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FEAUTURE特 集

ザ特集

なぜ"弱いロボット"なのか?

18.11.28

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豊橋市の大学で、頼りない、弱いといった
変わったロボットの研究が進められています。
なぜ、『弱いロボット』なのでしょうか?

人の話を聞いて
相槌を打つだけのロボットに、
一緒に手をつないで移動するだけのロボット・・・
単なる"癒やし系ロボット"ではない。

豊橋技術科学大学で研究開発されているのは、
名付けて、"弱いロボット"
研究室を訪ねてみると・・・

手に持っているのは『ティッシュペーパー』。
誰かに渡したがっているのだという。でも、渡せない。
ティッシュを受け取ってみると―

お辞儀をしたようなしぐさを見せた。

「こちらはごみ箱ロボット。見た目がそのままごみ箱。
 コンセプトとして『他力本願』なロボット」
                 (学生)

他力本願とは、どういうことなのか?
我々が良く知るお掃除ロボットは、
自分でゴミを集めてまわり、決して他力本願ではない。
このロボットの場合、ゴミを認識すると、
よたよたと移動するだけ。自分でゴミは拾わない。  
    
先ほどと同様、1人では何もできないという意味で
"弱いロボット"なのだ。

なぜ、このような不完全なロボットを開発しているのか。
研究開発の指揮をとる岡田美智男教授に話を聞いた。

「ロボットの弱い所をサポートしてあげると
 人の強みをうまく引き出してくれたり
 人の工夫・経験をうまく引き出してくれたり
 人の優しさが引き出せる。」
(豊橋技科大 情報・知能工学系
        岡田 美智男教授)

近年、AI、人工知能の発達によって、
ロボットは、人間顔負けの能力を発揮し、
人間の仕事を奪う"競争相手"と
みなされるようになってきた。
そんな中、何とも頼りないロボットなのだ。

「むかしむかしね、あるところにね」
          (ロボット)

話し始めたのは昔話・桃太郎。

「おばあさんはね、川にね・・・
 え~と~、あの、
 何に行ったんだっけ?せ...せ...」
          (ロボット)

「洗濯だよ」

なんと、話の中身を忘れたようだ。
「洗濯だよ」と突っ込みを入れずにはいられない。
  
実は、それが、本当の狙いだったのだ。
29日は、「弱いロボット」からのメッセージです。


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