FEAUTURE特 集

ザ特集

町工場が作る 洗える〇〇

19.01.30

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「下請けだけでは将来が不安・・・」

そんな思いを抱える
岐阜県の町工場が、
オリジナル商品の
開発に取り組んでいます。

その商品とは?



岐阜県安八町にある富田(とみだ)鉄工所。

従業員は5人。

社長の富田貴文(とみだたかふみ)さん40歳。

父親から2年前にこの会社を引き継いだ。

「ザ町工場ですね。
 規模もそうですし、やってる内容も
 まさに町工場のイメージにぴったり。」
(富田鉄工所  富田 貴文 社長)

工場では、
主に自動車の内装部品や
フレームを作るための金型を製造している。

しかし、富田社長は、
それとは全く違うあるモノの開発に挑戦していた。

使うのはこの金型。

カーブした溝に樹脂を流し込んでつくるという。

Q、ひょっとしたら大ヒット商品になるかも?

「ヒットして
 たくさんの商品が作れるのが
 金型のいいところ。」
(富田鉄工所  富田 貴文 社長)

大ヒットの期待も膨らむ。

その商品が、こちら!

一見、シカの角のようだが、中は空洞。

一体これは?

なんと、ストロー!

その特長は...

真ん中から二つに割れて、中がきれいに洗える。

だから何度でも使える。

開発のきっかけとなったのは
プラスチックごみによる環境汚染だ。

「使い捨てではなく、
 繰り返し使えるストローであれば、
 ごみも減らすことができればいい。」
(富田鉄工所  富田 貴文 社長)

さらにこんな理由も。

「小さい会社で
 この世の中の動向や将来のことを考えると
 どうしても不安が多いので、
 いかに自分ができることを増やすのか、
 会社でできる力を付けるのかというところが
 不安や将来の備えに大事。」
(富田鉄工所  富田 貴文 社長)


自動車産業が激変する今、
生き残りをかけて下請け一辺倒からの脱却を目指す。

それにしても気になるのはストローのこの部分。

そもそもなんで曲がっているのか...

「角っぽい感じで、
 お土産のような売り方にできるのでは
 というアイデアをいただいたので。
 メード・イン・ジャパンで日本製造業の技術で
 使い捨てのストローをなくせるのは
 すごく面白いと思い、ちょっと付けた。」
(富田鉄工所  富田 貴文 社長)

イメージしたのは武将のカブト。

商品名はShogun。

ターゲットは外国人観光客だ。

この日、富田社長は
安八町の商工会がマスコミ向けに開いた
商品発表会に臨んだ。

商品を売り出すには、PRが不可欠。

そのため、
ここでプレゼンテーションをする、というのだ。

初めての経験。

果たしてうまくいくのか?


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