FEAUTURE特 集
小さな驚きカンパニー
パーツからこだわる高級傘
17.06.22
この時期に手放せない「傘」ですが、
部品一点一点からこだわり
驚きの高級傘を作った
会社が愛知にありました。
名古屋市の百貨店。
この高級傘売り場に、
今月からお目見えしたこちらの傘。
価格は3万7000円以上!
強みは、春日井市のある会社が考えた驚きの構造でした。
驚きの傘を作っているのは、
「ユートレーディングコーポレーション」。
「こんにちは」
(ユートレーディングコーポレーション
渡辺由太郎社長)
「今日は宜しくお願いします」
(岡田愛マリーアナウンサー)
この人が、社長の渡辺由太郎さん。
まず、社長が案内してくれたのは・・
「これが1本分の傘の材料ですか」
(岡田愛マリーアナウンサー)
「1から設計して特注で作った部品がほとんどです」
(ユートレーディングコーポレーション
渡辺由太郎社長)
必要なパーツは90以上。
普通の傘の3倍の数だ。
これらを全て手作業で組み立てていく。
ひと月あたり生産できる数は、たった100本。
こうしてできた傘がコチラ!
「一見、普通の傘と同じ位の重さと言いますか・・」
(岡田愛マリーアナウンサー)
一体どこが"驚き"なのか・・
「開くところ見てください」
(ユートレーディングコーポレーション
渡辺由太郎社長)
「え!おお!」
(岡田愛マリーアナウンサー)
「逆に開くんです」
(ユートレーディングコーポレーション
渡辺由太郎社長)
普通の傘が手元から膨らむように開くのに対し、この傘は、
花のつぼみが開くように傘布を広げながら反転する。
「すごい!この利点は何ですか?」
(岡田愛マリーアナウンサー)
「この傘は濡れた面が内側にくる。
なのでズボンに触れても濡れない。」
(ユートレーディングコーポレーション
渡辺由太郎社長)
会社のホームページでは、雨の日の車の乗り降りのシーンを想定し、
降りる時もドアを少し開けただけで、傘を開くことができるとPRする。
「私自身が車をよく利用するが、
助手席に傘を置くと椅子が濡れてしまい、
何とかならないかと思って考えたのがきっかけ」
(ユートレーディングコーポレーション
渡辺由太郎社長)
車好きな渡辺社長、もともとは歯科技工士だった。
車の改造はできないが、傘ならできそうだと思い、
歯科用の工具を使って新たな傘の開発を始めた。
「部品を買ってきたものを加工したり、ないものは自分で、
入れ歯の金属で試作を作った」
(ユートレーディングコーポレーション
渡辺由太郎社長)
「歯科技工士だからこそできた」
(岡田愛マリーアナウンサー)
「そうですね」
(ユートレーディングコーポレーション
渡辺由太郎社長)
通常とは、逆向きに開閉するためポイントとなったのが、
この「受け骨」だ。
「布を反転させて張る動きをするが、
その際にこの骨が伸び縮みする」
(ユートレーディングコーポレーション
渡辺由太郎社長)
受け骨は、通常の傘では1本だが、これを2本にし、
傘を開く時は、一方が縮む、
という仕組みを採用、特許も取得した。
「反転させるタイミングでここが短くなれば
スムーズに動くんじゃないかってことから、
伸縮する機構を開発しました。
これはGAXオリジナルの機構です」
(ユートレーディングコーポレーション
渡辺由太郎社長)
機能性に加えフォルムの美しさにもこだわり、
世界3大デザイン賞の1つ、
「IF(アイエフ)デザインアワード」の製品部門賞を受賞。
春日井市のふるさと納税返礼品にも選定された。
「傘ってどうしても使い捨てのイメージがあると思う
皆さん靴やかばんや時計は結構こだわりもって長く使われる
傘もファッションアイテムの一部として、
お気に入りの物を長く愛着を持って使ってほしい」
(ユートレーディングコーポレーション
渡辺由太郎社長)
ご紹介した傘、
見た目しっかりしていますが
普通の傘より半分ほどの軽さの布や、
炭素繊維を採用することで、
普通の傘と変わらない軽さを
実現しています。