FEAUTURE特 集

ザ特集

ラリーWRC世界最高峰レース 開催へ地元の努力

19.11.29

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来年、自動車競技ラリーの
世界最高峰「WRC」が
愛知と岐阜で開催されます。

開催決定の裏には、
自治体の積極的な取り組みがありました。
岐阜県恵那市が力を入れたこととは?

恵那市内のラリーコースに作られた観戦エリア。
3年前から始まったラリー大会で、
初めて使う場所を市役所の職員が視察します。

コースの脇に民家があるのも初の試み。
競技車両が走る時間帯、
道路は封鎖され外出もままなりませんが...。

「去年までは民家が無い道路を使ってましたけど
 今回完全に民家沿いなので
 通行可能時間は地元の方も通っていただけるようにしています
 (朝)6時から夕方4時まで(道路封鎖)ですので
 やっぱり外出できる時間を作ってあげないと
 なかなか理解していただけないので」
(恵那市役所WRC活用推進室 小原朱音さん)

視察をしていると...

「あした見に来たいから」
(地元のおばあさん)

どこで観戦できるかを聞きに来た地元のお年寄りに、
丁寧に対応します。

「あそこから2,000円払って来ないかんわけだ」
(地元のおばあさん)

「チケットが事前販売なんですよ」
(恵那市役所WRC活用推進室 小原朱音さん)

大会当日の観戦エリアは
出店やギャラリーでにぎやかな景色に。
そこを、来年の「WRC」に出場するマシンが、
轟音をたてて走り抜けていきます。

これは、「WRC」の予行演習も兼ね
今年特別に開催されたデモンストレーション。
「WRC」はサーキットのレースに例えれば「F1」に匹敵し、
頂点を極めたチームだけが参戦できます。
なぜ、ここが世界大会の舞台に選ばれたのでしょう?

同じ日、こちらは恵那市が毎年開催している、
女性ドライバーだけが出場できる「L1ラリーin恵那」。
2019年で3回目を迎えたこの大会は、
市が積極的に誘致して実現させた町おこしイベントです。

出発式のスターターを務めたのは恵那市長。
大会を始めた理由を聞きました。

「WRCをやりたいなら地域の人がラリーに
 親しむ環境を作った方がいい
 これがL1がスタートしたきっかけ
 WRCが来年決まったことは
 地域の皆さんが待ち望んだこと」
(恵那市 小坂喬峰市長)

3年で地域に浸透したL1ラリーとともに、
愛知県には16年つづく「新城ラリー」があります。
新城市や恵那市での運営実績に加えて、
地域住民から理解と応援を得られていることが評価され、
「WRC」開催がこの地方に決まったんです。

地元の盛り上がりは、
迎えられるドライバーにも好印象を与えています。

「沿道で自宅の前で地元の人が手を振ってくれたり
 若いファミリーが応援してくれるので
 うれしい気持ちで走らせてもらえる」
(JPC☆AQUA-J 加藤いづみさん)

「ほかのラリーにもでているが
 自治体が協力してくれることで
 選手としても楽しく走りがいのある道を
 提供してもらえるのはうれしい」
(JPC☆AQUA-J 兼松由奈さん)

1年後の「WRC」では恵那市や、愛知県の三河地区を、
世界レベルのラリーマシンが駆け抜けます。

テレビ愛知では、ラリーの魅力を紹介する番組を
30日深夜0時55分から放送します。


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