テレビ愛知

FEAUTURE特 集

小さな驚きカンパニー

平昌パラリンピックの秘密兵器!?

18.03.01

312.jpg 314.jpg 311.jpg

3月9日から始まる
平昌パラリンピックで
メダルを狙う選手たちを、
ものづくりの技で支える
会社がありました。

医療用から、
バスケットボール、
さらにはスプリント用まで。

およそ140種類の車椅子を
作っている会社があった。

北名古屋市の日進医療器は
年間およそ8万台の車いすを生産。

特にオーダーメードの製品は
国内トップシェアを誇っている。

こちらは会社のショウルーム。

おや?
この製品には車輪がない。

「チェアスキーと言って、
 パラリンピックの
 アルペンの競技でも使われています。」
(日進医療器株式会社開発部
       山田賀久さん(43))

チェアスキーは、
冬季パラリンピックの正式種目で、
スキーの板につけた
椅子に座って斜面を滑りおりる。

ときには時速100㎞を超すこともある
激しいスポーツだ。

国内で作っているのは、
日進医療器だけ。

その製品には、
他にはない特徴があるという。

「他の国のチェアスキーは
 平行リンクと言って、
 この面とフレームが平行に動く。
 なるべく人の膝の動きに
 合わせようと目指して作った結果、
 こういう風になった。」
(日進医療器株式会社開発部 
      山田賀久さん(43))

従来のチェアスキーは、
ターンの際に体を前に傾けて
ブレーキをかけるので、
姿勢を戻して曲がる瞬間、
どうしても後ろに
体重が移動してしまう。

しかし、
日進医療器のチェアスキーは、
前後ではなく
上下の動きでターンができるので、
前傾姿勢がとりやすく、
スピードが落ちにくいという。

こちらは実際の競技の映像。

ブレーキをかけるために
一旦体が沈み込み・・・

ターンの瞬間、
体が真上に伸びている。

たしかにこれなら
前傾姿勢が維持できるので
次のターンにも移りやすい。

鋭いターンができればタイムも縮む。

平昌パラリンピックでは、日本代表の選手たちが
このチェアスキーでメダルに挑む。

独自のアイデアと技術力で、
利用者の様々なニーズに
こたえてきた日進医療器。

本業の車いすでも、
2月末、
これまでにない
画期的な製品を
発売したばかりだという。

その特徴とは?

可動式のフレームで
様々な姿勢に対応可能。

使う人にも、
介助する人にも助かる機能が、
この一台に盛り込まれている。

ほかにも
使う人のことを考えた
こんな機能も。

「お尻だけを
 単独で支えるベルトなんです。」
(日進医療器開発部
      亀野敏志さん(43))

お尻と椅子の間に
隙間ができると
姿勢が安定せずに疲れやすい。

そこでこのベルトの出番。

お尻を面で支えることで隙間をうめ、
姿勢が安定し疲れにくくなるという。

実は、
車いすの利用者の中には、
長時間同じ姿勢でいることが辛い
という悩みが多いという。

小さなボディに機能満載だが、
一体なぜ、
こんな車いすを開発したのか?

「オーダーメイドで物作りを
 かなりの数
 毎月している。
 納期がかかってしまったり、
 1台1台作るので
 かなり高額になってしまう。」
(日進医療器株式会社開発部
      松永圭司さん(49))

こちらは実際の発注書。

確かに、
これらひとつひとつの要望に応えていては、
時間もコストもかかってしまう。

新製品に対する会社の期待は大きい。

「ユーザーの方が、
 もっと積極的に
 外に出るとか、
 もっと世界を広げて欲しいです。」
(日進医療器開発部
      松永圭司さん(49))


日進医療器によりますと
チェアスキーは
障害がある人以外にも
楽しめる競技なので、
選手の活躍で一般にも
広まればと話していました。