東京風流ダイアリー

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東京風流ダイアリー 名古屋から新幹線でふらりと東京へ。お江戸風情を探す、粋な大人旅。

高梨薫。35歳独身。名古屋市生まれ。
東京の私立大学で文学を学び、卒業後は商社で営業職に就く。海外での営業経験を積んだ後、2年前、父が経営する会社の仕事を手伝うため、名古屋へUターン。その頃から始めた茶道の影響で着物に目覚め、休日には着物を着て、ふらっと東京へ遊びに行くようになる。モテないわけではないが、「ひとり身の方が気楽でいい」と考えている。

放送内容

2019年8月31日(土)

#09万葉集と秋の七草

東京都墨田区。東向島にある「向島百花園」は、江戸時代から庶民に親しまれてきた庭園。ここに来れば、いにしえ人(びと)が愛した花々に出会えると思った薫。『万葉集』で山上憶良が詠んだ秋の七草に想いをよせながら、秋の訪れが待ち遠しくなる。

向島百花園
【住所】東京都墨田区東向島3丁目
【電話番号】03-3611-8705
江戸の町人文化が花開いた文化・文政期(1804~1830年)に造られた庭園。
「百花園」の名称は、一説では、「梅は百花に魁けて咲く」または「四季百花の乱れ咲く園」という意味でつけられたもの。当時の一流文化人達の手で造られ、文人趣味豊かな庭として庶民に愛されています。
【今回の着物】羽織:紗羽織/羽織紐:兵庫鎖/着物:夏 染小紋/角帯:ローケツ染

2019年8月24日(土)

#08子規とへちま

東京の根岸にある「子規庵」。正岡子規が過ごした場所で、戦争で燃えたものを弟子たちが再建したそう。病気がちでほとんどの時間を布団で過ごしたのであろう。そこから眺める庭には、たわわに実った大きなヘチマ。「おとといの へちまの水も 取らざりき」この句を詠んだ翌日、子規は息をひきとった。改めて子規の世界に耽りたくなった薫は、帰りの新幹線の座席をグリーン車に変更する。

子規庵
【住所】東京都台東区根岸 2-5-11
【電話番号】03-3876-8218
正岡子規旧宅。座って、横になって、子規の目線になれる唯一の史跡。
現在の家屋は昭和25年高弟、寒川鼠骨らの努力で再建され、昭和27年東京都文化史蹟に指定された。
【今回の着物】能登上布/羽織:紗羽織/角帯:夏羅

2019年8月17日(土)

#07太宰のショットグラス

東京・銀座の路地裏にある地下につづく階段。その先にあるのは、多くの文士らに愛された老舗バー「銀座・ルパン」。薫が腰かけたのは、一番奥のカウンター席。ここは当時、太宰治の指定席だった。壁には、椅子で胡坐をかいて上機嫌な様子の太宰の写真。開業当時から使われている手作りのショットグラスで、太宰が好んだストレートウイスキーのグラスを傾ける薫。

銀座・ルパン
【住所】東京都中央区銀座5丁目5-11 塚本不動産ビル地下
【電話番号】03-3571-0750
創業は昭和3年。昭和の薫りが色濃く残る老舗バー。
永井荷風・直木三十五・武田麟太郎・川端康成・大佛次郎・林芙美子など文壇関係者、画壇や演劇界関係の文化人たちも足しげく通ったという。
【今回の着物】 夏江戸小紋/羽織:紗羽織/角帯:西陣織帯

2019年8月10日(土)

#06金魚とつりしのぶ

江戸の頃から人々に涼をもたらした東京の夏の風物詩「つりしのぶ」。江戸中期、庭師がお中元として得意先のお屋敷に配ったのが始まりとされる。江戸川区にある都内唯一のつりしのぶ工房「萬園」へ来た薫は、金魚をガラスに入れた「金魚玉」を見つける。ガラスの中で可憐に泳ぐ金魚に心を奪われ、室生犀星の小説のごとく、金魚に恋をしている自分に気づく。

萬園(よろずえん)
【住所】東京都江戸川区松島1丁目32番11号
【電話番号】03-3651-3465
江戸川区の無形文化財に指定されている涼の工芸品「つりしのぶ」。「しのぶ」とはシダの一種。竹や木炭・杉板などをコケで包み、その上に「しのぶ」の根をはわせて、様々な形に組み上げる。
【今回の着物】 夏紬/羽織:紗羽織/角帯:西陣織帯

2019年8月3日(土)

#05太宰と夏の麻

薫はこの日、夏のお誂えを注文に、着物好きなら誰もが知る銀座の老舗「もとじ」へ出かける。
麻の着物を手に取った時、思い浮かんだのが、太宰の小説『晩年』の一節。
季節の風物が、生を動かす。帰り際、店にあった歌舞伎座のちらしを見つけ、季節の風物に浸りたくなる。

