FEAUTURE特 集

ザ特集

介助犬の育成施設に密着

18.05.23

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こちらの犬は
手や足に障害がある人を
手助けする「介助犬」です。
その介助犬を育てる専門の施設が
長久手市にあります。
訓練の様子に密着しました。

1頭のラブラドールレトリバー。
名前はグレープ。
手や足に障害がある人の
手助けをする介助犬です。

我妻進之さんは
下半身が不自由です。
グレープとは2017年6月から
一緒に暮らしています。
我妻さんにとって、
グレープは心の支えでもあります。

「かっこつけて相棒とかって
 言いたくない部分もあるんですけれども、
 やっぱりそれ以外の言葉は見つからない」
           (我妻 進之さん)

介助犬はどうやって
育てられるのでしょうか。
その訓練施設が長久手市にあります。
介助犬の候補生は、
ここで1年から1年半、
訓練を受けます。

1歳半のオス、アイスです。
今、取り組んでいるのは、
冷蔵庫から飲み物を持ってくる訓練です。

介助犬は、
使用者の障害の程度や種類によって、
求められることが違ってきます。
使用者の生活スタイルと
犬の性質が合わないことも多く、
お互いの相性が重要だと言います。
アイスもまだ、
条件が一致する使用者が
見つかっていません。

「マッチングが
 この事業の一番難しいところ。
 十人十色、人にも犬にも
 合わせるというのがすごく難しい」
(日本介助犬協会・遠藤 大輔さん)

現在全国で活躍している
介助犬は75頭に過ぎません。
必要としている人の数に比べ、
極めて少ないのが現状です。
マッチングの難しさとともに、
育てる難しさも普及の壁となっています。

1歳半になるオス。
名前はゼンです。
好奇心は旺盛で、
小さい頃から頭が良いというのが
トレーナーの印象です。
しかし、ある問題が...

「人の動きとか、人が今何を考えているか
 すごくよく見ている子だった。
 でもそういう頭のいいところの反面、
 楽しくなるとわーって遊ぶところがあった」
    (日本介助犬協会・柴原 永佳さん)

ゼンが、今取り組んでいるのは、
トレーナーが渡したモノを、
トレーナーに戻す訓練です。

渡されたもので、
遊び始めてしまうゼン。

「元気いっぱいは全然構わないが
 自分のやりたいことが最優先」
(日本介助犬協会・遠藤 大輔さん)


実はゼンは今、
運命の分かれ道に立っています。
このまま、介助犬を目指して訓練を続けるのか。
それともあきらめるのか...
その評価会議が開かれるというのです。
1頭の介助犬を育てるには、
数百万円の費用がかかります。
より多くの介助犬を育てたいのはもちろんですが、
その適性がないのであれば、
早めに見切りを付けなければなりません。
ゼンの運命を決める評価会議。
その結論は・・・

この続きは24日お伝えします。


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