FEAUTURE特 集
ザ特集
詐欺電話撃退の心強い味方
19.10.17
相次ぐ特殊詐欺の被害を防ごうと
愛知県警がある機械の貸し出しを始めました。
愛知県警が今回貸し出しを始めたのは・・・
「この電話は、振り込め詐欺などの犯罪被害防止のため、
会話内容が自動録音されます」
(録音機の再生音)
機械の名前は自動通話録音警告機。
この機械をとりつけた電話にかけると、
回線がつながる前にさきほどの警告が流れます。
警察は詐欺電話の防止に効果があると期待します。
中区の上原邦雄さんの家にも機械が設置されました。
「これで取り付けの方は完了になりました。
このままにしておいていただければ、
自動で録音されますし、
(電話をかけてきた人に)警告も流れますので、
犯罪や変な電話もかかってこないと思います」
(警官)
上原さんは約1年前、
保険会社を名乗る男から怪しい電話を受けたことがありました。
「保険金が戻ってくる」という内容でした。
「最初は保険会社から電話がかかってきて
何だろうな?という程度だったんですけど、
だんだん話してるうちに、
"証券番号を聞かしてくれ"(と言われる)なんてね
向こうで証券番号は分かってるわけですよ。
それをなんでこっちにいちいち確かめるんだと思って
ちょっと(怪しい)なということは感じました」
(上原邦雄さん)
上原さんは、途中で電話を切ったため、
被害は免れたといいます。
愛知県警によりますと、
県内の特殊詐欺の認知件数は2019年、9月末現在で、
436件と全国ワースト7位。
被害額は7億円あまりにのぼっています。
「あなたの名前のついた名簿が詐欺グループを
摘発した時にみつかりました
早く手を打たないと あなたの持っている
預金口座は全額引き出されてしまいます」
(犯人A)
「えぇ!どうすればいいんですか?」
(被害女性)
「あなたの持っているカードをいったん預かって
新しいものと取り換える必要があるんです
あとから銀行協会の職員が また電話をしますので
指示に従って下さい」
(犯人A)
そのあと別の男から電話がかかってきて...
「今から作り替える準備をしますので
職員が今からお宅に伺います
暗証番号も必要です」
(犯人B)
被害者から暗証番号を聞き出したうえで男は電話を切り、
その10分後、自宅に銀行協会の関係者を名乗る男が現れます。
「あなたの持っているキャッシュカードすべてを
この封筒の中に入れてください」
(犯人C)
といって封筒を渡し、カードを入れて封をさせます。
そして被害者がその場を離れた隙を見て、封筒を入れ替え、
キャッシュカードを盗み取ります。
さらに...
「このカードは1週間は封を開けないでください
大切に保管していてください」
(犯人C)
被害者が盗まれたことに気づかないうちに、
事前に聞き出した暗証番号で現金を引き出すという手口です。
こうした手口から身を守るには...
「キャッシュカードは他人には絶対渡さないのと
暗証番号は教えないということが
鉄則かなと考えております」
(愛知県警生活安全総務課 小野田弘樹警視)
あの手この手で巧みに被害者の心の隙につけこむ詐欺電話。
愛知県警は県内の高齢者の自宅などを中心に、
録音警告機を300台貸し出して、特殊詐欺の被害抑止に力を入れる方針です。