FEAUTURE特 集
ザ特集
"愛知のものづくり"で福島復興
18.10.31
東日本大震災から7年がたちます。
復興へはまだ道半ばですが、
名古屋から福島の支援に駆け回る人がいます。
ふるさとを産業で盛り上げようという
思いと取り組みに密着しました。
中区にある、福島県名古屋事務所。
所長の村上利通(としみち)さんは、
愛知の人たちにふるさとのことを知ってもらおうと、
2017年4月、単身赴任でやって来ました。
「福島は人柄が真面目で温かい人が多いと、
私が言うのも変ですが、そういう風に言われております。」
(福島県名古屋事務所 村上利通所長)
2011年の東日本大震災。
福島県は、地震と津波で壊滅的な打撃を受けました。
今も復興に向けた取り組みが続いています。
「その当時は本当にもう大丈夫かな、これで終わりかと」
(福島県名古屋事務所 村上利通所長)
震災から7年。
そんな福島県で今、ある計画が進んでいます。
福島イノベーション・コースト構想です。
浜通り地区に様々な研究機関や企業を誘致して、
最先端の産業技術の集積地を整備する計画です。
構想の実現に向けて村上さんが目をつけたのは愛知のものづくり企業です。
「名古屋のいい所を取り入れさせていただいて、
企業のみなさんにも福島にいっぱい来ていただいて
行く末は福島県に立地していただければありがたい。」
(福島県名古屋事務所 村上利通所長)
村上さんはこの日、岡崎市のプレス加工の会社を訪れました。
自動車部品等を作る会社です。
関東・東北地方への事業展開を考えていた高木製作所。
福島県には固定資産税の免除や光熱費の補助など
手厚い助成制度があると聞き、工場の建設を決めました。
「現地のサプライヤー(材料の供給元)、
地場でやられてるボルトとかナットとか、
当社の一部製品の加工を手伝っていただける
地場のサプライヤーと一緒になってやっていけるのかが課題です。」
(高木製作所 高木敏彦常務)
そこで取り出したのが、ガイドブックです。
福島県内にある製造業の企業が約300社、ずらりとのっていました。
「見つくろっていただいてご紹介、県の方からさせていただき、おつなぎをすることもできますので」
(福島県名古屋事務所 村上利通所長)
「福島県自身で持たれている補助金に対して、
こんなのもありますよと、
事業を実際にうまく運用していく上で必要なアイデアを
随時情報をこうやっていただいて、
コミュニケーション取りやすい環境にあるなと認識してます。」
(高木製作所 高木敏彦常務)
どうやら商談はうまくいったようです。
「順調に雇用の確保の方もできている
ということだったので、まずは安心しました。」
(福島県名古屋事務所 村上利通所長)
この1年半で約250社を回ったという村上さん。
その成果が試される大きなイベントが待っていました。
10月にミッドランドスクエアのホールに村上さんの姿がありました。
愛知の企業の関係者に福島への立地を呼びかけるイベントです。
村上さんの復興への想いは届くのでしょうか?