FEAUTURE特 集
ザ特集
小さな命を救いたい<後編>
19.05.09
飼い主のいない猫を殺処分から救う
「ネコの避難所」。
その施設を運営する男性が今、
新たな問題に取り組んでいます。
その問題とは?
名古屋市西区にある「花の木シェルター」。
中にいるのは、約120匹のネコ。
ここは、ネコたちがその命をつなぐ避難所です。
シェルターを運営しているのは阪田泰志さん。
阪田さんは殺処分される運命にあったネコを、
名古屋市動物愛護センターから譲り受け、
避妊や去勢手術などをしたうえで
新たな飼い主に引き渡しています。
「殺処分ゼロ
行政に持ち込まれた動物が
処分されないシステムを作る
それが近々の目標です」
(花の木シェルター代表 阪田泰志さん)
5年前からシェルターを運営している阪田さん。
ここ最近、新たな問題に取り組んでいます。
それは・・・
2018年6月、名古屋市北区の市営住宅で
40匹を超えるネコを飼っていた女性が
強制退去となりました。
多頭飼育崩壊です。
ペットが増えすぎ、
飼い主が管理できなくなった状態の事で、
ここ最近、社会問題となっています。
花の木シェルターにも
多頭飼育崩壊のネコが引き取られています。
「このへんみんなそうです
ここもそうだし、これもこれも」
(花の木シェルター代表 阪田泰志さん)
Q.(多頭飼育のネコは違います?)
A.「くせがありますね
体調がめちゃくちゃ悪い」
(花の木シェルター代表 阪田泰志さん)
実際に多頭飼育崩壊を起こした人に
話を聞くことができました。
名古屋市内の団地に住む64歳の男性です。
Q.(最初はどこからもらってきた?)
A.「拾ってきた」
Q.(何匹?)
A.「最初一匹で そのあと3匹」
Q.(今どのくらいいる?)
A.「30匹ぐらい」
Q.(迷惑をかけているという意識は?)
A.「ある」
Q.(ネコは飼いたい?)
A.「はい」
Q.(ネコと一緒にいたい?)
A.はい
「近隣の方から何とかしてくれと相談が入った
2017年現場に入りはじめた
はじめは部屋の中がすごい状態で
ネコが何匹いるか把握できなかった
ゴミだけで2トン車で2杯か3杯ぐらい出た」
(花の木シェルター代表 阪田泰志さん)
阪田さんは、
この男性のネコに避妊や
去勢手術を無料で施して、
その一部を保護しました。
「不妊手術のお金は2~3万円
払える人は病院で手術をすればいい
ただ2~3万円出すのがしんどい人たちが
多頭飼育崩壊に陥っている」
(花の木シェルター代表 阪田泰志さん)
この日、阪田さんはある場所へ向かいました。
そこは中村区にある一軒の空き家。
改装工事の真っただ中です。
「新しい多頭飼育崩壊のネコを入れる部屋
花ノ木シェルターの2号館です」
(花の木シェルター代表 阪田泰志さん)
多頭飼育崩壊のネコが増え今のシェルターはほぼ満室。
そのため、もうひとつシェルターを作るというのです。
費用のほとんどは阪田さんに共感する人たちの
寄付でまかないました。
多頭飼育崩壊をなくすために・・・
阪田さんの考えは?
「多頭飼育崩壊に陥らないように
もっと低価格で不妊手術ができる
というシステムを僕は
民間が作るべきと思います
そういうシステムを作れば
多頭飼育崩壊は8割はなくなる
多頭飼育崩壊を起こした人でも
アフターフォローを民間や行政がやる
もう二度と起こさせないためにする
というのも僕らの仕事なので」
(花の木シェルター代表 阪田泰志さん)
ネコの殺処分ゼロを目指して、
阪田さんの活動は続きます。