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なぜ伏見でマンションラッシュなのか?

17.07.28

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オフィス街として知られる伏見地区で、
なぜか今、マンションラッシュが起きています。
ここには、今、御園座の再開発で、
積水ハウスが総戸数304戸のタワーマンションを建てれば、
野村不動産も、347戸の大規模タワーマンションを建設。

周辺でも計画が相次ぎ、まさに、マンションラッシュなのだ。

しかし、伏見といえば、「オフィスの街」。

「すぐそこにスーパーがあるんですけど、
日曜日がお休みで、すっごく不便です・・・」(住民)

なぜ、伏見で「マンションラッシュ」なのか?

伏見地区は、
『名古屋駅』と『栄』という二大商業地にはさまれ、
これまで、"オフィス街"とされてきた。

しかし、近年、
名駅の再開発で異変が・・・

「問屋を長年営む方が後継者を見つけられず廃業する、
あるいは、会社を一部譲渡する、あるいは会社を縮小する、
ということであって、伏見で建て替え、という需要が起きている」
(不動産鑑定士 樋沢武司さん)

それにしても、なぜ、マンションなのか?
「(伏見は)容積率を十分に有効活用できていない。
2階建て、3階建て程度の建物が多い場所で
商業収益性が低下することによって、逆にここが
住宅地として注目された」
(不動産鑑定士 樋沢武司さん)

伏見は、都市計画法の容積率が高い地域で、
それだけ大きな建物を建てられるのだが、
オフィスビルにしても収益が見込めないため、
今はマンションに注目が集まっているという。

しかし、
"オフィス街"にマンションで、問題も-

「そもそもスーパーがなかったりとか、
住む場所じゃないという声が多かった」
(野村不動産 南雲大輔さん)

そこで、野村不動産が建設するタワーマンションは、
伏見地区で少なかった食品スーパーや病院など、
生活に必要な施設が一体になった複合型施設にしたのだ。

「これだけの規模のマンションは(出店は今まで)ありません。
非常に特徴的なにぎわいがあるような人が集まるような地域になると思う」
(ユニー ラ フーズコア納屋橋店 百瀬文隆開店準備委員長)

結果、売り出した347戸は、
予定よりはるかに早く完売したという。

「ここまで早く売れるとは全く思ってなかったですね」
(野村不動産 南雲大輔さん)

いったい、どんな人が購入したのだろうか?

「三重県とか岐阜県とか全く郊外の人が
思ったよりも多くて、まさに、都心回帰。
中でも多かったのは、子どもが独立して、
今後2人で住もうというシニアの人も多かった」
(野村不動産 南雲大輔さん)

ここ10年の名古屋市各区の人口増加率をみても、
伏見のある中区の増加率はトップで、都心回帰の傾向が顕著だ。

最近、伏見に引っ越してきた人に話を聞くことができた。
「リニアの名古屋駅と栄の間になるので
立地もすごくいいかなと思います」

2027年のリニア開業も、
名駅に近い伏見地区に住もうという流れを後押ししていた。

御園座のマンションも、12月に竣工を控え、
和を意識した外観のビルが建つなど、街並みも変わってきた。

地元商店街の人は、そんな街の変化に期待を寄せている・・・

「80年生活してますけど、この御園通商店街は
本当に転機で、変わりますね。一番それが楽しみです」
(松本糸舗 松本一義会長)

伏見地区では、2020年ごろにかけて、
約1000戸のマンションが供給されるという。

"オフィス街"から"住む街"へ。
伏見の変身は始まったばかりだ。

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