FEAUTURE特 集

金スぺ

安全運転にも 魅力の"ラリー"

19.06.07

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皆さん、
公道でタイムを競う「ラリー」という
自動車競技をご存知ですか?

安全運転にも繋がるとして
一般企業からの参加も増えているんです。

自動車で公道を走り、タイムを争う競技、ラリー。

曲がりくねった道や
路面が整備されていない道を
2人1組の参加者が、知恵と技術で攻略する。

近年、その面白さが広まり最低限の安全装置などを
付けるだけで参加できる手軽さから、
ラリーに出場する一般企業のチームが増えている。

ラリーの入門大会「ラリーチャレンジ」。
年間11シリーズを戦いポイントを競う。

今回は90台が参加していて、この競技の人気を物語る。

豊田市から参戦している機械メーカーJPCも
そんな企業チームの1つだ。

ドライバーは澤井元次さん
助手席のコ・ドライバーは村山朋香さんだ。

チームの総監督を務めるのは
社長の鈴木裕一郎さん。

会社でのクラブ活動は途絶えていたため、
若手社員の興味を引こうと、ラリー部を作った。

「(ラリーに)参加して応援していると
 (社員の)一体感が強まった気がする」
(JPC&AQUA-零号車86 総監督 鈴木裕一郎さん)

一体感は、社員からの寄せ書からもうかがえる。

午前8時  スタート2時間前だ。
1台のパソコンを覗き込む村山さんと澤井さん。

「グレ、左8、50」

ノートには暗号のようなひらがなや数字がずらり。

コースの下見で撮ったVTRを見て
2人で攻略法を研究する。

ひらがなは方向、
数字はハンドルの細かい曲げ具合を表す。
「意図通りSS(競技コース)を走らせることが
 コ・ドライバーの仕事なので
 速く走れたのは私のおかげだぞって」
(JPCコ・ドライバー 村山朋香さん)

「言うなればコ・ドライバーが
 ラリーを制しているみたいな」
(JPCドライバー 澤井元次さん)

やってきました、120号車
澤井・村山組

午前10時、いよいよ競技開始だ。

助手席の村山さんが
カーブの向きとハンドルの角度を読み上げ
ドライバーの澤井さんををリードしていく。

澤井・村山組は部門3位のタイムで
午前の部を終えた。

「午後からも調子に乗らずに無事に帰って来たい
 とりあえず記録は残す」
(JPCドライバー 澤井元次さん)

この日、JPCチームには頼もしいベテランが
顔を出していた。

チームの立ち上げを監修した
プロのラリードライバー勝田範彦さん。

勝田さんは全日本ラリー選手権での総合優勝8回。

2019年、新城市で行われた大会でも優勝した
日本を代表するドライバーだ。

「練習見ててもすごい上達してますよ
 最初はどうなることかと思いましたけど
 自分たちのドライビングの向上にも
 安全運転にもつながるので
 ずっと続けてほしい」
(ラリードライバー 勝田範彦さん)

澤井、村山組が午後の競技に向かう。

ところが

なんと、午前中にはなかった
落石にタイヤを取られ、まさかのコースアウト。

サーキットと違い、
自然のいたずらに左右されるのがラリーだ。

「油断というか...」
(JPCドライバー 澤井元次さん)

「乗り続けられるなら乗り続けようかなと思っている」
(JPCコ・ドライバー 村山朋香さん)

会社としてラリーを続けることで、
若手に意識の変化も出てきていると鈴木社長は話す。

「(ラリーの)楽しさの一方
 怖さも十分に理解していますので
 普通の道路では絶対スピードを出さないという
 意識も芽生えてきているんじゃないかと思う」
(JPC&AQUA-零号車86 総監督 鈴木裕一郎さん)


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