FEAUTURE特 集

ザ特集

熱血"ハニーさん"の挑戦

18.11.14

14.jpg


ある生き物の保護を訴えて
世界中を駆け回っている男性が名古屋にいます。

私たちが生きていくうえで
欠かせないというその生き物とは...。



この男性、人呼んで...
ハニーさん!

本名、船橋康貴さん、58歳。

愛称の由来は・・・
ハチミツのハニーです。

ハニーさんは、
愛知県内でミツバチを育てている「養蜂家」です。

でも、ハチミツを作っているだけではありません。

この日、ハニーさんは、名古屋市内の商業施設に。

マイクで訴えていたのは・・・

「今ミツバチが世界中で減っている。
 ミツバチがいなくなってから慌てるのではなく、
 その前にミツバチを保護して何事もなかったことにしよう。」
(養蜂家 船橋康貴さん)

今、ミツバチは世界的に減少しているといいます。

EUでは一部の農薬が原因だとして、屋外での使用を禁止に。

日本では、農薬が原因と疑われるミツバチの顕著な減少が
3年間で198件報告されています。

2017年に、岐阜県の養蜂家を取材しました。

 「これが巣箱の中なんですけど、
 こういう状態で全くハチがいなくなった。
 おかしいなぁとハチを飼っている人は肌で感じている。」
(養蜂家)

巣箱のそばでは、たくさんの死骸がみつかりました。

ハニーさんは、強い危機感を持っています。 

花から花へ飛び回るミツバチは、
野菜や果物の受粉を担っているからです。

「ミツバチの受粉によって食べ物がある。
 それによって野生動物や人間の食がある。
 (ミツバチがいなくなると)
 想定したくないが、食糧危機になります。」
(養蜂家 船橋康貴さん)

ハニーさんのイベントでは、
ミツバチを会場に持ち込んでその大切を伝えています。

「農薬とか劇薬、除草剤・殺虫剤などをなるべく使わない。
 薬を減らして花という命を増やしていく。」
(養蜂家 船橋康貴さん)

環境を守る生活を送ってほしい、そんな思いを伝え続けています。

ハニーさんの人生は波瀾万丈です。

もともとは、証券会社のトップ営業マンだったといいます。

41歳の時には、コンサルティング会社の社長に。

しかし、働きすぎで体調を崩してしまいます。

そんな時、ある養蜂家と出会い人生が変わります。

「76歳の養蜂家の朴訥とした語り口の中に、
「船橋さん、もうこの子たち(ミツバチ)いなくなっちゃうよ」
 その時に稲妻がドーンと落ちてきた気がして。
 それでスーツとネクタイを捨ててミツバチを育てて、
 それ(ミツバチの保護)を伝えていくということを始めた。」
(養蜂家 船橋康貴さん)

ハニーさんはミツバチの保護に人生をかけました。

今では世界中で講演活動を行なっています。

強い意志を支えているのは、5歳で亡くなった娘への想いです。

「生まれた女の子が生後8カ月で難病だということが分かって、
 一歩も歩けず一言もしゃべれず
 何も言わないけどたくさん教えてくれた。
 その時にたくさんの人に助けてもらったし、励ましてもらった。」
(養蜂家 船橋康貴さん)

「世の中に恩返しをして欲しい」
そう娘が背中を押してくれるとハニーさんは感じています。

しかし...
この夏、ハニーさんに試練が・・・!

「激痛が走って目は見えてなかったですし、
 これで生きてるの、っていう血液データだったんです。」
(養蜂家 船橋康貴さん)


ページトップへページトップへ