FEAUTURE特 集
小さな驚きカンパニー
油汚れも落とす？驚きの水
17.07.20
目に見えないほどの
ごく小さな泡を発生させる技術を使い
ヒット商品を生み出している会社が
岐阜市にあります。
油よごれも落ちやすくなる
という不思議な水を
作り出すその驚きの技術とは？
岐阜市内にある花屋さん。
店の作業場で使われている水、
実は、ただの水ではない。
毎日水を大量に使う仕事、
この水だと、土汚れも早く落ち、
経費の削減にもなり、一石二鳥という。
その秘密が蛇口に付いたこの装置。
水道水が「驚きの水」に変化するというのだ。
「驚きの水」とはいったい何のか？
その答えを探しにやってきたのは、
岐阜市にある田中金属製作所。
「こんにちは！」
（岡田アナ）
迎えてくれたのが
社長の田中和広（たなかかずひろ）さん。
実はこの会社、
5年前に開発したシャワーヘッドが大ヒット！
一躍話題になった。
「ウルトラファイン
バブル・シャワーヘッド
気が付いたら27万本売れました。」
（田中金属製作所 田中和広社長）
年間1万本売れるかどうかという
商品としては異例の数字だ。
なぜそこまで売れたのだろうか？
体験すればわかるという。
シャワーを手の甲にあててみる。
「水が柔らかい感じがします」
（岡田アナ）
10秒間水をあててみると。
「あれ、なんだかもちっとしてます、すべすべ
保湿クリームを塗ったみたい、柔らかい」
（岡田アナ）
このシャワーヘッド、秘密はここ。
特許を取ったこの装置が組み込んである。
「水中にある空気を特殊な方法で取り出す
1万分の1ミリのこの泡を水流の中に発生させる」
（田中金属製作所 田中和広社長）
この極小の泡が毛穴の奥まで浸透し、汚れを吸着。
洗浄力と保湿力を高める作用がある、という。
さらに、一般的なシャワーヘッドと
同じ水圧で同じ時間水を出し続けると、
御覧の通り50％の節水が可能になった。
この技術を応用した注目の新商品がこちら。
装置の小型化を実現し、
キッチンでも使えるようにした。
「ウルトラファインバブルが
出てますので野菜のつけおき洗いをすると
汚れを吸着して上ってくる現象がある」
（田中金属製作所 田中和広社長）
油汚れの皿を15秒間洗い流す比較実験してみた。
＊水道水
「汚れは落ちているように見えますが
さわってみるとギトついていますね」
（岡田アナ）
＊ウルトラファインバブル水
「汚れが落ちている感じがします
キュッキュッという音が･･･」
（岡田アナ）
土汚れが残りやすい葉物野菜や、
素材がデリケートなフルーツの
洗浄にもうってつけという。
「とてもやさしく洗うことができます」
（岡田アナ）
「一般の家庭で使って喜ばれるものを
コンセプトに作っている」
（田中金属製作所 田中和広社長）
さらに田中金属製作所は、
岐阜大学と共同研究を行い、
2017年5月、驚きの研究結果を発表した。
糖尿病にかかった二匹のネズミ。
一方には水道水を、
もう一方にはウルトラファインバブル水を
毎日飲ませ続けた。
すると！
3ヶ月後の結果、
食後の血糖値を計ると
ウルトラファインバブル水を
飲ませたネズミの方が、
より低いことがわかった。
「ファインバブル内の酸素が
細胞内に到達し、
糖質の代謝が活性化し
血糖値を下げるのでは
糖尿病の予備軍の人に日頃から
ファインバブル水を飲んで
その予防を図っていけるのでは
ないかと期待をしている」
（岐阜大学教育学部 久保和弘教授）
家庭から医療分野まで、
その可能性は大きく広がって行きそうだ。
田中金属製作所では
岐阜大学との共同研究をさらに進めて
医療分野での商品開発を
加速させていきたいということです。
