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導入理由に業界のある問題が・・・

17.11.10

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こちらは、10月に発売された
新しいタクシー専用車両
「ジャパンタクシー」です。

トヨタ自動車が
22年ぶりに開発しましたが、
名古屋でも多くのタクシー会社が
この車両を導入しようと
しています。

その理由には、
タクシー業界が抱える
ある問題が関わっている
ことがわかりました。

「どうぞー」
(テープカット)

トヨタが発売した
新型のタクシー専用車
「ジャパンタクシー」。

実に22年ぶりの新型車で、
それまでのセダン型から
ワゴン型に一新された。

国内のタクシーの実に
8割のシェアを持つトヨタ。

豊田社長は・・・

「(東京都内で)早く使ってもらって
地方に流していただく
そうすると、日本全体の景色が変わる」
(トヨタ自動車 豊田章男社長)

しかし・・・

「購入を見合わせている」
(名古屋のタクシー事業者)

テレビ愛知が
名古屋タクシー協会の加盟社に
アンケートを行ったところ、
ジャパンタクシーを導入する
「計画はない」と
答えた事業者が相次いだ。

名古屋エムケイタクシーも、
現状、導入しないと回答した会社の1つ。

なぜなのか?

「(従来のセダン型タクシーより)
2倍とは言いませんけど
7割ぐらい価格が高いですので
コスト的にはちょっと厳しいかな」
(MKグループ 結城博取締役顧問)

導入しないとした会社の多くが
理由に挙げたのが価格の問題。

ジャパンタクシーの価格は、
標準で327万円で、
これまでのセダン型と比べると
100万円程度高いという。

エムケイタクシーの場合、
同じ費用をかけるなら、
差別化の一環として進めてきた
高級路線に力を入れる考えだ。

「(ジャパンタクシーの価格は)
アルファードや
ハイブリッドクラウンと
あまり変わらない」
(MKグループ 結城博取締役顧問)

一方で、
ジャパンタクシーを
導入する会社もある。

つばめタクシーが、
2018年春までにグループで120台、
名鉄タクシーが54台の
導入を決定するなど、
今回のアンケートで、
導入すると回答した会社は、
実際、全体の74パーセントに上った。

これらの会社が
費用が高くても導入を決めたのは
なぜなのか?

その理由を探るため、
名古屋で運行を始めたばかりの
ジャパンタクシーに
宇野アナが試乗してみた。

すべての車両が、
ハイブリッド仕様だという。

「スライドドアなんですね。
スムーズに乗れるし、
見た目以上に広い!」
(宇野アナ)

22年ぶりの全面改良、
こんな機能も!

「スマートフォンが充電できます!」
(宇野アナ)

乗客向けだけではない。
さらに―

「障害物に接近すると
ブザーが鳴るとか、やっぱり便利です」
(名古屋近鉄タクシー 吉田秀樹さん)

タクシー車両としては
世界で初めて衝突回避などを支援する
先進安全装置が標準設定されたことも、
多くの会社が導入を決めた理由になっている。

「ドライバーを守るという点
会社のブランドイメージにも
直接つながりますから
事故防止という観点は非常に大きい」
(名鉄タクシーホールディングス
        片浦一郎営業推進部長)

人手不足が深刻なタクシー業界。
新たな安全装備は、
運転手を確保する上での武器になると
期待する声も大きい。

「(タクシー業界は)
人手の確保が非常に厳しい
新しい若い年代あるいは女性、
そういうこと(人材確保)も考えて、
より安全度の高い車を活用しながら、
客の利便性を確保していく」
(名古屋タクシー協会 天野清美会長)

ジャパンタクシーは、
タクシー会社の窮地を救い、
狙い通り、
日本の風景を変えるのだろうか。

つばめグループと
名鉄グループの大手は、
来週にも、
揃って運行を始める予定で、
名古屋の街でも
新しいタクシー車両を
見かけることが
多くなりそうですね。


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