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FEAUTURE特 集

ザ特集

美容院再開と地区の復興

18.08.30

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岐阜県関市の上之保地区で7月、
水害で大きな被害を受けた美容院の
再開までに密着した後編です。

西日本豪雨で、
岐阜県関市では7日の深夜から
8日未明にかけて津保川が氾濫し、
多くの家屋が浸水しました。

甚大な被害を受けた上之保地区にある、
「しらゆり美容室」。

地域の人々に愛されてきたこの美容院にも
濁流が襲いました。

「水が入って来た時は
 表のウインドーガラスが割れて、
 バーンという勢いだった」
(しらゆり美容室 長谷部清二さん)

災害直後から
実家の復興を手伝ってきた
息子の文哉さん。

父、清二さんと二人三脚で店を全面改装し、
浸水被害から18日目の7月25日、
ようやく開店を迎えました。

開店時間より30分も早く、
客がきました。

久しぶりの仕事に、緊張気味なのか、
清二さんの髪は汗でびっしょり。

いよいよ、18日ぶりに、はさみを握ります。

「久しぶりにはさみ握りますから、
 なんか感触がいいですね」
(しらゆり美容室 長谷部清二さん)

「再開はできると思ったけど、
 こんなに早くできるようになるとは思わなかった。
 一生懸命頑張ってやっていたからね」
            (お客さん)

客同士も顔を合わせるのは久しぶり。
話題の中心はやはり...

「すごかったね、大丈夫だった?」
「うち、玄関先まで(水が)来た。
 車庫は40センチぐらいつかった」

「しらゆり美容室」の再開は
地域の住民が待ち望んでいたことでした。

一方、今回の浸水被害で、
閉店を余儀なくされた店もありました。

「しらゆり美容室」と同じ通りにあった理髪店。
それに、長年地域の人たちに愛されてきた
精肉店も、店をたたむことに。

「年齢的にもきつくなってきていたもんでね。
 やりたかったやつも、流れて行っちゃったね」
      (精肉店「利久」 長尾静香さん)

開店から1カ月、
再び「しらゆり美容室」を訪ねました。

「もうだいぶ慣れまして、
 どこに何があるかもやっとわかってきたので
 落ち着いて仕事ができるようになりました」
     (しらゆり美容室 長谷部清二さん)

店は再開できたものの、
気になるのは『町』のことです。

上之保の町全体が活気を取り戻すためには
まだ時間がかかりそうです。

「やはり、みなさん高齢になってきているので
 先のことはわからないが、
 今現在をしっかりやってきたいと思う。
 暗い気持ちでいても駄目だから
 今までどおり元気な上之保であってほしい」
     (しらゆり美容室 長谷部清二さん)

上之保地区では
142世帯で被害が出ていて、
多くはまだ修復の途中です。


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