FEAUTURE特 集
ザ特集
愛工大名電 兄と約束した甲子園
18.08.02
2018年、100回の記念大会を
迎える夏の甲子園。
2日は西愛知代表の愛工大名電高校を取り上げます。
兄からキャプテンの弟へ
託されたのは甲子園の夢でした。
西愛知大会の決勝は、私学4強の一角、
愛工大名電と東邦の対戦。
終盤にリードを広げた愛工大名電が勝ち、
5年ぶりの甲子園切符を手にしました。
そのチームを支えているのが
キャプテンの西脇大晴選手です。
「非常に選手・監督の
信頼の厚いキャプテンです。」
（愛工大名電 倉野光生監督）
今年はノーシードから勝ち進んだ愛工大名電。
特徴はチーム打率3割7分3厘という打撃。
西脇選手は2番バッターとして
チームをけん引しました。
その活躍の原動力となったのは、
兄の存在でした。
「3年前本当に強いチームで
その時のキャプテンが自分の兄で
負けて帰ってきた日に
おまえが頑張って甲子園行ってくれって
それを実現できてうれしい」
（愛工大名電 西脇大晴主将）
西脇選手の兄、
雅弥さんは3年前の決勝で
中京大中京に敗れ、甲子園へ
あと一歩届きませんでした。
西脇選手はそんな兄を
ずっと尊敬しているといいます。
「自分を褒めてくれたりは
あまりしないですけど言うことは的確です
お兄さんが言うことは真剣に聞いています」
（愛工大名電 西脇大晴主将）
決勝の前にバッティングについての
アドバイスをもらったという西脇選手。
第1打席では...。
チャンスメークし、チームに先制点を導きます。
しかし2回、バッテリーミスで東邦に
追いつかれてしまいます。
まだ序盤とはいえ、ナインが
浮き足立たないように、こう声をかけたといいます。
「焦って大量失点をしてしまうのが一番駄目なので
絶対打ち返せるから落ち着いて
最少失点に守っていこうと声をかけた」
（愛工大名電 西脇大晴主将）
すると3回、
先頭バッターの稲生選手がすぐ結果を出します。
このホームランなどで3点を奪い、
再びリードします。
「（西脇主将から）ナイススイング
やはりおまえはすごいな（と言われた）
駄目なところがあったら指摘とか
しっかりやってくれた
良いところは本当に褒めてくれて
頼れるキャプテンです。」
（愛工大名電 稲生賢二選手）
その後、東邦打線に1点ずつ返され、
試合は重苦しい展開に。
そんなムードを振り払ったのは、
やはり西脇選手のバットでした。
先頭バッターとして出塁します。
そして、次のバッターはまたも
稲生選手でした。
「西脇さんがきれいなセンター前
（ヒット）を打って自分もつなぐんだと
強い気持ちを持って打席に入った」
（愛工大名電 稲生賢二選手）
つなぐ気持ちで入った打席が、
この試合2本目のホームラン。
この一発で追いすがる東邦を突き放し、
西愛知の頂点にたちました。
「（西脇主将は）総合的に申し分のない若者
高校野球の見本になるような選手
彼が物おじせずに試合のときに
かける言葉は大きかったと思う」
（愛工大名電 倉野光生監督）
兄から託された甲子園出場を見事、決めました。
「全国制覇するぞー」
