探偵はBARにいる2 インタビューその2

2013年4月13日

『探偵はBARにいる』では大泉さんが演じる探偵と、その助手で松田龍平さんが演じる高田、二人のかけあいも大きな魅力になってますよね?
   

監督「二人が確かに『探偵はBARにいる』の世界を生きてるんですよね。札幌のススキノの街にリアルに存在していて、二人が動き出すと僕らはそれを一観客として観ているみたいな感じ。二人のやり取りの面白さがどうしたらそのままお客さんに伝えられるだろうかっていう現場でしたね」
    


大泉さん「最初、1作目のときに、高田役は松田龍平さんになりましたって聞いたときにはどういう絡みになるかちょっと想像がつかなかったですね。僕はどっちかっていうと大学時代から舞台をずーっとやってたんで、やっぱりセリフとかってテンポだったり、速さだったりしちゃうんですよね。松田さんって映画俳優のイメージがあったから、例えば僕がアドリブみたいなことをしたいと思ったときにつきあってくれるのかなとか、いろんな不安がありましたね。で、実際やってみたら本当に違う。タイプがね。でもその違いがこの二人の魅力なのかなと。どっちかっていうと僕じゃなくて、松田君の方がよっぽどアドリブが多くて、彼がポッっと言う面白い言葉だったり、彼がやってくることが二人の味になってるというかねー。毎シーン「くほぉー、そう来ますか!」っていう驚きの連続で・・・」
   


監督「それを大泉さんが全部受け止めて、しかも投げ返すっていうのがこのコンビの素晴らしさなのかなって思います。確かに僕らやっぱり1作目撮る前は想像出来なかったんですよね、二人の掛け合いがどういう風になるんだろう?って・・・。初日の現場で『これかぁ!』って、ちょっと絶句するっていうか・・・・、イメージしていたものと全く違う方向になってるんですけど、『これ面白いっ!』って方向にどんどん行ってたんで。それは2作目でもどんどん出てました」
   

大泉さん「1作目を撮り終えた段階で信頼関係が出来ているのでね。龍平君も『監督ともうやってるから安心感がある』って言ってましたけど、ダメなものはダメって言ってくれるだろうし、いいものは拾ってくれるだろうから、お互いアイデアを出しやすいってのはあったかもしれませんね。松田さんが演じた高田はセリフは少ないけど、その場にはいなきゃいけないってシーンが結構あって、そこで何かやってくる。その面白さはやっぱ彼じゃないと出なかったなーと思うと、松田君以外にやれた人がいるんだろうか?と思うぐらい感謝してます。例えば、マサコちゃんっていうススキノのオカマのホステスがマジックのコンテストで優勝したお祝いのパーティーがあって、「よかったねー」「みんなのおかげよぉ」って、僕やマサコちゃんたちが抱き合うシーンがあって、マサコちゃんは次の日に殺されてしまうから、そのシーンが僕が演じた探偵とマサコちゃんが言葉を交わす最後のシーンだったんですけど、そこでまた松田さんが演じる高田については台本にセリフもト書きすら書いてないんですよ、でもそのシーンに彼はいなきゃいけなくて、何しようかなーって悩んだ挙句、延々と探偵に絡み続けてくるんですよ。『オイッ!オイッ!』っつって。パーティー会場の隅でジャグリングやってる人を指さして『オイッ!あれ見ろよ』って。俺がどんなに『わかったよっ』って払いのけてもやってくるんですよねー。その発想って素晴らしいですよね。本来であれば、ちょっといいシーンだから『このシーンでは主人公に絡めないな』と思うんですけど、シーンとしてリアルってことを考えたら、みんなで飲んでる場でそうやって絡んでくる人って絶対いるだろうから、非常に自然ですよねー」

   
監督「そのシーンの最初のテストのときは、松田さん、ジャグリングやってる人にちょっかい出してて・・・・。ジャグリングの人失敗してビン割っちゃってましたけど

相澤 伸郎 @ 2013年4月13日 11:52

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