FEAUTURE特 集
ザ特集
日本一の納豆職人が守りたいものは?
19.04.05
日本一の納豆を作る大府市の納豆職人が
自慢の納豆を守りぬくため
大切にしていることがありました。
それは一体なんでしょうか?
高丸喜文さん。
納豆一筋25年。
"手作り"にこだわり続けています。
「自分が大事にしているのは経験と失敗
勘ピューターとベロメーター
ここが一番大事にしている部分」
(高丸食品・高丸喜文社長)
しかし、高丸さんのような納豆職人は減ってきています。
人手不足に、大手メーカーとの価格競争、
地域の納豆業者が廃業しているのです。
この日、高丸さんをひとりの男性が訪ねてきました。
大阪で納豆を作っている同業者です。
訪問の目的は・・・
「大粒持ってきたので」
(エイコー食品 佐藤光晴会長)
作った納豆を評価してほしいというのです。
「発酵が浅いのか蒸しが浅いのか分からないけど
もう少し手前にベストな域を持ってくるといいんじゃないかな」
「賞を取った時の蒸煮圧は、0.15MPaで27分」
(高丸食品・高丸喜文社長)
大事なノウハウを惜しみなく教えます。
「普通は隠すのよね さらっと言わない」
(エイコー食品 佐藤光晴会長)
「皆さん似たような売り上げの会社だし
似たような構成でやっているので苦しみ方も一緒
隠すことは何もない」
(高丸食品・高丸喜文社長)
高丸さんのこだわりは、販売方法にもあります。
納豆や野菜など、約100種類の商品を
軽トラックに積みこみ地域をまわります。
お客さんの多くは高齢者です。
Q.「何を買いましたか?」
(中筋記者)
A.「納豆と豆腐
私のような年寄りはこうやって
回ってくれるのはありがたい
もうじき90歳になる」
「楽しみに待っているだよ
どこもよう行かんでね 年寄りは」
(利用した人)
ここ最近は従業員が移動販売を行うことが多いといいますが、
高丸さんも時間があれば、街に出て、
お客さんと直接、触れ合っています。
この日、向かったのはガソリンスタンド。
すると、思わぬ言葉が・・・
「あしたで閉店することになりまして」
(ガソリンスタンドの店員)
「寂しいですね 本当に
俺らもいつ廃業するのかわからないので
仕方ないですよね」
(高丸食品・高丸喜文社長)
Q.「ラストは何を買われるのですか?」
(中筋記者)
A.「やっぱりいつも通り納豆」
(ガソリンスタンドの店員)
5年間、買い続けてきた高丸さんの納豆。
ここで食べるのはきょうが最後です。
「これぞ、納豆」
(ガソリンスタンドの店員)
移動販売は、確実に高丸さんのファンを増やしています。
「僕らは一軒一軒
お客さんを作っていくのですけど
ほとんどが紹介ばかり
1人のお客さんと信用ができたら
どんどん一軒増えて、
二軒増えていってそれが商売の強み」
(高丸食品・高丸喜文社長)
"手作り"にこだわった自慢の納豆を直接販売する。
そこには、高丸さんの職人魂が込めれています。