FEAUTURE特 集
小さな驚きカンパニー
驚異のクリーニング 頑固な汚れも"激おち!"
17.11.02
一般的なクリーニングでは
落とせなかった頑固な汚れも
たちまちきれいに!
そんな驚きの技を持つ
クリーニング店が
名古屋にありました。
Yシャツにこびりついたシミが・・・
消えた!?
「すごくうれしい、
テンションが上がります」
(一般客)
大切な衣類を新品同様に!
クリーニングの常識を
覆す奇跡の技があった!
創業36年のオートクチュールドライ千種。
出迎えたのは奥村峰造社長、80歳。
白衣に拡大鏡、まるで科学者のような出で立ちだ。
今から作業を始めるというので見せてもらった。
「これは、素敵なお着物〜」
(岡田アナ)
「今からシミ抜きに入るんですけど、
前に一度クリーニングされている状態です。」
(奥村峰造さん)
こちらは総絞りの着物。
値段は数百万円だという。
一般的なクリーニングに出したものの、
シミを完全に落とすことはできず、
タンスの奥で眠っていた。
これが本当にきれいになるのか・・・
早速シミ抜き開始、すると?
「それはなんですか?」
(岡田アナ)
「これは超音波。
生地の上に水分を乗せて、
その水分に振動を与える。」
(奥村峰造さん)
この機械を使って表面にのせた水に
超音波をあて、振動で汚れを浮かせる。
操作は簡単そうに見えるのだが・・・
「ピタッと押さえてしまうと
生地が傷んでしまうことがある。」
(奥村峰造さん)
よくみると生地との間にわずかな隙間を
保ちながら当てている。
近づけすぎると生地が傷み、
離しすぎると汚れは落ちない。
この調整が職人技だ。
「きれいになってる!!」
(岡田アナ)
見比べてみると、お見事!
確かにシミはなくなった。
生地も全く痛んでいない。さらに・・・
「着物のシミ抜きは素晴らしかったん
ですけれど今度はジャケットです。
実はこれ、色あせしてしまっているんです」
(岡田アナ)
次に出てきたのは
日に焼けて色あせたジャケット。
これはさすがにどうすることも
できないかと思いきや・・・?
「ちょっとやってみましょうか」
(奥村峰造さん)
「はい!」
(岡田アナ)
そういうと奥村さん、
ハケを手にして、
なんと色を塗り始めた!
「半端じゃなく大変なんですよこれ」
(奥村峰造さん)
実は奥村さん、一級染色技能士の
国家資格を持っている。
一度染めると元には戻せない。
慎重に色を塗り重ね、
ジャケットは丸5日かけて
ようやく元の姿を取り戻した。
作業に手間がかかり始めは
赤字続きだったが、
評判は徐々に広まり、
こだわりを持つ顧客からの
依頼が集まるようになった。
「なんとかしてくれるという
安心感と信頼がある。
ここしかないかな」
(一般客)
「お客さまが喜んでくれる、
ニコニコしていただける、
これが自分にとって最大の宝、
だからこれからも続けて
いきたいなと、生ある限り。」
(奥村峰造さん)
奥村さんは、しみ抜きの技術を
次の世代に伝えるため、
県内の専門学校に出向いて
若い技術者の育成にも
力を入れているということです。