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STORY

第7話 「泣くとき 胸を貸してくれる人」

2016年12月19日(月)

川に落ち、寒さに震えるジスクを自ら温め、介抱したミヌ。目覚めたジスクはミヌの優しさに喜びつつも、後ろめたさから拒んでしまう。そんな中、ソクフンから約束の金を渡されたジスクは、正体がばれないよう人を使って父の借金を返す。ミヌは病み上がりのジスクを案じ、一緒にベッドに寝るよう話すが、そんなミヌの変化にソクフンは苛立つ。

CAST

SJグループ専務取締役
「よい暮らしをしたいとは思わない。ただ、生き残ることを願うだけだ」
ミヌはある日突然“強制的に”SJグループの相続人となった。 愛人の子ではあるが、大企業の総帥の唯一の息子だという理由で仕方なく選ばれた。母親に育てられ、7歳の時に初めて、父チェ会長の存在について知った。チェ会長はミヌを息子としてではなく、後継者として接した。一度もミヌに優しく言葉をかけることはなく、ミヌが少しでも間違ったことをすると厳しく罰を下した。 母は幼い頃、湖に溺れて亡くなった。その姿を見たミヌはその時から、水への恐怖心が生まれた。 その後遺症から強迫性障害を患うことになる。潔癖症であり、神経質で、怒りやすい。実の母親の死の後、一度も愛された記憶がない。 愛されたことがないので愛する方法かわからない。そんな理由から、愛を信じない。

デパートの販売員
「多くは望まない、ただ他の人と同じように幸せなりたい」
ジスクの母親オクスンはジスクを産む前に、自分の前に大きな光が現れ、抱かれる胎夢を見たと言った。 その言葉を証明するかのように幼いジスクは家族と周りの人々に明るいエネルギーを与える愛らしい存在であった。ちょうど、よちよち歩きが始まった時には、倒れても何事もなかったかのようにニッコリ笑って立ち上がり、家族に心配事があるときは、元気いっぱい励ますとても可愛い子供だった。しかし、幼い時、父のテソンの事業が失敗すると、彼女の明るい姿に少しずつ影が差し始めた。 ジスクの唯一の夢はこれ以上、不幸にならないこと、家族がお互いを見て笑うことができること、それだけだった。しかし、お金がなければ、幸せを夢見ることすら贅沢だった。いくら努力してもジスクの生活に光が差す日が来るとは思えなかった。世界は非情であることを悟った彼女はだんだん疲れていく。 そんなある日、ジスクはデパートで自分とそっくりな女性に出会う。彼女は全身ブランド品を身に付けて、近づくことはできないオーラがあった。ジスクはまるで違う世界にいる鏡を見るようだった。その人も不思議なようにジスクをしばらく眺めて席を立った。まるで夢を見たような奇妙な感じになったが、ジスクは忙しい日常に追われ、その女性の存在を記憶の向こうに押しやっていた。

ミヌの義理の兄。ミヨンの夫。
「強者の言葉は真実であり、弱者の言葉は偽りだ。したがって、強者に勝つには、最強者になければならない」
明晰な頭脳に秀麗な容貌と弁舌に優れている。表向きは優しくて、マナーがあり誠実に見えるが、うちには野望に満ち溢れている。全てにおいて徹底していて、自己統制力に優れている。目標にするものがあれば、優れた知略を広げて必ず成し遂げるが、卑怯な方法で勝とうとはしない。むしろ相手に信頼感を与え、最後の瞬間に徹底的に裏切る恐ろしい男だ。貧しい父の暮らしを見て育ち、世界の強者になるのが人生の目標となった。強者になって不合理なこの世界を正義合理的に作ると決心する。しかし、そのような世界を作るための過程で生じる不合理は必要悪と思って、後はすべて正しく戻しておこうと決心する。

ミヌの腹違いの姉。ソクフンの妻。
「欲しい物は、何でも手に入れる。それが猫でも、虎でも。」
銀のスプーンと箸を口にくわえて生まれたお嬢様。今まで自分の力で何かをやったこともないし、努力してお金を稼いだこともない。欲しいものは言葉にすれば得られたし、それが当然だと思っていた。子供の頃、愛人の子であるミヌが家に入ってきた時も、いつか弟ができればいいと言ったことをお父さんが聞いてくれたのだろうと考えていた。しかし、世界にたった一つだけ手にすることができないものがあった。それはまさに、ソクフンの心だった。ミヨンは、結局ソクフンにしがみつくようにして、結婚まですることになる。

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