FEAUTURE特 集
ザ特集
名古屋の映画館"盛り"で勝負!?
19.06.06
入場者数が減っている時代に
名古屋の映画館が力を入れている
「盛り」のサービスとは!?
名古屋で今、映画が熱い!
2019年3月に大須商店街に新たな映画館ができれば、
4月には伏見ミリオン座がリニューアルオープン。
スクリーンとともに座席数を増やした。
2024年には名古屋市と
松坂屋が進める栄の再開発ビルにも
映画館が入る予定だ。
こうした背景について、
シネマスコーレ副支配人の坪井さんは、
次のように分析する。
「名古屋は"盛り"の文化と言いまして、
あんかけスパゲッティみたいに
スパゲティの上にあんをのせて
さらにエビフライをのせる
上に盛っていくのがとっても好き
映画館がそれに対して
うまく客の気持ちを高めるために
盛っていっているのかというと
実は・・・最近の映画館は応援上映をはじめ
映画館では映画だけを
見せるだけじゃないという思いが強い。
それぞれの劇場が"盛り"の文化をやっている」
(シネマスコーレ 坪井篤史副支配人)
全国的には、入場者数が
減っている映画館だが、坪井さんが指摘する、
名古屋流の"盛りのサービス"とは
どのようなものなのか?
まず、訪ねたのは、伏見ミリオン座。
スタッフたちが力を入れているのが、
壁の・・・落書き?
「今は映画に出てくるモチーフを書いて
客が作品に興味を持ってもらえるようにしている。」
(劇場スタッフ)
実はこれ、劇場オリジナルの"ポップ"作り。
通常のポスターに、スタッフたちが手書きの
メッセージなどを"盛り付け"る!
「今ここを見ていてこの映画を見に行きたいと思う
実際に見た人が本当に感じたことを
書いている感じがしてすごくいい」
(客)
映画も、ただ見るだけで終わらせない。
客も映画と一体になれるイベント上映を行うほか、
コンサートや舞台を映画館で生中継できる設備を
新たに搭載するなど、盛っり盛り!
一方、この3月にオープンしたばかりの大須シネマ。
過去の作品を中心に上映を行う名画座だが...
ここも負けてはいない。
これぞ、まさに盛り盛りメニュー!
映画のお供、ポップコーンの上に
のせられてきたのは、なんと、手羽先だ!
劇場の知名度を上げるために
手羽先の「世界の山ちゃん」を誘致、
特別メニューを開発したのだ。
「映画だけで経営が成り立てばいいけれど
長く続けないといけないので多目的としてやっていきたい」
(大須シネマ代表 中川健次郎さん)
大須シネマのひと味変わった挑戦は、
食べ物以外にも...
単に映画を見せるだけでなく、
落語の公演やオンラインゲームの
大会の会場としてもシアターを活用している。
「名古屋の客というのは映画館を
映画館として見るのではなく
もう1つ上の"遊び場"というか
映画を見に行ったのに面白いことを
記憶させてくれる場所があると覚えていくと
それぞれ映画館に向ける足は深くなっていく」
(シネマスコーレ 坪井篤史副支配人)
逆風の映画館で生み出された
名古屋流の「盛り盛りサービス」が
今、人々を映画館に呼び戻している。