FEAUTURE特 集

ザ特集

専門医に聞く今、気をつけるべきこと

20.03.05



経路をたどれない感染が相次ぐ
新型コロナウイルス。

状況が刻一刻と変わる今、
私たちが気を付けるべきこととは?

海外の感染症に詳しい
公立陶生病院の
武藤義和主任部長は、
大きく局面が変わったと
警戒感を強めています。

「もう3月、2月ぐらいからかなり国内で
 出所が分からない患者が増えている
 日本の国内にそれなりに
 患者がいる可能性が高い」
(陶生病院感染症内科 武藤義和医師)

今、日常生活で気を付けることは何なのか、
外出時と在宅時についてそれぞれ聞きました。

【外出時に気を付けることは?】

「電車の中だったらつり革、手すり、ドア
 そういったところは人がいっぱい触るところで
 『高頻度接触面』と言われている
 エレベータのボタンも不特定多数の人が
 触る場所なので結構リスクになる」
(陶生病院感染症内科 武藤義和医師)

では、「高頻度接触面」に
付着したウイルスは
どれぐらいの期間
生きているのでしょうか?

「同じコロナウイルスだと
 SARSは最長9日間くらい
 生存すると言われているし
 他のコロナウイルスだと
 平均して4~5日くらい
 残っている可能性がある
 新型コロナウイルスに関しては
 明確なデータはないが
 ウイルスにとって好都合な
 環境であれば数日間
 生き残る可能性がある」
(陶生病院感染症内科 武藤義和医師)

また、武藤医師は、ウイルスが付着する
「素材」によって生存期間が
変わるといいます。

「不思議なことに
 ツルツルした面のほうが
 ザラザラした面より
 ウイルスが残りやすい」
(陶生病院感染症内科 武藤義和医師)

スマートフォン端末や
銀行やコンビニの
タッチパネルなどに触れた後は
手を洗いましょう。

【家で気を付けることは?】

「皆さんが一緒に使うもの、
 共有するものは避けた方がよい
 大きなお皿で同じ箸を使って食べるとか
 そういうのはお互いに感染する
 リスクになるので
 できれば個別で使うべきだし
 あとは洗濯をしっかりした方がよい
 ウイルスは洗濯で落ちるので
 定期的にしっかりしてもらったり
 外から持ち込まないようにして
 すぐに洗濯してきれいにしてあげる方がよい
 あとは換気が大事」
(陶生病院感染症内科 武藤義和医師)

このほか服を外に干したり、
体のウイルスを落とすため
帰宅後すぐに風呂に入るのも良いそうです。

そして気になるのが
新型コロナウイルスに
感染した場合の症状。

武藤医師は感染者の
8割から9割は無事に
回復すると強調しますが、
ウイルスが、
体内に残り続けることは
ないのでしょうか?

「ウイルスが体の中にずっと残り続けて
 突然悪さをすることは考えられてはいないので
 風邪の一般のウイルスと同様に消えたら消えた
 もういないという風になっていく可能性は高い」
(陶生病院感染症内科 武藤義和医師)

4月になり気温と湿度が上がれば
感染の終息が期待されるということで
武藤医師はこの1、2週間が
感染拡大防止のポイントだと
話していました。

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