FEAUTURE特 集
ザ特集
病院の4割が赤字!経営者の苦悩
18.04.11
いま、
全国にある病院の4割が
赤字経営だということを
知っていますか?
「このままではつぶれてしまう」と
危機感を募らせている
病院も少なくありません。
4月11日の「ザ・特集」、
生き残りの道を模索する
ある病院経営者を
取材しました。
「毎月1億円を超す
赤字ですから。
(病院が)潰れますよ、
やっていけなくなるから。」
(医療法人偕行会 川原弘久理事長)
川原弘久(かわはら・ひろひさ)さん、77歳。
医療法人、
偕行会(かいこうかい)の理事長だ。
名古屋共立病院など、
40以上の病院や
福祉施設を運営している。
もともとは医師だが、
15年前に現場を離れた。
「医者として
生涯を送れば
それに越したことはなかった。
経営のために
飛び回らないといけなかったから
医者という...稼業を捨てた。」
(医療法人偕行会 川原弘久理事長)
いま、
全国で4割を超える病院が、
赤字だという。
その1つ、
名古屋共立病院は
従業員521人。
156のベッドを持つ、
中規模の病院だ。
病院を覗いてみると、
空きベッドが目立つ。
「(患者が)長く
入院すればするほど
入院の保険点数が下がる
保険の仕組み。」
(名古屋共立病院 秦野貴充事務長)
Q,長く入院すればするほど赤字?
「そうですね。」
(名古屋共立病院 秦野貴充事務長)
病室には空きができ、
収入源である入院費は減少した。
経営を改善するには、
支出に手をつけざるを得ない。
支出のおよそ7割は人件費だ。
「医療は労働集約型の産業ですよ。
検査技師はいる、
看護師はいる、
医者はいる、
栄養士はいる。
人がいっぱいいないと
人のお世話はできない。
給料を下げようもんなら、
辞めていっちゃう。」
(医療法人偕行会 川原弘久理事長)
さらに、
設備投資の問題も。
小さながんも
発見できるというこの機器。
総額50億円をかけて導入した。
しかし・・・。
「(導入時は)
自由診療でやったいた。
1回の検査で
15万円を設定していたが、
2年後に
保険適用になったら
(検査料金が)半分になった。
15万円あれば、
償却もできるし、
人件費も払えると
計算していたのが、
(検査料金が)半分になったらできない。」
(医療法人偕行会 川原弘久理事長)
保険適用とされたことで、
病院の収入は
半分に減ったという。
安い費用で
検査を受けられるのは、
患者にとっては良いことだ。
しかし、
病院が疲弊すれば、
最終的には
患者にしわ寄せがいく、
と川原さんはいう。
「医者として生きる限りは
いろいろな医療技術を駆使して
多くの患者を助けたいという夢がある。」
(医療法人偕行会 川原弘久理事長)
「人口を維持できる
市区町村は1割以下とある。
それくらい厳しいんだもん。」
(医療法人偕行会 川原弘久理事長)
雑誌を開けば、
目につくのは、
こんな記事だ。
「医療マーケットが
収縮する最大の理由は
人口減少。
人口が減れば患者も減る。」
(医療法人偕行会 川原弘久理事長)
医療の質を落とさずに、
経営を立て直す方法はないか?
川原さんが目をつけたのは・・・。
「ニーハオ!」
医療ツーリズムだ。
「自由診療を
取り込まないと
いけないとなると
医療ツーリズムしかない。
それしか生きる道はない。」
(医療法人偕行会 川原弘久理事長)
海外から患者を受け入れる
医療ツーリズム。
狙うは、中国。
赤字脱却なるか!?
赤字からの脱却を目指し、
「医療ツーリズム」に
乗り出した病院。
うまくいくのでしょうか。
続きは4月12日お伝えします。