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FEAUTURE特 集

ザ・追跡!

"落雷"シャチホコ復元なるか?

18.02.22

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犬山城は日本に5つしかない
国宝の一つですが
2017年7月に落雷で天守の
シャチホコが破壊
されてしまいました。

半年以上にわたる
復元作業を追いました。

「まさかこんなことに
 なるとは思ってなかった
 残念ですね」
(観光客)

観光客が見ていたのは、
国宝犬山城。

2017年7月の落雷で、
天守の鯱瓦(しゃちがわら)が
粉々に砕かれてしまったのだ!!

この事態に人一倍ショックを
受けている人がいた。

代々犬山城を守ってきた成瀬家の13代目、
成瀬淳子(なるせじゅんこ)さんだ。

成瀬家は、1617年に、
尾張徳川家から犬山城を拝領した。

落雷は、拝領からちょうど
400年の節目の年だった。

「記念の年に大事を
 しでかしてくれるなという感じ。」
(十三代目 成瀬淳子さん)

400年間守り続けてきた国宝犬山城。

何としてでも復元しなければいけない。

「背筋がピリッと伸びる思いがしました」
(十三代目 成瀬淳子さん)

復元を任されたのは奈良県にある
山本瓦工業の職人、山本正道さん。

姫路城や法隆寺、
東大寺などの瓦造りを手掛けてきた
国宝修復のプロフェショナルだ。

城に残る資料をもとに、
約3ヶ月かけて成形した。

目の周りに刻まれた細かい鱗が特徴だ。

しかし心配もある。

「水分をしっかり逃がさないと
 瓦が吹っ飛んでしまう」
(山本瓦工業 山本正道さん)

焼くのはこの巨大な窯。

中の温度は1150度にもなる。

ただ肉厚の鯱瓦は乾きにくく、
温度が上がると中の水分が一気に
蒸発して爆発する恐れがあるという。

果たしてうまく焼きあがるのか?

答えが出るのは1週間後だ。

成瀬家がつかえた徳川家ゆかりの寺、
久能山東照宮。

本堂に淳子さんの姿があった。

受け取ったのは・・・御札。

しゃちほこの中に入れて城の安全を守ってもらう。

「もう万全
 成瀬家としては
 これ以上の万全な策はない」
(十三代目 成瀬淳子さん)

ついに窯出しの日がやってきた。

窯の扉が開かれる。

淳子さんも緊張を隠せない。

鯱瓦は無事だ。
ヒビ一つ入っていない。

独特のいぶし銀。
目の上の鱗もきれいに仕上がった。

職人の山本さんも「完璧だ」と
太鼓判を押す出来栄えだ。

「よかったです
 無事に仕上がって」
(山本瓦工業 山本正道さん)

「神々しくてとても触れられなかった
 製作に携わった方の気持ちも込めて
 犬山城に備え付けられて欲しい」
(十三代目 成瀬淳子さん)

完成した鯱瓦は2月26日、
いよいよ天守へ取り付けられる。


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