FEAUTURE特 集
ザ特集
ザ特集 "解体先行"で大丈夫?
19.02.13
名古屋市が木造による復元を
目指している名古屋城。
しかし、計画は難航しています。
そんな中、河村市長が
打ち出したのが
「天守閣の解体先行」です。
果たして計画は進むのでしょうか?
先週、名古屋城にいってみると...
天守閣は立ち入り禁止。
それでも観光客が...
「しゃちほこを見に来ました
きれいになったらまた来たいです」
(観光客)
石垣には足場が組まれ、
状態を確認するための調査が進んでいた。
「この辺りは400年前の石垣になります
黒っぽくなっているのは
空襲で少し燃えているかも」
(ガイドボランティア)
天守閣を史実に忠実な形に
作り変えるという大事業。
しかし、計画は難航している。
そんな中、
河村市長はこんな策を打ち出した。
「解体だけ出します 解体だけ
復元の方は(申請)せずに
まず解体の許可申請をする」
(名古屋市 河村たかし市長)
「解体先行 その意味は...」
そもそも、
木造復元をすすめるためには、
文化庁の許可が必要だ。
名古屋市は、天守閣の解体と
復元をあわせて文化庁に申請し、
許可を得た上で、2019年9月から
解体に着手する予定だった。
しかし・・・
「こちら(石垣部会)側が指摘している
専門的見地からの意見が計画に反映されていない」
(佐賀大学 宮武正登教授)
名古屋市の有識者会議「石垣部会」は、
石垣の保全方法が「不十分」だと指摘。
そのため未だ文化庁に対して、
復元基本計画が提出できていない。
そんな中、河村市長は1日、文化庁に出向き、
天守閣の解体だけを先行して申請する意向を示した。
その理由は・・・
「(天守閣を)そのまま放っておいたほうが危ない
地震のいろんな影響を考えると」
(名古屋市 河村たかし市長)
地震があると危険だから、
解体を急ぐべきと説明。
一方でこんな発言も・・・
「石垣部会から推薦を受けた
コンサルタントがそう言ってる
そういう(解体を先に申請する)方法がいいと
解体を先にやれば当然石垣も調査しやすい」
(名古屋市 河村たかし市長)
2022年の完成を死守する。
それが方針転換の狙いだ。
しかし、石垣部会のメンバーを直撃すると・・・
「もちろん(天守閣が)ない方が(調査)しやすい
(しかし)必ず上の大天守や小天守を
解体しなければいけないということは一切ない」
(奈良大学 千田嘉博教授)
さらに・・・
「耐震強度がないから壊ねばならないとは
文化財の場合は考えない
名古屋城の天守は文化庁が文化財としての
価値を認めていると 名古屋市側にも示している
そこを重く考えて議論を慎重にすることが大切」
(奈良大学 千田嘉博教授)
その上でこんな見通しを示した。
「(解体)申請をしたから
すぐ許可されて壊せるとは思えない」
(奈良大学 千田嘉博教授)
河村市長の"反論は"...