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旬撮

遺残"潮干祭"を受け継ぐ

18.05.11

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ユネスコの無形文化遺産に登録されている
半田市の亀崎潮干祭で、今年、山車(やまぐるま)を
指揮するリーダーになった男性を取材しました。

およそ300年の間、受け継がれてきた
祭りの魅力に迫りました。


威勢よく山車(やまぐるま)をひく法被姿の男たち―
祭りの最大の見せ場は、海への曳き下ろしだ。

全員で力をあわせ、
4トンもの山車を取り回す様は、圧巻だ。

本番18日前
亀崎潮干祭は、
砂浜の中から"あるもの"を掘り出すことから始まる。

出てきたのは
「ごま」と呼ばれる山車の車輪。

1年間、砂に埋めておくことで、
山車をひき回したとき、割れにくくなるという。

全国的に祭の担い手不足が叫ばれる中、
亀崎地区では五つ「組」組織をつくり、祭を守ってきた。

そのひとつ、東組で、
作業の先頭に立つ男性が新美達夫(にいみ たつお)さん。
幼いころから、祭に関わってきた。

「5歳くらいから携わっています。もう30年です。
 (潮干祭は)生活の一部です。」
      (亀崎潮干祭東組 新美達夫さん)

新美さんも、もう34歳――

「各組で色々と後継者を育成していくやり方はある。
 (新美さんに)赤かんばんを着てもらって、
 練習がてらやってもらおうとは考えています。」
 (亀崎潮干祭東組 若者頭筆頭 間瀬淳一さん)

なんと、新美さんに赤かんばんが!

「子供のときの夢だから
 責任の重さを感じながら、しっかり着ていきたい。」
             (新美達夫さん)

釘を使わない山車の組み上げは、半日がかり。

東組の山車は、亀崎潮干祭の一番車で、
江戸末期の1865年に造られた貴重なものだ。

5月4日、
ひときわ目立つ赤いはっぴを着た新美さんの姿が。

"赤かんばん"とは、
山車をひき回すときに指揮するリーダー。
その法被の色から赤かんばんと呼ばれる。

新美さんにとっては、初めての赤かんばんだ。

新美さんの掛け声をきっかけにした
音頭に合わせて行われる「棒締め」。
山車と、かじをとる棒をつなぐしめ縄を
今一度、締め直す。

「前~ 前~」

今度の掛け声は出発の合図。
赤かんばんの掛け声は、担ぎ手たちに進む方向も示す。

山車が、狭い曲がり角へ。

かじ取りを間違えるとけが人が出ることも、、、
新美さん、ここは見事に乗り切った。

祭りは、いよいよクライマックスへ。
巨大な山車を海に突進させる「海浜曳き下ろし」だ。

全力で山車を引っ張り、水際で急回転。
不安定な砂浜で危険が伴うため、一瞬も気が抜けない。


無事、赤かんばんをやり終えた新美さん、、

「(以前とは)全然違う景色があって、
 色々と勉強しながらも一生懸命やれたと思います。
 また後輩たちにも、赤かんばんに憧れてもらえるように
 しっかりと役目を果たしていきたいと思います」
   (亀崎潮干祭東組赤かんばん 新美達夫さん)

祭の伝統は、また新たな世代へと受け継がれていく。


新美さんは、今回、同級生の榊原さんと
一緒に赤かんばんに昇格していて、
「2人で協力しあって
 祭りを引っ張っていきたい」
と話していました。