番組審議会
第426回テレビ愛知放送番組審議会
| ◇開催日時 | 3月11日(水) 午後3時30分~4時45分 |
|---|---|
| ◇開催場所 | テレビ愛知本社 5階特別会議室 |
| ◇出 席 者 | 新田委員長ら8委員と当社関係者 |
| ◇議 事 | 当社から、社業、視聴率、視聴者センター対応について報告した。その後、事前視聴したテレビ愛知制作特別番組『激論!コロシアム“カスハラなんでも相談所”開設SP』[2026年2月21日(土)午後2時30分から3時30分放送]について、合評した。主な意見は次のとおり。 |
- かつては政治や外交が主軸だった「激論!コロシアム」が、現代社会の切実な課題である「カスハラ」をテーマに特番として復活したことに大きな意義を感じた 。公共性の高い番組は視聴率が伸びにくい傾向にあるが、視聴率だけで価値を評価するのは厳しい時代。テレビ愛知としてどのような指標で成果を測っているのか、評価指標とPDCAに関心がある。
- 弁護士やハラスメント協会の代表など、専門家の声があったことは信頼性があり参考になった。47種類ものハラスメントが紹介されたが、何でもハラスメントと言いやすくなる一方で、言われやすい社会になっていくのではないか。最近はハラスメントがないのは当たり前で、今はウェルビーイングを推進する側が疲弊している実態もある。管理者側の悩みやつらさも紹介してほしかった。
- 内容はネガティブで、あまり後味の良い番組ではなかった。ハラスメントの種類が増え続け、これからどのように振る舞えばよいのか、先行きの暗さを感じた。「相談所」であれば、どう向き合い解決していくのか、より具体的で建設的な提案が示されていればさらに意義があった。SNS等で威圧的なことばが飛び交う現状に危機感がある。マスメディアが率先して「ことばの感受性」を磨き、「良質なことば」を広げていくべきだ。
- 大学での学生指導においても「ホワイトハラスメント」になり得るのではないかと感じ、大変学びになった。元知事である東国原氏のコメントは説得力があったし、タレントの時東ぁみさんの女性視点での発言もあり、バランスが取れていた。内容とやり方の理不尽さという「カスハラ観点」を簡潔に示した点は役立ちそうだったし、クイズ形式で視聴者に考えさせる部分も良かった 。
- 線引きの難しいカスハラを1時間番組で取り上げたこと、三重県桑名市の条例の効果を検証した点を評価する。冒頭の事例がなぜ英国とタイなのか。日本の事例から始めたほうが視聴者を引き込めたのではないか。番組前半の議論がタクシーに関わる材料に偏っていた印象がある。カスハラは飲食店や小売、役所など社会のあちこちで起きているため、広がりが欲しかった。カスハラが悪質な場合は刑法に該当する可能性があることにも言及すべきだったかもしれない。
- 専門家が「それはハラスメントですね」と指摘するだけでなく、それに対してどうしたら良いのか、具体的な解決策やアドバイスがもっと出るとより役立った。自身も接客現場におり、スタッフが精神的に参っているシーンを見て心を痛めている。おもてなしと我慢大会は違う。サービス提供側がどこまで対応すべきか線引きが難しくなっている今、テレビ局の力で人のマインドが変わるような発信を期待する。
- 従来の番組スタイルである「対立する考え方の議論」という面では、今回は対立軸がわかりにくかった。労働施策総合推進法の改正など、カスハラを取り巻く社会的な背景を最初に丁寧に説明すべきだった。また、議論の途中で出た「内容とやり方の理不尽さ」という基準を、冒頭で示してから議論に入った方がわかりやすかった。
- カスハラというタイムリーなテーマを選んだこと、出演者のバランスが良いことを評価する。提示された事例の中には、単なるクレームや酔っ払い事案もあった。もっと典型的なカスハラ事例を選ぶことができたのではないか。カスハラをする側がSNSで一方的に晒すことができてしまう実態があり、企業側が強く出られない要因になっている。番組を通じて理解が進むことを期待する。


