FEAUTURE特 集
ザ特集
なぜ シェアハウスに集うのか?
18.07.04
母親ひとりで子どもを育てる
いわゆる、シングルマザーたちが
共同生活を送る『シェアハウス』が
中村区にあります。
彼女たちはなぜ、そこに
やってくるのでしょうか?
中村区にある一軒家。
シングルマザーたちが
共同生活を送るシェアハウスだ。
このシェアハウスを運営する会社に勤める神朋代さん。
月1回は、入居者の近況を聞くため、ここを訪れる。
神さん自身も、シングルマザーだ。
母子世帯の平均年収は243万円。
シングルマザーの2人に1人が貧困状態だ。
そんな女性たちの自立を支援するため、
このシェアハウスは誕生した。
「自分自身も体験をしているので
大変さというところには歩み寄れる
"一緒に頑張りましょう"と
応援できるのが他の支援との違い」
(神朋代さん)
神さんは、2年前に離婚。
2人の娘を養う、
シングルマザーとして生きることを選んだ。
しかし、離婚後の収入はごくわずか、
預金の残高が数百円になる日もあった。
「離婚して1年後に娘が小学校に入学した
ランドセルを買う余裕がなかった」
(神朋代さん)
この仕事に就いたのは、その頃に感じた強い思いからだ
「シングルマザーの経済的自立は必須
子どもが何かやりたいと言った時に
資金的に難しいという決断をしなくてはいけないのは
母親としてすごく心苦しい
子供のためにも自分の将来のためにも今から
経済的に自立できるように頑張っていくことが大事」
(神朋代さん)
2017年11月に1歳の娘を連れ入居した坂本佳奈(仮名)さん。
「仕事もしていなかったですし
住むところが借りられなくて
専業主婦っていうのは
社会的な立場はほぼ無いに等しい」
(坂本佳奈さん・仮名)
専業主婦だった坂本さん。
離婚後、待っていたのは厳しい現実だ。
「(不動産業者は)どこも
"仕事を先に見つけてください"という形で
途方に暮れたというか、住むところが
決まらなければ 仕事だって決まらないし
仕事が決まらないと保育園も決まらないし」
(坂本佳奈さん・仮名)
坂本さんがたどり着いたのが、このシェアハウスだ。
入居には敷金礼金、そして保証人もいらない。
食器や家電など共用の設備も充実していて、
5世帯分ある個室にも、
冷蔵庫やテレビなどが備えてある。
初めの月の家賃は無料。
しかし、2カ月目から5万6000円程度になり、
その後、徐々に高くなる。
その理由は・・・
「住み続ける場所ではない
ここから巣立っていくことを
目標にしてもらいたい。」
(神朋代さん)
シェアハウスの目的は、あくまで自立。
そのため、こんな支援も。
「時間が考慮してもらえる職場があるといい」
(入居者)
子育て中のシングルマザーは、
特に仕事が決まりにくい。
神さんは、入居者に合わせた就職先のあっせんをしている。
住むところが決まり、
仕事も見つけることができた坂本さん。
見せてくれたのは、給与明細だ。
「ちゃんと働けて 子供を食べさせていけた
早く(シェアハウスから)出ることを目標に
生活を安定させなくてはと思う」
(坂本佳奈さん・仮名)
彼女たちは、無事、巣立てるのか?
続きは5日です。