FEAUTURE特 集
旬撮24時
夜空にハートを描け!三河花火師の夏
17.09.15
旬撮24時は、
長野県で開かれた
新作花火を競う
ユニークな大会に出場した
三河の花火師を追いました。
残暑厳しい先月下旬の幸田町。
工場でひとり黙々と
作業しているのが加藤克典さん34歳。
加藤煙火の5代目で
今注目されている若手の1人です。
加藤さんが得意とするのは、
パステルカラーの花火。
岡崎市や蒲郡市などの花火大会で
頻繁に打ち上げられていて、
地元の花火ファンに人気です。
その加藤さんが今、作っているのが・・・。
「今度の新作花火大会に出す
ハートの形の花火を作っています。」
(加藤克典さん)
花火づくりは、すべて手作業。
見ると、
黒い火薬がハート型に並んでいます。
この花火を9月2日に行われる
「全国新作花火競技大会」に
出品しようというのです。
実は加藤さん、
この大会に出場するのは2回目。
初めて出た3年前は、
いい結果を残せませんでした。
そこで今回は、
誰の目にも分かりやすいハート型の
花火で挑戦することになりました。
「全部で7つ、ハートが出ます。
とにかく分かりやすく
パッとみてオーという感じ。」
(加藤克典さん)
イメージは、
パステルカラーの6つのハートが
飛び出した後に大きいハートが現れます。
これを成功させるには
火薬の配置が重要になるのです。
大会当日、
会場の長野県の諏訪湖は晴れ。
全国から選ばれた花火師たちが集まります。
「風強いですね。
これくらいだったら煙も流れて
(花火を上げるには)
いいくらいだと思いますよ。」
(加藤克典さん)
この花火大会には、
全国から花火師が25人エントリーし、
ナンバー1を競います。
まだ明るいうちから、
多くの観客が集まる会場。
関心の高さがうかがえます。
それはなぜか?
斬新でユニークな花火が
次々と打ち上がるからです。
午後7時、
加藤さんら花火師たちも会場で待機。
一番目はテーマ「むすんでひらいて」。
開いた花火が一旦小さくなっていき、
そこからまた大きく広がっていく花火です。
そして次は・・・
「競技ナンバー2、
加藤煙火株式会社、加藤克典。」
(係員)
早くも加藤さんの出番が来ました。
ハートが飛び出しました。
大きいハートは下向きでしたが、
形は十分確認できました。
「めっちゃかわいかったハートだった」
(観客)
「しっかりとハートの形になっていて
とてもきれいで感動しました。」
(観客)
「(大玉のハートが)ちょっと小ぶりだったので、
今回は本当に反省の方が多かったですね。」
(加藤克典さん)
とは言うものの、
加藤さんは敢闘賞を受賞。
花火師にとっては、
登竜門と言われるこの大会で
初の入賞を果たし、
ちょっとは自信をつけたようです。
「地域づくりなどに使っていけると思う。
もっともっと花火は可能性を持っています。
また、来年頑張ります。」
(加藤克典さん)