銀座もとじ 男のきもの
【住所】東京都中央区銀座3-8-15
【電話番号】03-5524-7472
日本初の「男のきもの」専門店として2002年にオープン。初心者の方にも着やすいベーシックな一着から、希少性の高い幻の逸品、作家性あふれる角帯や小物まで男性のお洒落心を刺激する品揃え。
【今回の着物】 着物:夏紬/羽織:紗羽織/角帯:西陣織帯

2019年7月27日(土)

#04猫とビール

明治の文豪が飲んでいたビールを一度飲んでみたいと、 板橋区にあるクラフトビール醸造体験「TOKYO ALEWORKS」に
「当時の味を再現して欲しい!」とオーダーした薫だったが、出来上がったビールは…「不味い」。
不意に夏目漱石の小説『我が輩は猫である』に登場した猫を思い出す。

Tokyo Aleworks(トウキョウ エールワークス)
【住所】東京都板橋区板橋1-8-4 板橋 Cask Village 1階
【電話番号】03-3961-1196
板橋に自分でオリジナルのクラフトビールが造れる醸造所。醸造所に併設されているパブ『IBU(Itabashi Brewers Unit)』では、ビールによく合う料理も楽しめる。
【今回の着物】 着物:長板中形/角帯:自然布帯

2019年7月20日(土)

#03荷風と恋花火

名古屋ではなかなかお目にかかれない、東京の夏の一大イベント、隅田川の花火大会。
誘ってくれた学生時代の女友達と、夕方までぶらり下町情緒あふれる浅草や月島界隈を散歩する。
ふと、日和下駄とコウモリ傘を手に歩く永井荷風の『日和下駄』を思い出す薫だった。

梅園(うめぞの)浅草本店
【住所】東京都台東区浅草1-31-12
【電話番号】03-3841-7580
安政元年(一八五四年)創業の甘味専門店。餅きびを使った元祖「あわぜんざい」は、蒸した餅と、じっくり炊いたこしあんを椀で合わせただけの『贅沢』な一膳。
【今回の着物(浴衣)】 有松鳴海しぼり 鎧段絞り(男)/鹿の子絞りと小帽子絞り(女)
衣装協力:竹田嘉兵衛商店

2019年7月13日(土)

#02富士山のたけくらべ

着物を着て昔ながらの風情が残る東京を散策するのが趣味の主人公・高梨薫は、元号で話題となった「たけくらべ」を改めて読み直した。
すると、台東区の下谷にある小野照崎神社が登場していることに気づく。
そして、そこには江戸時代に作られた富士塚が今でもそのままの形を保ち残っていることを知る。
「見てみたい!」薫の東京散歩が始まる。

小野照崎神社(おのてるさきじんじゃ)
【住所】東京都台東区下谷2−13−14
【電話番号】03-3872-5514
溶岩を積んだ富士塚「下谷坂本富士」があることから地元では「お富士さん」とも呼ばれています。樋口一葉の『たけくらべ』には、小野照さまとして登場している。

快哉湯(かいさいゆ)
【住所】東京都台東区下谷2-17-11
現在は、地元の人のフリースペースやセルフカフェとして再生されている。
【今回の着物】 羽織:紗羽織/羽織紐:兵庫鎖/着物:夏 染小紋/角帯:ローケツ染

2019年7月6日(土)

#01江戸風鈴と滴丁東(ていちんとん)

夏支度のために江戸風鈴を買いに行った薫。
チリン、チリン…
風鈴の音を聞き薫は、山本周五郎の小説を思い出す。
薫は風鈴が出来上がるまでの作業工程を見ながら、改めて江戸風鈴の粋や奏でる音の意味を知る。
江戸川沿いに風鈴の音を聞き、風任せにぶらりと歩いてみよう。

篠原風鈴本舗(しのはらふうりんほんぽ)
【住所】東京都江戸川区南篠崎町4-22-5
【電話番号】03-3872-5514
東京に2軒しかない江戸風鈴の店。江戸時代そのままのやり方で吹きガラスの風鈴を製作している。事前にお願いすれば、工場見学や体験もできる。滴丁東(ていちんとん)とは、風鈴のこと。山本周五郎の「日本婦道記~風鈴」という小説に出てくる言葉。
【今回の着物】 羽織:紗羽織/羽織紐:兵庫鎖/着物:夏 江戸小紋/角帯:西陣織

衣装協力
銀座もとじ

※番組の放送時間、放送内容は予告なく変更されることがありますのでご了承ください。詳しくは テレビ愛知番組表 へ。

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