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FEAUTURE特 集

小さな驚きカンパニー

世界が認めた"究極マスク"

17.04.06

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花粉が多くなる季節になり
手放せなくなるのがマスク。

豊橋市に世界が認めた
究極のマスクを作っている
驚きカンパニーがあるんです。

世界中を震撼させた
エボラ出血熱。

ウィルスと戦う医師たちを
救ったマスクがあります。

2万円と高額ながら、
世界中から注文が殺到。

あの羽生選手も愛用する
究極のマスクを作った会社、
それが...

「小さな驚きカンパニー」

その会社は豊橋市にある「くればぁ」。

マスクを開発したのは、
社長の中河原さんです。

マスクの中身は10枚のフィルター。
メッシュの目の大きさは0.1ミクロン、
1万分の1ミリという細かさです。

まずは従来品の使い捨てマスク、
微粒子はどんどん
通り抜けてしまいました。

一方、究極のマスクの場合がこちら。

微粒子はまったく漏れませんでした。

このマスク、
一体どうやって作っているのか。

材料はというと...

「この世界一細い糸を使って...」
(中河原社長)

社長が世界一と豪語する
糸の直径は20ミクロン。

髪の毛の5分の1の細さです。

通常、
ポリエステルの糸は
穴をあけた金属の金型に、
溶かした材料を流し込み、
ところてんのように
押し出して作ります。

しかし、
分厚い金属に20ミクロンの穴を
開ける技術はありません。

そこで思いついたのが...。

「極薄シートを重ねて金型にします」
(中河原社長)

社長が思いついたのは、
20ミクロンという
細かい目の金網を
利用する方法。

でも、
一枚だけでは押し出す力に
耐えられない。

そこで...

「その金型を1枚1枚重ねてですね、
厚みが1センチくらいになるまで
重ねる、それにはすごく
集中力が必要なんですね」
(中河原社長)

わずかでもずれると
網の目が潰れてしまう。

電子顕微鏡を覗きながら、
1枚1枚重ねていきました。

その金型がこちら!

重ねた網の数はなんと100枚。

半年かけて究極のマスクを
生み出す金型を完成させました。

さらにマスクの作り方も独特です。

鼻の高さやあごの長さを測って
カルテを作り、客一人一人の
顔にあわせて形を作ります。

1つ1つが手縫いのため、
生産量は1日最大500個。

今は1ヶ月待ちだということです。

そんな究極のマスク
、発売当初から注文が
相次いだと思いきや...

「マスクの販売は伸びませんでした」
(中河原社長)

使い捨てマスクが
100円で売られる中、
1万円を超えるくればぁの
マスクは売れませんでした。

しかしその10年後、
中国でPM2.5が問題と
なったことで、
ようやく人気に火がつきました。

10年間売れないマスクを
なぜ作り続けたのか。

そこには社長の信念がありました。

「ニーズのないところに
最初に飛び込むことで
新しいニーズを作る、
そういうところに力を
入れていたものですから、
なかなか大手さんは
進出してこなかったので
こういうものが出来上がった
のかなと感じています」
(中河原社長)

「ニーズがないところに
ニーズを作る」
そんな中河原社長が
今取り組んでいるのがこちら。

マスクをする習慣がない
欧米の人たちに向けて
マフラー型のマスクを
開発しようとしている
そうです。


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