FEAUTURE特 集
ザ特集
フードバンク 現状と課題は?
19.10.31
食品の無駄な処分を減らし、
社会貢献につなげようと
活動するフードバンク。
その現状と課題を取材しました。
運ばれてきたのは...
大量のパン。
まだ食べられるのに捨てられてしまう、
いわゆる「食品ロス」といわれる食べ物です。
名古屋市北区のNPO法人、
セカンドハーベスト名古屋は
近隣の食品メーカーなどから、
こうした食品ロスを回収する
フードバンクの活動をしています。
「まだ食べられるのにも関わらず
捨てられてしまう食品を寄付いただきます
それをセカンドハーベスト名古屋が預かり
生活に困っている人や
生活に困っている人たちを支援する
福祉施設・団体に届けます」
(セカンドハーベスト名古屋
山内大輔理事長)
食品ロスを受け取りに、
一人の女性がやってきました。
「あっ!まだある!?
あれは良いわ
これを1つとしたら
6つもらってもいい?
あと4つ
これは良いわ
絶対良い」
東岡牧さんは、訪問看護の仕事のかたわら、
ホームレスの生活支援の
ボランティア活動をしています。
フードバンクはとても助かる存在です。
「私たちは毎週 本当に山のように
パンとかアルファ米とかいただいて
それをホームレスの人に持って行くと
すごく喜んでくださるんですね
本当に食に困っている人のところに
(食品を)分けるシステムができて
すごい良かったと思うんです」
(東岡牧さん)
食品ロスは、
東岡さんのようなホームレスの支援団体だけでなく、
児童養護施設や母子家庭の支援施設などにも
無償で提供されています。
東岡さんはこの日、
セカンドハーベスト名古屋から、
段ボール箱10箱分以上の
食料品や飲料水をうけとりました。
名古屋市内で生活しているホームレスに配る予定です。
「(次に来る)予定をここに書きました
イレギュラーなんですけど
よろしくお願いします」
食品ロスの多くは、
メーカーなどが作りすぎてしまったり、
包装上の欠陥などから、
市場に出荷できなくなった食品で、
その量は、国内で年間約600万トンに
上るといわれています。
しかし、こうした食品ロスのうち、
フードバンクに回収され、
捨てられずに済むのは、わずか0.1%。
残りの99.9%は、今もそのまま捨てられているのです。
「まずはフードバンクのことを
知っていただくということ
フードバンク活動に いろんな人たちが
関わっていただきたいと考えています」
(セカンドハーベスト名古屋
山内大輔理事長)
政府は10月1日、
「食品ロス削減推進法」を施行しましたが
フードバンクに対する理解はまだ進んでいないと
山内さんは話しています。