FEAUTURE特 集
旬撮
密着 師崎左義長まつり 後編
19.02.08
大きなのぼりを燃やす冬の風物詩、
「師崎左義長まつり」に
カメラが密着した"旬撮"の後編。
いよいよ祭り当日、
若者たちのボルテージも
最高潮に達しました。
若者が大のぼりを引き倒す勇壮な火祭り
「師崎左義長祭り」。
担い手不足のため、2019年から
5地区全体で1本を燃やすことになった。
大のぼりには、
判じ絵で大漁への祈りがこめられている。
祭りに参加するのは25歳前後の若者を中心に15人。
集会場でその時を待つ...。
祭り当日。
関係者が会場近くの寺で、
祈祷を受けた「ご神火」を受け取る。
いよいよ左義長まつりの始まりだ。
大のぼりを燃やすのは、この荒井地区だけ。
地区の総代役が正月飾りの山に
御神酒をふりかけ、先ほどのご神火を付ける。
みるみるうちに燃え盛る炎(どんど火)。
ここで下帯姿の若者が登場。
見物客の熱い視線が注がれる。
まずは成人を祝う儀式とされる「張りぼての船」に
火をつけると3万発の爆竹が鳴る。
若者たちは火のまわりを3周まわったあと、船を海に流す。
遂に、大のぼりが燃やされる。
のぼりの根元を押さえている人を「根おらえ」。
綱を操る人を「ハンド」と呼ぶ。
威勢の良い掛け声とともに、
燃え盛る火の上に倒される。
火のついたのぼりをみんなで立て、
そして再び倒す。
これを、支柱の竹が燃えるまで何度も繰り返す。
一丸となって燃え尽きるまで、
なりふり構わず力を振り絞る。
祭りの見せ場だ。
「爆竹を船みたいなものに乗せて
走っているのがすごいと思いました」
「昔ながらのものが残ってるって
すごくいいなって改めて感じました」
(見物客)
「それぞれの地区という感覚ではなくて
師崎という1つのくくりの中で話をしながら
若い衆同士も話をしながら(今後の祭りも)
進めていくのがいいのではないか」
(師崎祭礼顧問長・山本宣夫さん)
この祭りが終わると、港町には
本格的な漁のシーズンがやってくるのだ。