六龍が飛ぶ
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STORY

あらすじ

高麗末期の14世紀。辺境の咸州(ハムジュ)を治める名将イ・ソンゲの五男として生まれたイ・バンウォンは、早く戦に出て父のように強い男になりたいと願っている。ところが、王命を受けて上京したイ・ソンゲは悪徳官僚のイ・インギョムに思わぬ弱点を突かれ、政界進出を辞退。バンウォンは父が大悪党の圧力に屈した姿を見て、失望と悲嘆に暮れる。そんな中、成均館の官吏チョン・ドジョンは民衆の前でイ・インギョム率いる御三家の企みを暴き、明との戦を阻止。チョン・ドジョンは流刑に処されるが、彼の姿に感銘を受けたバンウォンは成均館に入学する。時は流れ、6年後―。バンウォンは仲間も目標も失い、悪がのさばる都での暮らしに疲弊していた。そんな折、謎の男が御三家の一人を斬り殺す現場を目撃したバンウォンは、男の後をつけて洞窟にたどり着き、見慣れぬ地図を発見。<新たな国を建設する>という前代未聞の志を持つ者がいることを知って驚愕する。その立案者こそ、バンウォンが心の師匠と仰ぐチョン・ドジョンだった。チョン・ドジョンを探し始めたバンウォンは、腐敗した高麗を終わらせるべく武術を極めたタンセ、重税に苦しむ村人を救いたいと願うプニ、剣士として立身出世を目指すムヒュルと出会う。彼らはチョン・ドジョンの暗号と運命に導かれ、イ・ソンゲのいる咸州に集結。やがて6人の勇者たちは、御三家を打倒し新国家を築くという目標に向かって一つになるが…。

CAST

イ・ソンゲの五男。のちの朝鮮王朝第3代王・太宗。初めて訪れた都で、最強の男だと信じていた父が悪人に屈する姿を目にして衝撃を受ける。その一方、高麗を戦の危機から救ったチョン・ドジョンを師匠と仰ぐようになり、彼の目指す新国家の建設に参加。勇敢で行動力にあふれ、目的達成のためには何事も恐れず突き進む人物。

高麗末期~朝鮮初期の文臣。儒学者。号は三峰。権門勢家の横暴がはびこる高麗に見切りをつけ、民のための理想国家を建設するという壮大な計画を進める。将軍のイ・ソンゲを王にふさわしい人物として選び、都堂三人衆を討って新たな国を作ろうと提案。朝鮮王朝開国後、弟子だったイ・バンウォンとの関係が徐々に変わっていく。

イ・バンジの妹。幼い頃に母が失踪し、その後、兄も行方不明となる。どんな時も希望を捨てない前向きさと行動力を持ち、村人たちからプニ大将と呼ばれ頼りにされている。チョン・ドジョンの新国家建設の実現を心から願い、全力で協力。イ・バンウォンと惹かれ合うが、身分の差や兄への罪悪感から自分の想いを胸に封じ込める。

幼い頃、失踪した母を探すために妹のプニと共に都を訪れ、チョン・ドジョンと巡り合う。ある事件をきっかけに心に深い傷を負い、腐敗した高麗を滅ぼすために武術を磨く。都で名うての講談師だが、裏の顔は神出鬼没の剣士“カササギ毒蛇”。のちにチョン・ドジョンの護衛剣士となり、イ・ソンゲからイ・バンジという名を授かる。

乱世の中で祖母と9人の弟を養うべく、剣術の師範ホン・デホンに弟子入りする。すぐに師匠の実力を超え、名声を得るために腕の立つ剣士を倒そうと“カササギ毒蛇”を探す旅に出発。そんな折、プニに誘われてイ・ソンゲのいる咸州を訪れ、バンウォンの口添えで家別抄の一員となる。おだてに弱くお調子者だが、剣の腕は超一流。

花事団で働きつつ、密かにチョン・ドジョンに協力する二重間者。タンセの初恋の相手。幼いころ、ホン・インバンの手下によって辛い経験をした過去を持つ。

イ・バンウォンの父。弓の達人で、紅巾賊や倭寇の侵攻から何度も高麗の民を救ってきた百戦百勝の将軍。多数の家別抄(私兵)を従え、武官として辺境の咸州を統治している。新国家の建設を目指すチョン・ドジョンの説得を受けて、それまで避けていた政治の世界に入ることを決意。のちに朝鮮王朝を建国し、初代王・太祖となる。

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