FEAUTURE特 集

ザ特集

頼れる"コ・ドライバー"とは

20.02.25

画像.jpg

3月、全日本ラリー選手権、
新城ラリーが開催されます。

25日はレジェンドドライバーを
助手席で支える力強い
「相棒」にスポットを当てました。

2020年の全日本ラリー選手権が
3月の新城ラリーからスタートします。

この車を操るのは、愛知の勝田範彦選手。

全日本選手権優勝8回を誇るレジェンドです。

ラリーはドライバーが1人で行う競技ではありません。

助手席の「コ・ドライバー」と息を合わせて
コースを攻略する特殊なモータースポーツなんす。

2019年の新城ラリーで優勝した勝田範彦選手。

そして勝田選手を支える
コ・ドライバーの石田裕一選手です。

石田選手は今年でコ・ドライバー歴
50年目の大ベテラン。

2016年から勝田選手とタッグを組み、
この年と2017年、2年連続の年間優勝を獲得しました。

石田選手にとって、コ・ドライバーとは?

「例えて言うなら夫婦でいったら女房
 ゴルフで言ったらキャディ 野球で言ったらキャッチャー
 こういうことがコ・ドライバーの仕事です」
(石田裕一選手)

コ・ドライバーは、事前に下見して
ペースノートに記したコースの情報を元に
ナビゲートします。

「滑るよ!R1(右に急なカーブ)」
「スロー(減速)L3(左にやや急カーブ)大水」
(石田裕一選手)

路面に水があるので減速するように指示しましたが、
水は見当たりません。

3秒後、カーブを曲がると路面に水が。
減速しなければスリップしていた可能性も。

下見の時にはなかった障害物も。

「車がアウト(外)側にいる」

リタイアした車です。

カーブの先にある情報だけでなく
目に飛び込んでくる危険を共有することで、
ドライバーは速く安全に運転することができるのです。

「最初はドライバー志望だったが
 練習に行ってはコースアウトばかりなので
 ナビゲーターをやれと
 ドライバーとしては一度も(ラリーに)出たことないんです」
(石田裕一選手)

「石田裕一でございます
 雨の中ありがとうございます」
(石田裕一選手)

独特の石田節は新城ラリーの観客にもおなじみです。

「どうやってペースノートを読むか
 ちょっとお聞きください」

「L(左)6(緩いカーブ)ショート(短い直線)
 R(右)5(やや緩いカーブ)ショート...
 スロー(減速)スロー やばい水!やばい水!」

「これをですね、13分間やるんですよ」
(石田裕一選手)

「(スピードを)抑えろと言うとドライバーは抑えるんですよ
 (エンジン)全開で行けと言うと行くんです
 右曲がれって言うと右曲がる 左曲がれで左曲がる
 私の手足のようにロボットのように
 (コ・ドライバーの指示で)ドライバーが動いてくれる
 これが最高の魅力だと私は思っています」
(石田裕一選手)

(石田選手)「丁寧に行きましょう」
(勝田選手)「はい」

2人で挑むラリー。
孤独な戦いではないのです。

「ドライバーのミスはコ・ドライバーがカバーする
 コ・ドライバーのミスはドライバーがカバーする
 お互いに助け合って初めて成り立つスポーツ
 お互いに許し合ってお互いに認め合ってやる
 それを私は半世紀かけて学びました
 ほんとにラリーって楽しいですね」
(石田裕一選手)

だからこそ、全日本を連覇した2017年。
優勝を決めたその瞬間...。

「みんな待ってる早く帰ろうぜ!!」
(石田裕一選手)

二人三脚で勝利をたぐり寄せる。
これがラリーの魅力なんです。

ページトップへページトップへ