FEAUTURE特 集
ザ特集
"YOU"はなぜ日本語教室へ?(後)
18.10.19
愛知県が始めた無料の日本語教室には
様々な事情を抱えた外国人が訪れています。
あるフィリピン人の女性は
日本国籍を持つ2人の子供のため、
日本語教室にやってきました。
6日、愛知県が、在留外国人を対象にした
無料の日本語教室を開講しました。
全国でも初めての取り組みです。
フィリピン人通訳の伊藤クリスティーナさんは
日本で暮らす外国人が身を守るためには、
日本語の習得は必要だと話します。
「いろいろな問題がある。
制度がわからない、労災の問題だったり、
そういう事をあまり伝えてもらえていない。
もらえる補償がもらえなかったり」
(伊藤クリスティーナさん)
受講者の一人、森本メリージェーンさんは、
2人の子供のために教室を訪れました。
「旦那さんが死んじゃった。
子供と一緒に3人で日本に来た。
私はフィリピン人。子供は日本人」
(森本メリージェーンさん)
森本さん家族が住むマンションを
伊藤さんが訪れました。
森本さんは一宮市内の
遊戯機器の組み立て工場で働いています。
日本国籍を持つ2人の子供の保護者として
1年半前、日本での定住資格を取得しました。
森本さんは23歳のとき、
46歳の日本人男性に見初められ結婚。
その男性とフィリピンに移住し
2人の子供に恵まれました。
ところが2年前に夫が病死。
働き口のないフィリピンではなく、
この日本で2人の子供を育てようと決めました。
日本国籍を持つ子供とともに来日する
フィリピン人女性は多いといいます。
Q.フィリピンではそういう女性を
リクルートする人たちがいるんですか?
「いる」
(森本メリージェーンさん)
Q.日本の国籍を持っている人たちを探す人がいる?
「日系の子どもたちを持っている
お母さんを探す業者がいる。
逃げる人もいるよ。
(逃げないように)パスポートを
取り上げられる場合もあるのよ、
子どものパスポートも。
でも日本に行けるのなら
それでも良いと思う人もいるわ」
(森本メリージェーンさん)
家族の将来について森本さんは・・・
「子供たちにちゃんとした教育環境を
提供してあげられればいいと思う」
(森本メリージェーンさん)
技能実習制度の改正などで、
在留外国人の数は年々増え続けていますが、
永住につながる移民の受け入れについては、
今も政府は認めていません。
しかし外国人の定住化はこれから
ますます進むだろうと伊藤さんは話します。
「外国人が日本に来た時に
やはり永住化、定住化は進む。
今の日本の現状は人口も減少しているし
労働力も少なくなっている。
だから外国人が定住せざるをえない。
そうなった時に問題が起きないよう
今から環境を整備していくしかない」
(伊藤クリスティーナさん)
この日本語教室は毎週土曜日に開催され、
2019年2月までに20回開かれる予定です。