FEAUTURE特 集

金スぺ

愛知特産の〇〇がピンチ!

18.05.25

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愛知特産のあの水産物に異変が!
緊急取材しました。

名古屋の台所・柳橋中央市場。
国内はもとより、世界中から水産物が集まる。

様々な品が並ぶ中で、
2017年から量がめっきり減ったものがあるという。

「この時期なら山のように取れるはずが、
 ちょこちょことしかない。」
(鮮魚店員)

「数としては例年の半分くらい
 全然取れてないみたいで。」
(鮮魚店)

減ったもの、それは、タコ。

品不足で、柳橋市場でのタコの価格は、
2017年より5割ほど高くなっているという。

タコといえば、
愛知県ではおなじみ、日間賀島。

"タコの島"は大丈夫なのか?
取材班は、現状を取材するため、島に向かった。

日間賀島の玄関口、西港で聞き込み開始!

タコの足をデザインした看板の旅館があった。

訪ねてみると、おお、ちゃんとタコがいるではないか。

丸ごと茹でた"ゆでだこ"が、島の名物だが...

「ゆでダコを出す分は確保しているが、
 タコ刺しとかそういったものが
 今は食べれないかもしれない。」
(民宿きの助 鈴木雄太朗さん)

やはり、ここもタコ不足なのか?

こちらの店は、看板メニューのタコの唐揚げがピンチに。

「250円より高くしようかなと思うけど、
 客が高くない?となるから...」
(島バルdaitome 鈴木佳呼さん)

現在250円の価格を、値上げするかで悩んでいた。

「(仕入れ値は)2017年の倍くらい違う。」
(島バルdaitome 鈴木佳呼さん)

夏場は、タコが大切な観光資源の日間賀島。

旅館や店で出すタコは、すべて地元産で賄っているという。

タコは、そんなに取れないのか?
タコ漁に出る漁船に乗せてもらった。

漁場は島のすぐ近く。
海底が岩場のところが狙い目だという。

鈴川弘さんはタコを捕って40年の大ベテラン。

タコ漁は、予め仕掛けたタコつぼを
引き上げるだけというシンプルなものだが...

果たして、タコは入っているのか?

「空だのう...」
(漁師 鈴川弘さん)

「2017年はタコがいなくて夏の盛りでも
(漁獲が)1日100キロいってない。
(例年の)2分の1~3分の1。」
(漁師 鈴川弘さん)

タコは、2017年から取れなくなっているという。

なぜなのか?

「この辺のタコは秋にふ化して
 夏場にかけてぐんぐん成長するが、
 (2017年は)その過程でえさが少なかった。
 2017年から黒潮が大蛇行して――。」
(主任研究員 中村元彦さん)


原因は『黒潮の大蛇行』だ。

日本沿岸を進む黒潮が南に大きく迂回する現象で、
2017年から発生。

その影響で、日間賀島のある三河湾の水温が上がり、
タコの餌が減った、というのだ。

「(タコのエサの)シャコも
 アカシャエビも減っている」
(主任研究員 中村元彦さん)

漁場を変えた鈴川さん。

「おる 小さいのが」
(漁師 鈴川弘さん)

エサのせいか、小ぶりのタコが目立つ。

さらに!

「今の時期 爪くらいの稚ダコが見えるが
 (2018年は)1匹も見たことない」
(漁師 鈴川弘さん)

夏に向けて成長する稚ダコが見当たらない。
本格的なシーズンは、すぐそこだ。


タコ漁のピークは、
7月から8月にかけてです。


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