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FEAUTURE特 集

ザ特集

日本一の納豆に宿る職人魂

19.04.04

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こちら、全国コンクールで
2年連続で日本一に輝いた納豆です。
作っているのは大府市の納豆職人。
人手不足や大手メーカーとの競争にさらされながらも、
自慢の納豆を作り続ける、職人魂に迫りました。


「これを毎回やることが、究極のおいしさにつながっていく。
 こっちが何を話しているのかがあなたにはわからないじゃん。
 オレにはわかる。」
               (高丸食品・高丸喜文社長)

納豆職人・高丸喜文(たかまる・よしゆき)さん。
こだわっているのは手作りの納豆です。
値段は3パック203円と高めですが、
味には絶対の自信を持っています。

「目をつぶって、両手に納豆を置いて、
 100回食べても、高丸さんの納豆がおいしかった、と
 言わせる納豆作りを目指している。」
          (高丸喜文社長)


高丸さんが、納豆づくりを始めたのは23歳の時。
納豆づくりは父親がはじめた家業です。

高丸さんのこだわりは、大豆の蒸し方にあります。
蒸し方次第で納豆の食感が変わるのです。
釜の中の蒸気を微妙に調整しながら蒸すのですが、
釜から蒸気を抜く、そのタイミングが難しいといいます。

「音が違うから。
 音を聞いて(栓を)開けている。」
         (高丸喜文社長)

Q.音?

「音。釜から下に抜ける蒸気の音があるので。」
         (高丸食品・高丸喜文社長)

微妙な音の変化を、高丸さんは聞き分けているそうです。
大豆を「発酵」させる作業にも高丸さんの職人技が生きています。
大切なのは温度管理です。

「表面が白くなってきている。
 これで納豆の良し悪しを決める大事な部分。
 納豆の顔を見てもっと温度を上げるのか、冷やすのか。
 ここが・・・僕しかできないこと。」
         (高丸喜文社長)


大豆が白くなっているのは、発酵が進んでいる証拠。
室内の温度を微妙に調節しながら
発酵の進み具合を見極めます。

信じるのは"経験に基づく自分の勘"。
しかし、高丸さんのような職人は減っています。
人手不足に、大手メーカーとの価格競争、
地域の納豆業者は、廃業に追い込まれています。

なぜ高丸さんは、手作りの納豆に
こだわり続けるのでしょうか?

「昔は地域に豆腐屋や納豆屋があったり、
 食べる楽しみがあった。
 近い将来、みんな一緒の(メーカーの)
 納豆しか置いていない時が来る。」
         (高丸喜文社長)


「日本の食文化を守りたい」と考えているのです。
高丸さんの会社では、パック詰めまで、
そのほとんどが手作業です。
しかし、人手不足は深刻さを増しています。

この日、見に来たのは、パック詰めを自動化する機械です。

「これ以上、人が入ってくる見込みがないので。
 手で出来ない部分は、機械に頼らないといけない。」
                 (高丸喜文社長)

Q.機械は好きではないのでは?

「やっぱり頼らないといけない部分は・・・」
            (高丸喜文社長)

しかし、手作りの納豆は、守りたい。
そのためには、高丸さんの納豆のファンを
増やしていく必要があります。
そこで!

5日は・・・手作り納豆を守るための策とは


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