FEAUTURE特 集

ザ特集

酒蔵がネット支援で新銘柄開発

19.11.26

2.jpg

特集です。
西尾市の老舗酒蔵が
新しいお酒の銘柄の
開発に挑戦しています。

資金集めに利用したのは
クラウドファンディング
という方法でした。

2019年もあと1月あまり。
お正月に飲まれるあの飲み物にも
時代の変化が訪れています。

フィルムに残された今からちょうど60年前の映像。
酒造りの様子だ。

この蔵では当時と変わらない
手作業で酒づくりが行われている。

ここは西尾市西幡豆町で116年続く
日本酒の蔵元だ。

蔵の方針を任されているのは、
専務の山﨑裕正(ひろまさ)さん。

「原料米の98%以上は愛知県産米を使っています
 地元に根ざした特徴ある酒作りをしたいので
 地元の米を使ってます」
(山﨑合資会社専務 山﨑裕正さん)


奥三河で穫れた「夢山水(ゆめさんすい)」という
酒米を使う、
「奥(おく)」という銘柄は特に人気が高い。 

生産量が少ないため、扱う酒店も限られる。

「味が濃厚でしっかりあって
 香りも華やかなところがあるので
 愛知県の濃いめの料理にも合わせやすく
 飲食店にも好評」
(知多繁 小川裕久さん)

県産米の酒造りを進めたのは、
先代社長・山﨑厚夫(あつお)さん。
濃厚な酒からフルーティで軽いものまで揃えた。

山﨑専務も毎年新酒の開発に挑戦しているが、
新しい銘柄を世に送り出せていない。

「香りの立ちはまずまず
 すごくいい香りですね」
(杜氏 木俣伸浩さん)

新作は若者向けにフルーティで
甘みのある酒に仕上げたいという。

今回初めて、新酒開発のために
山﨑さんは「クラウドファンディング」を募った。
県内でも珍しい試みだ。

「クラウドファンディング」とは、
 インターネットを通じて
 自分の活動に共感してくれる人から
 資金を募る仕組みだ。

「クラウドファンディングを導入することによって
 日本全国の不特定多数の客にアピールできる」
(山﨑合資会社専務 山﨑裕正さん)

山﨑さんは出資という形でファンの期待値が分かり、
出来た新酒の反応も直接聞ける
クラウドファンディングに挑戦した。

1本3500円が支援金額だ。

「やっぱり新しいものを世に出していかないと
 埋もれてついていけない時代だと思う
 支援をもらえるかどうか まだ味も分からない
 これから作るお酒なので 支援されるか不安でした」
(山﨑合資会社専務 山﨑裕正さん)

50万円を集めることが目標だったが、
なんと、今日までに80万円以上が支援され、
目標額を突破した。

「本当にびっくりしました 逆に
 こんなに反響があるんだなと」
(山﨑合資会社専務 山﨑裕正さん)

酒を絞る日が来た。
出来栄えはどうか。

まずは杜氏の木俣さん。
大きくうなずいた。

続いて山﨑さんが味を見る。

「いい感じですね 軽い感じ
 香りもあって ほんのり甘味もあって
 すごく華やかな香りもあって ほんのり甘みもあって
 飲みやすいお酒だと思います
 このお酒ならご満足いただけると思います」
(山﨑合資会社専務 山﨑裕正さん)

新酒の発送は2020年1月。
支援者からどのような評価が届けられるのだろうか。


ページトップへページトップへ