FEAUTURE特 集
ザ特集
彼女の新たな挑戦とは!?
19.04.25
愛知にやってきたものの、言葉の壁や
仕事に苦しむ多くのベトナム人たちの
"駆け込み寺"になっている女性がいます。
彼女の新たな挑戦を取材しました。
エキゾチックな音楽が鳴り響くのは、寺の境内
ここは、天白区の徳林寺。
曹洞宗の寺院だが、ある僧侶を慕って、
多くのベトナム人がやってくる。
6年前からこの寺に住み込む
ベトナム人の尼僧、トラン・トウィ・カンさん(51)。
仕事や人間関係に悩むベトナム人が多く訪れる、
"駆け込み寺"のような存在だ。
「日本の仕事できたらうれしい
夢もあるが 実際にはうまくいかない
困ること 寂しいとか 仕事失敗したとか
給料がたくさんもらえないとか」
(トラン・トウィ・カンさん)
信仰心が厚く、寺に行くことが
習慣になっているというベトナムの人たち。
トランさんの務めは、
母国語で説法を行い、彼らの心を慰めることだ。
「この建物は築100年 農業をやっていたので
野菜とかの置き場所
住んでいた所はあっち 50年前 駐車場」
(トラン・トウィ・カンさん)
稲沢市にある古民家を買い取り、
自分の寺として改築する、というのだ。
「そのまま使いたいと思って」
(トラン・トウィ・カンさん)
休日には彼女を慕う同胞の人たちが
リフォームの手伝いにやってくる。
「あとで水性の絵の具で塗る
色は茶色とか黒」
(トラン・トウィ・カンさん)
「汚れても分からない色」
(手伝いに来たベトナム人)
冗談も飛び出し、みんな楽しそう。
新しい寺は、宿泊もできるようにして、
ゆったりと心を癒せる場にしたいという、トランさん。
「日本にいるベトナム人のお坊さんは少ないので
自分で微力だが頑張って
どんどんベトナム人たちに来てもらって
一緒に修行しながら助け合うのが大事なことかな
それが私の一つの人生かなと思います」
(トラン・トウィ・カンさん)
言葉の壁や劣悪な労働環境などによって、心を病んだり、
時には犯罪に手を染めてしまうこともある在日外国人。
トランさんのような外国人僧侶の存在は
今後さらに必要とされるかもしれない。