FEAUTURE特 集

ザ特集

避難所で必要なのは?<後編>

19.03.14

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東日本大震災ではたくさんの人が
避難所での生活を余儀なくされました。
避難所の改善に必要なことはなにか、
取材しました。

福島県の職員、藤田博道さんです。
東日本大震災当時、避難所の運営を手伝いました。

「皆さん突然の出来事で、
 ほぼ何も持ってこない状態で、
 こんなに長く避難するとは
 思っていなかったということですね
 トイレの確保は困難を極めた
 区切りがないのでプライベートを
 確保するのが難しいのが課題
 長期避難になったので」
(福島県 名古屋事務所・藤田博道さん)

2012年に仙台市が避難経験者を
対象に行ったアンケートによると、
「今後避難所で配慮してほしいこと」の
3位と4位がトイレに関する問題でした。

こちらのトレーラー。

2月、刈谷市が導入した
トイレつきトレーラーです。

階段を上がると、洗面台と
洋式水洗トイレがついた個室が4つあります。

災害時には、全国の自治体がその枠を超えて、
互いにトレーラーを派遣し合おうというプロジェクトで、
刈谷市は、静岡県富士市に次いで、
全国で2番目にこのトレーラーを導入しました。

「各自治体が一台ずつ持って助け合う
 プロジェクトの趣旨に賛同
 刈谷市としても導入することにしました」
(刈谷市危機管理課 杉山文章課長補佐)

一方、こんな取り組みをしているグループがあります。

刈谷市などに住む子育て中の母親たちが中心となって、
母親の目線で災害に備える活動をしています。
この日は避難所について学ぶ、勉強会を開きました。
その中で出たのは子どもと一緒に避難することへの不安でした。

「子どもがいると避難所で
 生活するのが難しい気がしちゃって」
(山田敬子さん)

メンバーの1人、山田敬子さん。
4歳の女の子と、2歳の男の子の母親です。

「玄関のすぐ脇の部屋に用意されているんですね」
(記者)

「地震が来てすぐ持って
 出られるように玄関の近くに置いています」
(山田敬子さん)

山田さんは、グループに入って、
防災への意識が変わってきたといいます。

そんな、山田さんも
子どもと避難することには不安が・・・

「今みたいにぐずったりとか
 うるさくしてしまうので・・・」
(山田敬子さん)

そのための工夫がリュックサックの中に・・・

「お姉ちゃんがいつも使っているの?」
(記者)

「3番目ぐらいにお気に入りの
 1番はいつも使っているので3番目ぐらいを入れていて
 地震が来て すごい恐怖の中にいると思うので
(おもちゃは)その恐怖を和らげるものだと思う
 あまり好きじゃないものを持って行っても
 意味ないのかなと思って」
(山田敬子さん)

災害への備えを進めている山田さん。

感じているのは、
「地域で助け合うことの大切さ」です。

「他のおばあちゃんだけど
 自分のおばあちゃんのように
 自分の子じゃないけど
 自分の子のように接してあげられればいい
 地域の活動などに出て
 皆で助け合えるようにしていきたいな」
(山田敬子さん)

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