはいつも自分より奇抜な方法で友人たちに意地悪をするタンの事が気に食わなかった。2人の競争は思春期の年頃の子どもたちのそれと似て幼稚で熾烈だったが、「類は友を呼ぶ」とは言ったもので、いつしか2人は親友になった。8歳の時、母は自分を捨てて家出をし、そんな母を父と離婚させるためだけに捜し出した祖母の話や、その後、父が連れてくる女たちにお小遣いを貰っては犬を飼い、その女たちを攻撃するよう命令したことなど、誰にも話せなかった事をヨンドはタンに素直に話した。しかしそれは、あくまでもタンが自分より地位の高い人間で頼りになると思ったからで、タンが実は婚外子だったと知ってからはヨンドにとってタンは天敵となった。タンが留学でいなくなると、ヨンドはさらに悪質に皆の上に君臨した。そんなある日、二度と会う事はないだろうと思っていたタンが戻って来た。ヨンドは裏切り者との第2ラウンドを始めようとするが、タンはそんなヨンドを無視してばかりだ。ヨンドはタンを揺さぶる弱点がウンサンだと気づきウンサンに接近するが、ウンサンと一緒にいる内に得体の知れない妙な感情が湧き上がってきて…。


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